二酸化炭素の毒性

05/5/29

二酸化炭素の増加による影響として地球温暖化ばかりが話題になりますが、
人体への影響はどうでしょうか。

もともと大気中に含まれている二酸化炭素だけに、
体に悪いというイメージはわいてこないと思います。
一酸化炭素の毒性が強いということはご存知の方も多いと思いますが、
二酸化炭素の毒性はどうでしょうか?

二酸化炭素の毒性について、まとめたものが下の表です。

CO2濃度人体への影響 または 規定
0.5%米国国立職業安全衛生所、米国産業衛生専門家会議による許容濃度
3%米国国立職業安全衛生所、米国産業衛生専門家会議による短時間暴露許容濃度
3%〜5%めまい、呼吸困難、頭痛、錯乱
9%-5分化学物質毒性登録による最小致死量
10%視覚障害、耳鳴り、ふるえ、1分で意識消失
10%-1分化学物質毒性登録による最小致死量
(参考HP:http://www6.ocn.ne.jp/~dr.sen/co2.html)

この表から分かるとおり、二酸化炭素にも致死量があります。
2000年のハワイのマウナロア島で観測された CO2年平均濃度が0.03694%(369.4ppm)ですから、
致死量がどれほど大きな値かが分かりますね。
つまり、毒性は非常に弱いということになります。

しかし、我々を取り巻く大気に含まれているガスだけに、
致死量を問題にするのはナンセンスですね。
死ぬかどうかの瀬戸際で、
環境負荷を減らしましょう!
などと訴えても仕方がないですから。

また、二酸化炭素の濃度ばかりに気をとられず、
その濃度で何時間耐えられるかといった議論も必要です。
つまり、毒性が強いかどうかを議論するのではなく、
人体にどのような影響を与えるかを議論すべきなのです。

上の表の3%〜5%に注目してみましょう。
この濃度では、めまい、頭痛、錯乱といった影響が人体に出るとされています。
つまり、脳が正常に働かなくなるということです。
(CO2濃度の増加)=(脳の働きの低下)
と言えるわけです。

ずばり! 言いたいのは、
二酸化炭素濃度の増加は、人間の思考能力(脳の働き)の低下を招く
ということです。

人間の思考能力は、単純に数値化できないところもあり、
この説を証明するのは非常に困難だと思われます。
しかし、CO2濃度が増加している事実があり、
子供たちの学力や集中力が低下している事実がある以上、
こういった説が浮上してきても不思議ではありませんね。





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