眼鏡による矯正

05/7/31

皆さんは眼鏡について、どれだけ知っていますか?
眼鏡を掛けていても案外知らない眼鏡のことを
ここでは簡単な計算式を使って説明してみましょう。

レンズには大きく分けて”凸レンズ”と”凹レンズ”があります。
凸レンズは屈折力を増す働きをするので”プラスレンズ(+レンズ)”、
凹レンズは屈折力を減らす働きをするので”マイナスレンズ(−レンズ)”
と呼ばれることもあります。

近視の人は網膜より手前に像を結んでしまう状態で、
眼球の構造に対し屈折力が強いことになります。
そこで、マイナスレンズを用いることで屈折力を弱め、
網膜に像を結ぶようにします。
遠視の人はその逆で、眼球の構造に対し屈折力が弱いので、
プラスレンズを用いて網膜に像を結ぶようにします。
考え方はいたってシンプルで、屈折力が強いなら弱めてあげ、
屈折力が弱いなら強めてあげるわけです。

では、どの程度弱めてあげればいいのか?
どの程度強めてあげればよいのか?
簡単な計算式を用いて説明しましょう。

基準となるのは正視の状態です。
説明を解り易くするために、これを0(ゼロ)とします。
つまり、遠視であればマイナス(屈折力が弱い)、
近視であればプラス(屈折力が強い)となるわけです。

個人差はありますが、視力が0.1の人であれば、
"-3D" の眼鏡レンズが合うといわれています。
言い換えると、視力が0.1の人は "+3D" の近視眼の持ち主になるのです。
+3 [D](近視の度)+ (-3 [D](レンズの度)) = 0 [D](正視眼)
というわけです。

もしも、レンズの度が弱かった場合はどうなるでしょうか。
+3 [D](近視の度)+ (-2 [D](レンズの度)) = +1 [D](近視眼)
となり、眼鏡を掛けても近視のままとなってしまいます。

逆に、レンズの度が強すぎた場合はどうなるでしょうか。
+3 [D](近視の度)+ (-4 [D](レンズの度)) = -1 [D](遠視眼)
となり、眼鏡を掛けると遠視になってしまいます。

これらのことから分かるように、
近視の度にあったレンズでないと正視眼と同じようにならないのです。
これが自分専用の眼鏡を作る理由なのです。

でも、レンズの度なんて、どうやって知るの?
という方も多いと思います。
逆に、レンズの度が分からないなら
眼鏡屋さんはどうやって眼鏡を作るのでしょうか?

眼科を受診された方は眼鏡屋さんに何か紙を渡した記憶はないでしょうか?
これがレンズの度を知る大切な紙「めがね処方箋」です。
めがね処方箋にはレンズの度が書かれているので、
この紙があれば、眼鏡屋さんはあなたに合った眼鏡を作ることが出来るのです。

眼科を受診せずに眼鏡屋さんに直接行かれる方もいるとは思います。
この場合、視力検査を眼鏡屋さんで受けますよね。
このときレンズを入れ替えて検査表を下の方まで読んでいくのですが、
視力1.0の指標が読めるようになるレンズが、あなたに合うレンズというわけです。

眼科でも眼鏡屋でもやることは同じなのですが、
眼鏡屋では眼病検査はしてくれないので、
出来る限り眼科を受診することをお勧めします。





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