〔2002年9月9日〜24日〕
少し長い休みが取れるようになったため、北海道の実家に帰省することにした。以前、『ヨーロッパさすらいの一人旅』で紹介したと思うが、あの時の飛行機がすべてルフトハンザ・ドイツ航空だった関係から、全日空のマイレージがたまっており、今回の旅行は『国内無料航空券』の特典で、いうなれば『タダ乗り』旅行なのである。
しかし、実家が北海道の旭川空港の至近距離なため、できれば大阪−旭川に乗りたかったのだが、全日空はこの区間の直行便を持っていないのである。仕方ないので、大阪−札幌便の往復を予約し、新千歳空港から旭川間は特急に乗ることにした。よって、新千歳−旭川間の運賃が往復で約1万円なので、家から伊丹空港までの運賃などを含めてもコミコミ1万5000円で北海道旅行という、なんともお得な旅行が実現したのである。
| 大阪伊丹空港は曇り。最近ジャンボに乗ることが多く、待合室もいっぱいだった。しかし、平日でしかもシーズンオフだというのに満席であった。1日に何便もあるというのに、どれだけの人が関西-北海道間を移動しているのだろうか。 |
| 札幌駅で特急ライラックに乗り換えて一路旭川へ。座席は一部3列シートになっており、今回のように重い荷物を何個も持っている場合にはとても便利なシートである。しかも、3列といったら普通のシートより高級な感じがするのである。ちょっとリッチな気分で車窓から見渡す限りの水田地帯を見ながら旅の情緒を感じるのであった。 |
・富良野(『北の国から2002 遺言』の旅)
実家から車で1時間ほどの距離に富良野市がある。富良野は誰もが知っていると思うが、ラベンダーの町でもあり、北の国からのロケ地でもある。ちょうど実家へ帰省する直前に北の国からの最終回『北の国から2002 遺言』が放映された。このこともあり、私が帰省していた間、休日の富良野の観光客は3万人規模だったという。富良野の人口が休日には2倍になるのである。テレビの効果は絶大である。
| 我が家は富良野の北側なので、上富良野から十勝岳・白金温泉方面へ向かうと北の国からのロケ地「麓郷」へは近道である。 十勝岳山麓はたまねぎ畑地帯で、ちょうど収穫をしている時期だった。天気が良く、十勝岳がきれいに見えた。中学の林間学校で十勝岳に登山したことがあったが、下から見ると高く見える。標高は2000mを少し超える程度である。 |
麓郷は『麓郷の森』と呼ばれており、ロケに出てくるような森の中に本当にあるのである。
| 五郎さんの『石の家』。今回の『遺言』で使用されたセットそのものである。この一帯は今後も使用されることがあるかもしれないということで、柵で近くへは寄れないようになっていた。ということは、続編があるのであろうか? 近くには炭焼き小屋があり、ドラマで見たそのままの風景がそこにはあった。 |
| 五郎さんの車。昔から変わらず使っている車である。この車で走っているシーンはよく見たと思う。しかし、言い方が悪いが、近くで見るとかなりボロイ車である。 今は石の家の近くのレストランの横に展示してある。なぜか牧草のロールが乗っかっていた。 |
五郎の『石の家』から少し富良野寄りに戻ると、『麓郷の森』がある。ここは、連続ドラマで放送していた頃から、純が中学生ぐらいになるまでのセットが残っている。
| 五郎の丸太小屋。北の国からの初期の頃のセットである。純が丸太小屋を火事にしてしまうシーンはあまりに有名だが、あのシーンは同じ丸太小屋を作って、それを焼いたらしい。こちらは当時使っていたセットをちゃんと残している小屋なのである。 |
| 風力発電の風車のついた家。純が中学の時にれいちゃんと知り合い、譲り受けた風力発電の装置をつけたシーンも有名な話しである。この家には入れないようになっている。 |
麓郷の森からさらに富良野市街方面へ戻ってくると、そこには今回の『北の国から2002 遺言』の廃棄物だけで作った家の町がある。
| ここも『石の家』と同様に、これから先も使用することがあるかもしれないセットなので近くには寄れないように柵で区切られている。この家は記憶に新しい方も多いのではないだろうか。 |
| 中畑木材。ドラマにもよく出てくる中畑さんの会社である。ここは本当にある会社で『麓郷木材』という会社である。玄関先には『中畑木材株式会社』という白い看板がかかっており、記念撮影をしなさいと言わんばかりの木製の椅子がおいてある。本当の会社なので控えめな位置からこっそり撮影させてもらった。 |
麓郷から上富良野方面に抜けると草太兄ちゃんの牧場があるというガイドマップの案内を見て、帰り道沿いなので探してみることにした。
| 草太兄ちゃんの牧場。(だと思う) フェニックス牧場といって、麓郷から上富良野方面へ抜ける道沿いにある。ガイドマップを見て行ったので、本当にこういう牧場だったかな?というのはあまり覚えていない。 |
・富良野から美瑛の丘へ
富良野から上富良野方面へ抜け、国道237号線を旭川方面へ走ると、30分ほどで美瑛に出る。ここは丘の町で、パッチワークの丘が特に有名である。いろいろなCMなどで登場した木が名前がついて残っている。今回は、1ヶ所しか行かなかったが、季節のいい時に時間があれば一日レンタサイクルでめぐるのもいいところである。北海道らしい景色に出会える場所と言えるだろう。
| 途中目を引かれる「かんのファーム」。シーズンではないのにたくさんの花が丘一面に見ることができる。特にラベンダーの花がきれいであった。 |
| 美瑛の丘の『ケンとメリーの木』。やはり名前がつくぐらいの木であるから景色はいいのである。ここから奥の方へ入っていくとパッチワークの丘になる。私は8月の盆時期によく行くのだが、その頃の方が牧草のロールができたての時期になるので、丘の上に点々とロールが転がっていてそれもまたいい景色である。 |
・大雪山(旭岳)
我が家が大雪山のふもとにあるため、一度は行ってみようと思っていたのがやっと実現した。層雲峡方面は、旭川から道東方面へ行く時に通る道沿いにあるため何度か通ったことがあるのだが、旭岳・天人峡方面はそこで行き止まりになるため、「ここに行くんだ」という目的がないと行かない場所である。今回は、旭岳が紅葉してきたというニュースを耳にし、紅葉を見に旭岳へ向かうことにした。
| 旭岳ロープウェイの旭岳駅の近くに、ロッジ『ヌタウカウシペ』というロッジがある。ここは温泉にも入れるロッジなのだが、地元の人も絶賛するラーメン店なのである。大雪山ラーメンといって、塩でもしょうゆでもない独自の味である。私も味わったことのない味だった。旭岳へ向かわれる方はぜひオススメの店である。 |
旭岳ロープウェイの旭岳駅−姿見駅の往復チケット(2800円もする)を買って、旭岳の中腹を目指した。既に麓の旭岳駅は肌寒くなっており、9月中旬だというのに長袖のシャツの上にジャンパーを羽織るぐらいの気候であった。紅葉が始まったというニュースと、ちょうど3連休の最終日に行ってしまったということが影響して、すごい人だった。北海道でスキーをする時には、正月でもほとんどリフト待ちを経験したことはなかったが、ここのロープウェイは、101人乗りという巨大なゴンドラでありながらロープウェイ待ちを経験した。平日でも2000人の人出と報告されていたため、この日は何千人も来ていたのだろう。
| 旭岳ロープウェイから大雪山の山々を望む。紅葉が始まっており、緑の中に点々と色付いている木々が日本一早い秋の訪れを物語っていた。 旭岳はいわゆる「山」という感じの急な斜面があまりない山で、麓から見ると高原の上に山が乗っかっているような感じである。 |
| 姿見駅から旭岳山頂を望む。麓は晴れだったのだが、山頂付近は曇っていた。あいにく山頂を見ることはできなかったが、すぐ近くでいくつもの噴火口が噴煙をあげていた。 |
| 少し登ると夫婦池がある。池の辺で間近にキタキツネを見ることができた。キタキツネは狩りをする動物なので、えさは与えてはいけない。しかも、キタキツネはエキノコックスという病原菌を持っているため、絶対に触ってはいけないと北海道の小学校では必ず習うのである。空港の土産屋ではかわいい動物としていろいろなグッズが並ぶキタキツネであるが、遠くから見るだけにしましょう。 |
| 姿見の池。晴れた日には水面に旭岳山頂が映り、かなりきれいだそうだ。しかし、この日はあいにくの天気で、おまけにヒョウまで降ってきた。初雪が8月中に降るので、本当に冬の足音がそこまで来ているというか、山頂はもう冬になっているのかもしれない。日本一夏の短いところである。 |
| 高山植物の中にチングルマの白い花畑が広がっていた。7月〜8月には緑の高原を埋め尽くす白い花畑が広がるそうである。この時期はもう終わりに近い状態だというので、また夏に帰省した時にもう一度来たいと思った。 きれいな花畑の後ろには活動を休めることのない噴煙が立ち昇っており、生きている大地を感じる場所でもある。 |
| ロープウェイから眼下の紅葉地帯を見る。空からの紅葉狩りの気分である。こういう角度からの紅葉というのはあまり見たことがないので、貴重なショットである。 |
・大雪山(天人峡)
旭岳から旭川方面へ車で10分ほどひき返し、天人峡方面へ向かった。天人峡までの道は火山地帯を感じる道である。川にはびっしりと岩があり、大雪山の噴火により転がってきたのだろうと想像させる風景である。
| 天人峡。大雪山を挟んで反対側にあるのが層雲峡であるが、このあたりの雰囲気は似ていると思う。雄大なスケールを感じるスポットである。 |
| 羽衣の滝。落差270mで、北海道最大の落差を誇る滝である。天女が羽衣を翻したような繊細な滝で、日本の滝100選にも名を連ねている。 写真を撮っていると、隣にいたおばあちゃんが「今年は水が少ないよ」と言っていた。滝の筋が別れており、少し裂け気味の羽衣だったが、例年は岩肌が見えないぐらいのきれいな滝なのだそうである。 |
羽衣の滝からさらに奥へ入ると『敷島の滝』があるとのガイドマップの案内から、敷島の滝を目指すことにした。旭岳で降っていたヒョウは、ここでは雨に変わっており、傘を持っていなかった私は、びしょぬれになりながら敷島の滝を目指した。ところが、ほとんど人はおらず、笹藪をかきわけながら獣道のような道とも思えないような道を森へ森へと入っていくのである。羽衣の滝周辺で見かけた人は、熊よけの鈴を持っていた。いつ熊に会ってもおかしくないような森の中を1人で歩くのは非常に気持ちが悪いので、せめて熊に会わないように歌を歌いながら敷島の滝を目指した。
| 敷島の滝への道。川岸の岩も道なのである。探険隊の気分であるが、内心かなりビビッていた。奥に見えるのが敷島の滝。 |
岩場を抜けてもうしばらく歩くと『敷島の滝』へたどり着く。あまり時間をかけず(熊が怖かったから)、人のいる羽衣の滝へと早足で戻った。
| 敷島の滝。落差はあまりないが、かなりの水量であった。周りには人気もなく、本当に野生の王国を肌で感じる場所である。ここが天人峡の最終地点である。 |