両神山(2008年5月31日)

5月31日 日向大谷登山口8:509:20m渡渉9:40−清滝小屋10:23−山頂11:35 11:55−小屋12:25−登山口13:40

 天気予報は雨、降水確率90%だった。日本列島を2つ玉低気圧が通過するためだ、その中間に埼玉県がくるので小雨ですまないか?という期待を持ちながら、雨でも登る覚悟で車を飛ばす。登山口に着く頃には予想どおり少し雨足が弱くなり、しかし、待っていても止みそうにないので雨具を着て出発する。尾根をトラバースしながら回りこんでいく、沢をいくつか越えて、清滝小屋につながる沢沿いの登りとなる。ここまで大変緩やかな登りで道もいい、百名山はよく整備されている。

 920m付近の渡渉から尾根に取り付きながらやや急な登りとなるが、ジクザクをきりながらでそれほど急さを感じずにすんだ。新緑の美しさと道沿いにある石像など地元の信仰の深さにも感心しながら登る。ふたたび沢沿いの道になると清滝小屋も近かった。小屋前にはきれいに植えられたように花が咲いていた。雨のために本当に静かな山登りができた。ここまで下山する2人組みとすれ違っただけだった。百名山にしては珍しいことだ。

 清滝は小屋裏にありかなりの落差にシャワーのようにおちていた。そこからさらに急登となる。木が倒れ、道も荒れたところもあったが、ロープなどが張ってあった。「鈴が坂」の看板からジクザクに登り、ようやく産泰尾根の上にでたところで素晴らしい景色と出会えた。新緑が黄緑色に光る中に、ミツバツツジのピンクの花がひときわ際立っていた。雨を押しでもみたかったツツジがちょうど満開になっていた。雨も止み、写真を撮りながら頂上に向かう、鎖場も出てくるほど急な尾根沿いの登りがあったが、その先には杉の巨木が立つ広い尾根にもなっいた。山頂手前の頂には大きな社が2つあり、狛犬の石像まである立派なものだった。山頂は、その先の岩稜のピークだった。展望はガスに包まれまったくなかったが、山頂周辺はながめることができ、何よりもその間だけ雨がやみ、ワインで乾杯できたことが何よりよかった。コーヒーでも沸かそうかと思っているとまた雨が降り出し、追われるように下山した。この日、雨の中を小屋まで入山するパーティーはたくさんいたが、山頂をめざしたのは3パーティーだけだった。百名山でだったひとりの山頂を味わえたのはラッキーと呼ぶべきだろう(雨の中の登山だったが)


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