森吉山・藤里駒ケ岳(白神山地)

1日目(1011日)

 妻と紅葉をみようと、森吉山と世界遺産「白神山地」をめざした。大阪伊丹空港からお昼の便で、秋田空港へ、そこでレンタカーを借り、角館の武家屋敷を観光してから、森吉山のスキー場にあるホテルフレッシュへ、すでに日が暮れ、ナビを頼りにめざすが、ホテルへの入口の分岐を見つけられずに、スキー場のロープウェイ駅まで行ってしまった。もう一度、ナビを注意してみながら下っていくとホテルらしき明かりが見えて辿り着くことができた。かなり古い建物であったが、昔からスキーヤーが通っていたホテルらしい、料理も焼きたてパンや山菜「ミズ」の天ぷらなどが美味しかった。

2日目(1012日)、朝一番のゴンドラの混雑を避けて、9時過ぎに阿仁ゴンドラ駅着くと、スムーズに乗車できた。山麓は、少し色づきはじめたくらいの感じだった。スキー場にはススキが大きく茂っていた。全体的には傾斜は緩い感じもするが、ロングコースが楽しそうなスキー場のイメージがした。
長い長いゴンドラで、標高1,167メートルの山頂駅舎に着いた。そこからは、すでに森林限界の境目あたりで、灌木帯の中の登山道を30足らずで石森のピークに立つことができた。天気も素晴らしく、森吉山の笹の緑の斜面に色づいた樹木が点々とした景色が広がっていた。そこからは、緩やかな縦走路をすすみ、避難小屋から少し下ると権現平には小さな湿原があった。そこから山頂までの急登が続くが、30分もかからずに山頂に着いた。連休でたくさんの人がいた。360度の展望を楽しみ、帰りは、森吉神社に立ち寄り、さらに、紅葉が奇麗な尾根を少し下ってみた。かたちのいい一ノ越のピークに行ってみたかったが、登り返しが長くなるので早めに引き返すことにした。その尾根は紅葉に色づき素晴らしかった。真正面に森吉山の山頂からの大斜面がみえる。パウダースノーを楽しむバックカントリースキーにはちょうどよい傾斜にみえた。いつか、滑りに行きたい。下りのゴンドラもすぐに乗れ、予定より少し早く午後2時前に下山でき、次の白神山地をめざした。午後4時前に白神山地の秋田県側の麓の藤里町に着き、ビジターセンターで情報を入手し、ホテルゆとりあ藤里へ、広い温泉施設を併設したホテルだった。ゆっくりと温泉を楽しみ、岩魚の刺身や秋田牛などの豪華料理を堪能した。世界遺産の白神山地の山を少しでも登りたいと思って来たが、保存核心地域は特別な許可がないと入山できないとは知っていたが、保全利用地区・緩衝地域に入るのも山深く厳しいことがわかった。緩衝地域に隣接している藤里駒ケ岳をめざすことにした。

3日目(1013日)は、ホテル藤里ゆとりあから山道を小一時間ほど走っ、町道黒石線終点、黒石沢登山口から登った。登山道は谷川を渡って、緩やかな尾根を登っていく、しばらく行くと、田苗代湿原を経由する旧道が分岐する、そのあたりからブナの黄葉が少しは始まっている感じだった、少し下ると開けた湿原に出た。花の季節は終わってしまっていたが、湿原を囲む木々ははっきりと色づいていた。見上げると藤里駒ケ岳のこれから登ぼる尾根のラインも確認できた。尾根へは緩い登りであった。ダケカンバの2次林はきれいな黄金色が続く、徐々に急登となり、道も少し荒れている感じだったが、ひと頑張りで山頂に続く稜線に飛び出した。そこからは山頂を真近くみながら、紅葉を楽しむことができた。藤里町の山林が、植林、2次林、自然林などがパッチワークのように見えた。山頂からは、白神山地の核心地域との境界にあたる稜線がすぐ近くにみえた。下りは、新道を選んだ、同じような傾斜と思っていたが、道が整備されていて歩きやすい道だった。途中には手つかずのブナの原生林が斜面を覆っていた。倒木にはたくさんのおいしそうなきのこをつけていた。秋晴れの青空が透ける紅葉を堪能した。

秋田県藤里町から青森県西津軽郡深浦町へ、車で移動、秋田の山から日本海を一旦めざし、それから海沿いの国道を北上し、白神山地を回りこみ、十二湖への入口を過ぎ、黄金崎不老不死温泉に午後4時過ぎに着いた。「きょうの日の入りは55分です」との案内があった。海に沈む夕日を磯に面した露天風呂から見えられることが有名で、それを目的にこの宿に来たわけだった。この日は快晴で夕日が、太陽が海に沈む瞬間を海面に続く露天でみるとことができたのは本当にラッキーだということに感動した。それほど大きくない混浴露天風呂には湯衣を着た女性もたくさんいて、老若男女がひしめいて、夕日を眺める光景も違和感がなく、自然に感じられた。

料理もアワビの踊り焼など日本海の幸がふんだんに出され、旅の最後の夜を楽しんだ。温泉も3ゕ所あり、鉄分のためか赤茶の湯、いずれも海を眺めることができて、いい温泉だった。














4日目(1014日)は、白神山地の西側に位置する十二湖を散策した。紅葉にはまだ早かったが、ブナの森と湖、少しずつ個性もちがい、景色もちがう、33湖沼があるそうだが、3時間で、9湖はめぐることができた。野生の猿の群れが湖畔に現れ、楽しく観察することもできた。そこからは秋田空港をめざして車で移動、夕方の便で帰阪した。 

1011日 伊丹空港 12:10発=秋田空港13:30=41㎞=角館=73㎞=森吉山 阿仁の宿 ホテルフッシュ  (113㎞)

1012日 ホテルフレッシュ9時-ゴンドラ駅943分-石森1013分-避難小屋-10時42分-森吉山山頂・向岳1110分-石森から森吉神社13時-ゴンドラ駅1350分=68㎞=ホテルゆとりあ藤里

1013日 ホテルゆとりあ藤里840分=黒石沢登山口922分-分岐935分-田苗代湿原-藤里駒ケ岳山頂11時15分-登山口131581㎞=黄金崎不老不死温泉16

10月14日 黄金崎不老不死温泉=16㎞= 十二湖散策 3時間 =130㎞= 秋田空港 18:10=伊丹空港19:45