和歌山市長 旅田卓宗からの米海軍艦船の和歌山港入港に関する質問書に対する回答について(回答)

1)今回の和歌山港への入港と同じ日に,兵庫県の姫路港に米海軍のミサイル巡洋艦が入港するにあたって,兵庫県は核兵器を積んでいないことを証明する「非核証明書」の提出を求め  ています。今回の入港について,知事は「核を持ち込むということになると国をひっくり返  すくらいの大騒ぎになると思う。外務省からは核は持ち込まれていないと考えている,との  回答を得ている。」また「国として手続きは進んでいることなので,県として(非核証明書の提出を)やることはないと思う」と発言したと新聞報道されています。
 しかしながら,1963年4月に太平外相とライシャワーとが,核搭載米軍艦の日本寄港・通過を「事前協議外」と確認した事実も明るみに出されてきています。
 和歌山市長として,米艦船が,非核証明書の提出のないまま,和歌山港に入港しようとしている現状をどう把握されていますでしょうか。和歌山市長としての所見を,質問いたします。
(回答)
   日米安保条約と地位協定に基づき,通常の手続きに従って入港するものと考えています。
  また,「非核平和宣言都市」として,県に対して「非核証明書」の提出を求めるよう要望いたします。

2)和歌山市長は,和歌山市の港湾に,外国の船舶が入港しようとするさい,事前に核兵器を搭載していないという証明書を提出させる条例の制定を,積極的にすすめようとしているか。
(回答2)
  港湾管理を行っている県の意向を重視することが望ましいと考えますが,今後,県と協議  することも考えてまいります。

3) 和歌山市長は,和歌山市が1987年に行った「非核平和都市宣言」を更に実効あるものとするため,私たちや函館市,小樽市,苫小牧市などで市民がすすめている,「非核・平和市民条例」(例文別紙)の制定をもとめる市民運動を,積極的に支持しようとしているか。
(回答)
   非核平和都市宣言に基づく各種事業を実施していますが,条例の制定については,今回の艦船の入港の経緯からも,今後においての研究課題としてまいりたいと考えます。

4) 和歌山市長は,和歌山市でのアメリカ合衆国軍隊の兵員・武器・弾薬・車両などの輸送における港湾・空港の使用を含むいっさいの協力を拒否する準備があるか。
(回答)
   国防は国の政策であり,また,和歌山下津港湾の管理者は県知事であります。
   従いまして,今後その動向を見極めながら対処してまいります。

5) 和歌山市長は,アメリカ合衆国軍が和歌山市民の民間港を利用したり,アメリカ合衆国軍
が和歌山市の大地を軍事演習につかい,和歌山市内にアメリカ合衆国軍の基地を設営するこ
とのないよう,アメリカ合衆国軍の政府および関係諸機関に,和歌山市長として,直接,積
極的に働きかける用意はあるか。
(回答)
   和歌山市内でアメリカ軍が軍事演習を行う事,基地を設営する事は,全く想定しておりません。また,そのような動きもございません。万一,将来においてそのような要請があった場合は,市民の安全と幸せを守る立場を堅持し,対処してまいりたいと考えます。