白馬乗鞍・小蓮華岳から金山沢に山スキー(2014年5月3・4日)」

53日 栂池スキー場−栂池ヒュッテ−天狗原―白馬乗鞍岳−栂池ヒュッテ

53日 栂池ヒュッテ7:30出発―尾根上9:30−船越の頭の直下10:27−稜線10:48−ドロップポイント11:25−猿倉荘14:13

 5月2日、出張先の会議が終わると、新大阪駅へ、ひかりで名古屋へ、その間、駅弁とビール・日本酒で夕飯、ワイドビューしなのに乗り継ぎ、午後10時前に松本駅前のホテルに到着。連休で夜行バスがとれずの前泊、仕事も抜けられず、やっとの行程だった。翌朝午前6時27分の大糸線に乗り、白馬駅に8時20分に到着。ここでガイドの水越さんとツアー仲間3人と合流し、栂池スキー場に車で移動する。

 栂池スキー場は、上部が営業していることもあり、結構な混雑、ゴンドラ前の駐車場にはなんとか止められた。ゴンドラと上部の春スキー用ロープウェーを乗り継ぎ、1800mまで、ハイクアップなしで到着、これは楽チン。300mほど歩けば、栂池ヒュッテで、余分な荷物を預け、白馬乗鞍岳に向かう。

 ヒュッテから天狗原への尾根に直線的に向かうが、尾根に出る手前はかなり急な傾斜で、登りターンでは足元が滑る、ツアー仲間が連続して2人滑り落ちる、ひとりは10m以上滑り落ちたか?「みんな止まれの大合唱」、怪我もなく登り返し、成城小屋からの尾根ルートに乗れた。そこからはたくさんのツアーの団体をかわしながら(ガイドのルートどりはうまい、ペースも結構速く)どんどん進む、天狗原の最高点を経由せず、手前をトラバース気味にすすみ、乗鞍岳の取り付き点に到着、天気予報は昼から雨、出発時には快晴だった空は、どんどんと雲行きがあやしくなる。急な登りも休まず登り、山頂直下から左側にトラバース気味に登り、反対側の斜面が見えたあたりで、「ここまで

にします。ここからドロップ」と水越さんが声をかける。てっきり登ってきたルートを滑るのかと思っていたので、意外だった。

滑り出しは、緩やかだったが広いが結構傾斜のあるバーンから沢筋に入る滑走だった。雪質はいい感じのザラメ、よく滑る、気持ちよく滑っていくと水越さんが止まっている先に大きな亀裂が、沢筋にも亀裂がいくつかあり、それを避けての滑りだった。傾斜は目測で32度くらいだった。その後、栂池の湿原を下にみながら、乗鞍岳の山腹を高度を下げないようにトラバース気味に滑る。結構長い、トラバースをするとやっと栂池ヒュッテがみえててきた。最後は、ヒュッテへの若干の登り返しを減らそうと「直滑降で」の声に従い、スタートしたものの雪原手前でスキーをひっかけ、両スキーともはずれる大転倒をしてしまった。ツアー仲間が待っているところまで、いじけてスキ―をかついだまま歩いていった。「怪我がなくてよかったですね」と声をかけてもらった。

午後2時前だったので、ヒュッテのレストランのような食堂で生ビールで乾杯、風呂のあとには缶ビール、純米酒を堪能、ツアー仲間からお手製の生ハムを振舞ってもらいかなりの酒量に、夕飯時は、赤ワインフルボトルをあけるなど楽しい宴会が続いた。

翌朝、少し酒が残っていたが、6時に起床し、身支度を整え、ホテルのような朝食を食べて、すぐに出発、まずは、夏場には湿原になる雪原をひたすら歩く、小一時間で船越の頭につながる尾根の基部に、そこから尾根に乗ることをめざしてハイクアップ、尾根に出て、休憩するがそこから傾斜はなかなかだ、真近く見えるが標高差もすごい、1時間近く頑張り、最後の急な尾根下に着く、その直前では日陰のためか、カチカチに雪面が凍っていた。「ドロップポイントがこんなだったらどうしよう」と不安な気持ちになった(あとで話したら、ツアー参加者、みんな同じ思いだった)、そこからはザックにスキーを固定し、ツボ足で登った、ブーツアイゼンを持ってきていないので不安なスタートだったが、日なたのためか、水越さんがいい感じにステップを切ってくれるので、滑る不安はなかった。ただ辛かった、体力が消耗していくのがわかる登りだったが、30分の我慢で稜線に着いた。稜線は雪つきがわるく、休憩してからそのまま進んだ。船越の頭を通過し、いくつかの小ピークを越えて、小蓮華岳の登りに差し掛かるところで、「ここからドロップです」と、昼食休憩をゆっくりとって、滑走の用意をした。スタートは意外に、ゆるやかで「よかった」が、少しすすむとだんだん傾斜が増し、1段滑ったあとは、下の斜面がみえないくらいの急斜面だった。「34度以上ある」と、雪質がいい感じのザラメなので、思い切って滑るこちができ、最高のバーンだった、ただ横にも広いバーンだったが片方は雪崩あと、もう片方には尻セードあとか、ブロック雪崩痕かの深い溝があり、その間をゲレンドのように、みんなせせこましい弧を描き、眼下の平まで滑った。下から見上げると雄大なバーンの素晴らしさとラインのせせこましさに、笑いが起こったくらいだった。でも、参加者全員が満喫したバーンだった。

そこからも谷の中心はデブリのためにとても滑りにならなかったが、谷の両左右のバーンをうまくつないで、最後まで楽しい滑りを提供してくれた、「さすがガイドツアー」と思った。最後は、半分横滑り的に移動し、大雪渓と合流した。幸い雪が切れてなく、楽々と林道にあがり、猿倉山荘まで滑った。そこで、水越さんがデポしていた車に乗り込み、栂池スキー場の置いたままの車を回収し、白馬ロイヤルホテルまで戻り、解散となった。ホテルの日帰り湯は、連休にもかかわらず、貸切状態で、いい汗を流した。帰阪のために、駅の待合での最後の乾杯をして、2日間、ご一緒したツアー仲間とお別れして、大阪に午後11時過ぎに戻った。


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   小蓮華岳に続く稜線から広いバーンに滑り込んだ

稜線から白く開けたバーンをドロップし、狭い谷筋に滑り込んだ