苗場山200987日)

87日和田小屋10:20−神楽之峰14:00−苗場山山頂・ヒュッテ15:55 

88日ヒュッテ7:103合目11:30−小赤沢13:40

 「梅雨が明けきらない夏」の中での夏山山行だった。アダダスレーダーでは日本海に強い雨雲があり、それが南下発達するか、雨雲の間隙をついて山頂に逃げ切れるかという感じだった。今回は、職場のワンゲル部の合宿で総勢11名、大阪から夜行バスで長岡へ、そこからJRで越後湯沢に、さらにタクシーを飛ばして和田小屋から入山だった。標高は1570mで、4時間、ゆっくり行っても5時間くらいで、お花畑を眺めてながらののんびり山行の予定だった。ところ、和田小屋を出発するころからガスに包まれ、1時間歩くと小雨に、連日の雨でぬかるみ、岩は滑って、女性、60歳以上も多く、ペースはおちる一方、その上、神楽之峰の登りのからは激しい豪雨に見舞われた、「あと1時間ちょいだから頑張って行こう」と励ましあうも、道はもはや滝状態になる。その上、神楽之峰から下りは急だし、山頂への登り返しもなかなかの急登で2時間もかかってしまった。途中のお花畑も、地塘も、写真に納めることはできずに、山頂で記念写真をとると早々に小屋に逃げ込んだ。(下山してわかったことだが、この豪雨は長野県では記録的な大雨だったと知った)

 小屋は、水がなく不便だったが、小規模ながらカレー食べ放題はうれしかった。サラダも山菜もおいしかった。(条件の悪い小屋と思って泊まれば結構快適、ただし、お茶・水も有料)

 翌朝は、どん天だったがなんとか遠くの山々もみられ、出発時に一旦ガスに包まれるが、下山をはじめるとガスも雲も切れて素晴しい青空と展望をくれた。やっと苗場らしい広大な湿原、ちらばる池塘、それを囲むシラビソの林という景色に出会うことができた。しかし、小赤沢への道は昨日の雨でぬかるみ、滑るのでペースが上がらない、しかも、途中で商業ツアー客が足を滑らせ頭を打ち、出血しているのにも遭遇(ヘリで無事、ピックアップされたよう)、コースタイム倍の時間をかけて、ようやくバス停まで下山する。マイカー登山口の3合目から下ではブナの原生林もみることができ、苗場山の魅力を堪能できた。

 その日の夜は、切明温泉リバーサイドに泊まり、温泉と山菜を楽しむ、翌朝は川原をスコップで掘り、本当の野天風呂を楽しんだ。

 ローカルバスに1時間半揺られ、津南へ、そこから急行バスで越後湯沢に戻った。本隊は解散し帰阪したが、5人で居残り隊を編成し、巻機山へ転戦をめざしたが、台風の接近で未明からのまたもや豪雨となり、断念して帰阪した。成果は、川端康成ゆかりの越後湯沢の湯元の「山の湯」(400)と清水の民宿雲天に泊まり、おばちゃんの話と山菜・つけもの・お酒「巻機」「八海山」をごちそうになったことだった。また、行きたい宿である。


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