両眼視機能

04/8/21

眼の調節機能というと、
毛様体筋によるものが注目されますが、
もう一つ重要な調節機能があります。
「輻輳」という機能です。

我々人間の眼は2つあります。
この2つの眼が一つの目標物を見つめることで、
その目標物までの距離感や、立体感を感じ取るのです。
しかし、外界の映像を映す網膜は均質ではなく、
解像度の高い部分とそうでない部分があります。
この解像度の高い部分を中心窩といい、
眼はこの網膜の中心窩に像を映すように運動します。




とても遠い所(無限遠)を見ている時、
注目している点(注視点)と網膜の中心禍を結ぶ線(視線)は
左右の眼で平行となっています。
そこから手元に視線を持ってくると、
左右の眼は内側に寄り、
左眼の視線と右眼の視線は注視点で交差します。
この左右の眼の内寄せ機能を「輻輳」といいます。

このようにして得た左眼からの画像と右眼からの画像は、
脳で一つの画像として認識されます。
この機能を「融像」といい、立体視には欠かせない機能です。





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