KAKERA




「ああ・・うん・・ とう・・や・・もう ゆるして、」

部屋中に響くキミの声。
君の下半身にうずめていた顔を上げるとうっすらと涙を浮かべる君の瞳とぶつかる。

肩で息をする君。
乱れた服・・・何もかもが僕の欲情を煽る。
まだだ。全然足りない。君だってそのはずなのに・・。

僕がもう1度そこに唇を寄せるとビクッと君の体が跳ね上がる。
逃がさないように腰をしっかり抑えつけていっきにズボンと下着を引き下ろした。

その間もそこを攻めたてる舌はせわしなく動かして、
そして次なるターゲットに指を這わす。

「はあああっっ!」

同時に攻め立てられて 羞恥と快楽に身をよじる君。



「塔矢 お前 今日は・・・っあ!」

僕は君の言葉を塞ぐために深くくちづけた。今は君の言葉なんて要らない。

唇が離れて視線が絡み合う。

「僕が欲しいのだろう。」

とうにお互い限界は超えている。

火を含んだように熱くなった僕自身が君を欲していた。
こくんとうなずいた君に下半身をずらして大きく足を広げさせ
一気にそこを突いた。

「いああっ・・・・」

一つになったからだにベットが軋む。



何度体を重ねれば君を手に入れることが出来るのだろう。
抱きしめても抱きしめてもするりと君は抜け落ちていきそうだ。
この瞬間だけなのだ。君を僕のものだと感じるのは。

彼を翻弄するためにもっと腰を大きく動かし内壁の奥を突いた。

「ひゃああ・・」

声にならない声を上げる君。


消してしまいたい・・・君が言った事を。
俺たちには足りないものがある。それは もはや体じゃ埋まらなと。
それは男どおしだからなんて言い訳なら聞きたくなどなかった。


違うんだ。誰もが皆自分に足りないものを探してる。
君のように。
それはきっと見つかる事なんてない。
それでも人は強欲だから欲そうとする。何もかもを手に入れようとする。
君も僕も・・・
君を貫くように僕の精を押し込んだ。

「ああっあああ・・」


痙攣するように君の体が震えて、二人でベットに沈み込んだ。


ようやく荒い息も収まるころ枕灯のほの暗いあかりの中
視線が絡まった君が呟いた。



「塔矢 ・・何を考えてた。」

「僕が想うのはいつだって君の事だけだ。
進藤 君の足りないかけらは きっといつか見つかる。だけど
それは今じゃない。僕も君もずっとそれを探して歩いていくんだ。」


 見つけたい 見つけられない いやきっといつか見つけてみせる。


けれどそれは今じゃなくていい。この命が尽きるその瞬間でいい。

君と僕の欠片なんて・・・。










アキラ×ヒカルの18禁のお話・・・というリクエストを頂いて無謀にも
書いたショートです(爆)●シーンはヌルイような気もしますが(笑)

                           2004年 2月(再編集2006年 7月)