秋晴れの聖岳2013922日)

920日(金)
 森之宮駅集合
22:00−マイカーで出発
921日(土)
 畑薙臨時駐車場
6:00−聖登山口バス下車10:20 −聖平小屋16:30
922日(日) 聖岳往復
 小屋
5:10−山頂7:40−小屋10:00
 聖登山口
  15:10−バスでさわら島ロッジへ
923日(月
) さわら島ロッジ−バス−温泉−帰阪





 山仲間に、「百名山、アクセスの悪い南アルプスの聖岳にマイカーで行き、ゆっくり、のんびりと登ろう」と誘うと、百名山をめざしている女性
2名とそのご主人、会の仲間1人が乗ってくれた。「5人でのんびり行くはずが・・・」、出発の30分前に、先週の台風の雨を思い出し、予定していた信州側の林道の状態を調べてみると、「915日の台風で林道は土砂で埋まり、復旧のめどはなし」ということがわかった。せっかくの秋の3連休、今さら中止もしたくないしと、知恵をふり絞り、インターネットを駆使して、静岡側からはなんとか行けることがわかった。集合場所で、急遽、ルート変更、行程変更を提案、みんな「中止はいやや、行けるなら了解」ということに、名神から新名神、伊勢湾岸、東名、新東名と走り、新静岡からの峠越えで、やっと午前5時前に畑薙臨時駐車場に到着した。しかも、大きな駐車場は8割くらいはうまっている。テントを張って仮眠の予定は、時間も場所もなく、車で1時間ほど仮眠したが、すぐに明るくなり、ざわざわしだした。

 朝食をとり、準備をして、東海フォレストのバスを利用して、聖登山口に行く、8時のバスだったが、並びはじめたのがおそかったために、いったんさわら島まで行ったマイクロが再度、迎えにきてくれたので、9時発になってしまった。本のコースタイムでは450分だったので余裕で聖平小屋に行けるとそのときは思っていた。(しかし、登山口の案内板には6時間とあった?)

 午前1020分、登山口で身支度を整え、他に3パーティほどいたが、一番最後にゆっくりスタートした。いきなり、植林帯の中の急登となる、やがて、トラバース気味に尾根まきながらすすむと見事なブナなどの広葉樹林の原生林の斜面となる。圧倒的な緑、下草がすくなく見通しの利く斜面をトラバースからやや下降しながら、沢筋に降りていく、沢にはつり橋がかかっていて、そこ渡ると先行したパーティが休憩していたので、そこで2回目の休憩をとる。ここまでは順調だった。

 そこから、標高差800mくらいを尾根伝いに一気登る、1時間では無理とは思っていたが、2ピッチかけても抜けることができなかった。ジグザクもあるので、息の切れる急登ではないものの長い、夜通し走ってきた体にはきつい、子育てでしばらく山をはなれていた女性もきつそうである。なんとか急斜面が終わるが、現在地が読みにくい、「地図上の急登、急下降」になかなかたどりつかず、このままでは小屋にいつ、着くのか不安になった。往復してわかったことだが、「2303m」地点の道が、つけかえられていたために、その「急登、急下降」がなかったのだ。それでも、時間とともに身体は疲れを感じ、夕暮れも近づくが小屋は遠かった。トラバースから沢筋のゆるやかな道ではあったが距離はあった。結局、聖平小屋には午後430分に到着した。6時間を越えてしまった。

 南アルプスの小屋は、「イメージ的に古い、きたいない、めしが悪い」と思い込んでいたが、建て替えがどこもすすんできていて、聖平小屋は、きれいで、トレイは水洗、到着と同時にフルーツ蜜豆の食べ放題のサービス、夕食はお頭付き・アマゴの甘露煮、これがおいしい、他にもおかずがたくさんあり、満足の夕餉を楽しむことができた。小屋のみなさんもとても親切で、感じがよかった。夕食会場で、ビールで乾杯し、ワインをみんなで1本あけて2階に上がると、焼酎を一口しただけでもう眠くなった。2次会はせずに、午後7時前に、みんな瀑睡に入った。

 聖平小屋は、朝食はなんと午前430分に、早出希望の登山者にやさしい、しかも、おいしい温かい朝食だった。5時に出発し、聖岳山頂をピストンし、今日中にさわら島まで下山する計画だ、全然、のんびりではなくなった。それでも、天気は秋晴れ、稜線に上がるとちょうど太陽が山から出てきて、そのすぐよこに富士山がくっきりとみることができた。稜線のダケカンバは少し黄ばみはじめていた。小聖がまだまだ高くみえる、その奥の聖岳は大きく、でかい、「あそこまで登るのか」という感じ、とは言え、粘り強くじわじわ登り、小聖、小さな岩稜のキレットを越え、大斜面を登る。山頂は広くて平らだった。展望も素晴らしい、富士山が少し大きくみえる。槍・穂連峰、御岳、中央アルプスもよくみえ、南アルプスは甲斐駒・仙丈、目の前のどっしりとした赤石岳、南に続く稜線は光岳まで一望できた。

 下山は、早い、1時間20分で小屋へ、小屋でパッキングを整え、登山口へ、午後345分のバスに乗り遅れたら、さわら島まで歩かなければならないというプレッシャーの中の下山だった。余裕をみて、5時間かかると考え、下山をはじめる、やはり長い!!

 あの長い登りは、斜面もかなりの急斜面で、雑に歩けない(落石が仲間にあたるかも)、山頂から小屋まで約1000m、小屋から登山口も約1000mの標高差である。太ももがぱんぱんになってきた。つり橋で、少し長めの休憩をとり、登山口には予定通り5時間で、3時過ぎに着いた、バスが思っていたより遅くにやってきたので少しどきどきしたが、(運休ならまた歩き!!)無事にさわら島ロッジに運んでくれた。待っている間に、山仕事帰りの人に、とりたての「山ぶどう」と「さるなし」をご馳走になるおまけもついた。

 ロッジでは、お風呂を楽しみ、夕食でワインを1本、部屋で2次会も盛り上がり、楽しい山行は、1日早く終わった。翌日、朝食後、畑薙ダムまでマイクロバス、マイカーで大井川沿いに走り、川根温泉でやっとのんびりしてから、帰阪した。

  トップページへ