 森  偕老  俳句と短歌  26年12月29日更新
    森  偕老  俳句と短歌  26年12月29日更新
    さえざえと 凍てし道行く 師走かな
 
    仏飯を まけば寄りつく 寒雀
    木枯らしや 日々通う道 遠くなり
    ゆき合いの 移ろいさみし 法師ゼミ  
    カナカナと ひぐらし鳴くや 風の道  
    秋雨や 片そでぬれて 妻と往き  
    あな楽し 長寿の道の 下り坂 
    
    ピーピーと 寒空裂きて 鵯(ヒヨ)の声  
    静かなる 寒空振るわせ 鵯(ヒヨ)の声  
 
    霙降り 庭を転げる 枯れ葉かな     
    薄ら氷を 踏みし子どもの 笑い声    
     ヒヨドリめ つつかんといて 熟し柿 
           
     秋雨や 枝重たげに 熟し柿 
      降りしきる  雨を染めゆく  紅葉かな  
  
     秋霖や  赤く染めゆき  山の肌   
     夏行きて 冷え込む秋と もつれ合い 
     かあかあと 柿の色診る からすかな
     秋きぬと 色づく木の葉 なめまかし
     不漁とか サンマ食らって ほろ苦し
        黒々と 横たわりたる 葛城の  山の端近く 雲立ち上る
        見はるかす  稲穂を照らす  秋の夜の月
        変わりゆく 季のしるべかな 法師蝉
法師ゼミ ふっと鳴きやむ 川の風
降りやみて 赤くはじけし 柘榴かな
ゆく夏を 告げて鳴きやむ 法師蝉
ゆく夏や 空蝉一つ 木に残し