眼球の構造

04/1/10

医学で基本となるのは人体(実物)です。
実物がどんなものかが分からないのに
いくら説明を聞いても理解できるはずがないのです。

眼球の構造を説明しておきましょう。
といっても実物写真ではなく図での説明ですが…

下の図を見てください。



これが物を見るための「眼球」という器官です。
厳密には、
光を微弱な電気的信号に変えて脳に送るための器官
とでも言うのでしょうか。

物が見える仕組みを説明します。

物が見えるためには眼球内の「網膜」という部分に
像を結ぶ(光が当たる)必要があります。

つまり、この網膜が光を感じるところなのです。

光は、まず「角膜」という透明なレンズを通り、眼球内に入ります。
この角膜を透過した光をそのまま網膜に届けたのでは、
光が強いときには網膜が焼けてしまいます。
そこで、光の量を調節するのが「虹彩」です。
虹彩は日本人では茶色、欧米人では青色をしており、
瞳の色はこの虹彩の色です。
「瞳孔」は虹彩に囲まれたところで、光の通れる「孔(アナ)」です。
ここを通った光だけが、さらに眼球の奥へと進みます。
「水晶体」は網膜に像をはっきりと写すために、
厚くなったり薄くなったりして光を屈折させます。
この水晶体の厚さを調節しているのが「毛様体」です。
この水晶体を通った光は「硝子体」を通り、網膜に届けられます。

網膜では、光は微弱な電気的信号に変換され、
その信号が「視神経」を伝わって脳に届けられます。
あとはその信号を脳が理解することで、
外界のものを見ているということになるのです。

眼球のみならず、「感覚器」と呼ばれる器官はすべて、
信号を正しく捕らえ、脳がその信号を正しく理解することによって
成り立つもので、どちらが欠けても問題が起きます。





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