西表島 シーカヤック&リバーカヤック・沢登り(2015年9月)

 昨年に、続いて八重山諸島に、夫婦で出かけた。今回は、西表島をメインにして遊んだ。関空からピーチで新石垣空港へ、路線バスで石垣港に、昼食は商店街まで歩いて、沖縄料理を食べた。2時40分のフェリーで西表島大原港へ、港には何もなく、フェリー乗り場に、土産物を売っている店?が、あるだけだった。

 少し緩やかな坂道を登ると集落の入り口になった。台風や高潮をさけて、港から少しはなれたところで暮らしているようだ。「民宿やまねこ」までは歩いて5分くらいだった。民宿にはひとけがなく、中に入って声をかけると、若い女性が出てきた。あとで聞いたら、岐阜県高山市の出身だった。この島の若い人は、高校で石垣島に行き、帰って来ないらしい、逆に、内地からガイドやアルバイトに来ている若い子が多い。

 シャワー・トイレ・キッチンは共有だったが、素泊まり2,000円は安い。この日は、スーパー玉盛まで、散策して、ソーキ煮のパックに、大根、ニンジンなどを入れて、自炊した。朝は、自分はレトルトパックとみそ汁、嫁はパンにした。

 2日目は、パナリ島まで、渡るシーカヤックを、『手漕ぎやちゅらねしあ』のツアーに参加した。と言っても、お客は自分たちだけ、プライベートガイドツアーだった。仲間川の河口から漕ぎだし、観光船から手を振られ、写真をとられた。海に出ると、はるか先の水平線に、平べったい島がみえ、そこまで行くということだった。海はべた凪で快調に進むもすすんでいる実感がわかない。途中で、高速フェリーの航路を横切るところに来た、「むこうから見えているのかな」と不安になったが、近づくと減速してくれたので、ほっとした。また、途中で海亀が、息を吸いに顔出すところをみることができた。鳴き声のような音も聞こえた。だんだんと島が近づき、下島に上陸した。そこは誰もいない、美しいビーチで、天気も良く、海の青さも素晴らしいものだった。ガイドの運天さん(本名)がランチの準備する間に、フィンをつけて、シュノーケルリングを楽んだ。砂浜から少し歩いただけで、珊瑚樵があり、熱帯魚の群れを追いかけて泳ぎまくった。



 ランチは、その場でランチョンミートの厚切りをフライパンで焼き、パンの上に、野菜とともに挟み、シ―クアーサーを絞りいれた特製オーラルソース、豪快で、最高におしいランチ、コーヒーも入れてくれた。『ちゅらねしあ』のランチは、いつも最高だ。

 砂浜の木陰でゆっくりしたあと、少しだけ沖に出て、ガイドさんが潜ってカヌーを珊瑚樵に係留し、カヌーの上から飛び込んでのシュノ−ケリング、このワイルドなあそびを昨年はじめて覚え、やみつきになった。いきなり深さのある海の中で、大きな珊瑚樵のまわりや上を、熱帯魚を追いかけて泳ぐのはたまらなく感動した。

 それでも帰りが気になり、そこそこでカヌーに引き上げ、カヌーに這いあがる、これは自分だけではできないけれど、ガイドさんにカヌーを抑えてもらっている間にすべるこむことができた。帰りは一段と長い、1時間半と紹介には書いていたが、実際には片道2時間、往復16キロを漕ぎまくる感じ、さすがに、帰りは疲れを感じ、漕ぐ力が弱くなってきた。すると、運天さんに「そんな漕ぎ方だと河口から上れませんよ」と言われ、気合いを入れて漕ぐこことにした。港の前を横切り、護岸沿い、仲間川を上っていく、陸地が近いと漕いでいる感じが実感でき、力が入る。やっとスタート直後にくぐった大きな橋がだんだんと近づき、それをくぐるとスタート地点が見え、上陸した。すでに午後4時を過ぎていた。カヤックを上げる手伝いをして、宿に送ってもらった。晩めしは、昨日のうちに、車で迎えにきてもらえる沖縄料理をお願いしていた。1時間で、シャワーを浴び、水着などを洗い屋上に干した。午後6時に迎えにきてくるはずが、10分過ぎても来ない、やはり南国時間なのかと思いつつ、電話をしてみると「今からいきます」との返事だった。

 あいそのいい、お兄さんが迎えに来てくれた。車で5分も走らなかったが、大原の集落からはさとうきび畑を通り抜け、さとうきび工場の前を通り、レストラン・バーのような「字南風見(はいみ)」に到着した。道中で話しをすると、どうも、明日のツアーガイドのお兄ちゃんのようだった。

 しゃれたバー、南国風のバーのような店で、きさくなお母さんとバイト兄ちゃん何人か手伝っていた、地元の方もカウンターで泡盛を飲んでいたりと、スチ−カ(豚料理)や地元でしかとれない海藻料理など沖縄料理がワンコインで食べられた。2人で4000円程の支払いにびっくり、さらに、車での送迎までしてくれたおすすめのレストラン・バーだ。

 3日目は、昨日のバーの兄ちゃん、『南風見パピヨン』の新米ガイド純兵が、やまねこまで迎えに来てくれた。「バーの手伝いをすると夕食がついているから」との理由、今年、さとうきび畑にバイトに来て、さとうきび工場で働き、夏からガイドになった。自由人で、明るい純平の案内で、白浜まで車で移動し、そこから仲良川をカヤックで2時間上り、途中から沢シューズをはき、30分ジャングルを歩き、ナーラの滝をめざす、ハードなツアーである。白浜からの漕ぎ出しは昨年、イダの浜に行った時と同じ、湾内で波もなく、漕ぎやすい、きょうも7キロほど川を上るということだが、海の上を漕ぐより、断然、漕ぎやすい、快適にすすむも、ガイド純平もどんどん行く、一生懸命、漕いで追いかける。あとで聞いた話では、パナリまで漕いできた客なので、「ゆっくりでは・・」と思って、早く漕いでいたとのことで、笑い話になった。それでも途中の干潟に上陸して、通称軍隊ガニを掘り起こして観察したり、鳥の名前や木の名前をたくさん教えてもらえて、楽しいガイドツアーだった。それでも普段より1時間早く、カヤックを係留すべき地点まで辿りついた。マングローブの林の中の1時間半の遡行だった。そこで、沢シューズに履き替え、ジャングルの中の山道をゆく、途中でトカゲやカエルなどを観察しながらすすむ、沢を何度か横切るので、沢を登りたいと言ったが、「もしものことがあっては・・・」と断れた。

 沢伝いに歩きはじめると、6mくらいの滑滝が、その先には、行く手を阻む山、そこから30m以上の高さから3段に落ちる滝、ナーラの滝だった。滝下には、広い滑があり、そこでマイナスイオンをあびながら、昼食タイムとなった。食後は、大胆にも滝裏にへつっていき、そこから滝壷に飛び込み、泳ぐという趣向だった。ライフジャケットを着用して、滝壷に浮かぶことの爽快さは最高だった。妻も臆せずに滝裏に挑戦した。自分は、岩によじ登り、ジャンプして飛び込んだり、子どものように遊んだ。

 帰りは、また、ジャングルを30分ほど歩いたが、そのころ20人を超える大パーティーなどたくさんのツアーとすれ違う、速く漕いだおかげで、滝を独占できてよかった。その後は、仲良川の源流から河口へと下っていった。帰りは、あまり漕がずに、ゆっくりと景色を楽しみながらのツアーにした。

 白浜には午後4時前に到着し、缶ビールロングで乾杯、宿まで送ってもらった。西表島最後の夜は、ホテルラティーダのコテージに泊まる。さすがに、内装などは民宿とはちがい少しリッチは気分になった。夕飯は沖縄料理だった。朝、ホテルの下の海岸を散歩したが、プライベートビーチのようでよかった。

 4日目は、ホテルの車で港まで送ってもらい、その後、路線バスで由布島に、牛車に揺られて渡った。観光らしい観光だったが、楽しかった。午後のフェリーで、石垣港へ移動し、夕飯はライブハウスうさぎや新館に予約をとって行った。沖縄料理を堪能し、ライブを楽しんだ。

 5日目は、朝食後、チューリップホテルの車で空港に送ってもらい、関西空港へ・・・長いようだったが、あっという間の西表島ツアーだった。