芦生小野子東谷右股遡行2007818日)

須後6:50−小野子谷出合8:10−二股1035850mピーク1135 12006721300−出合1430

2日連続の芦生の沢登りである。きょうは、はじめて由良川より北側の沢に入る。明るく開けた感じの沢で、いままで経験してきた芦生の沢のイメージとは少し異なった、明るい平流が続いたが、滑状のところもありなかなか楽しめる沢だ。芦生の巨木にも会え、癒される。それでも途中から大岩がゴロゴロするなど様相が変わっていく、スケールの大きな谷を感じさせる。滝もどんどん増えてくる。25mの大滝、左股の壁のように立った連縛は見事だった。二股から上部は、さらに連漠帯となる、小滝は直登で越えていくが、昨日の赤崎谷よりさらにヌメリを強く感じるので爽快とまではいかない。亀さんのさわナビでは直登されている15m2条は巻き、さらに10mの滝もヌメリで怖く、ザイルを出してHさんに工作してもらう、左から取り付くが水流を潜り、右の壁からルンゼに逃げていった。ここは頭からシャワーをかぶった。落ち口につくと、その先は見事な平流だった、この落差にはびっくりした。そのあと若干の連漠があったが水流も減り、軽快に登っていった。きょうも最後まで谷をつめることにした。コルをみえるところまできて、左右どちらが高いピークか迷って、右を選択した。その一番高いところに行っても、

901mとは書いてなかった。どうもひとつ下の850mピークに出てしまったようだ。ここで遡行は終了することにした。

 南東に伸びる尾根をみると素晴らしい巨木があった。まるで映画トトロにでてくるどんどん木から木が生えるあの木に似ている。軽い昼食後、楽しみにもなってきた下山だ、出合にむけて、西北西に下りる尾根を探す。この日も、Hさんがナビとなり、常にコンパスと地図をみながらの下降、加えて高度計も活用して、出足の複雑なピーク、尾根の曲がり具合もひとつひとつ確認しながらの下降だった。672m地点まで1時間で順調にすすむ、その途中で野生の鹿の逃げる姿もみられた。芦生の自然の豊かさを感じる。「ここでは熊も生息できるだろう」というと六ちゃんが「でもみませんね」という、「簡単に出会えるくらい熊がいたら来たくないね」と思った。

 672mからやや北よりの尾根を下る、かなり急になってきて最後が心配だったが、うまくルートファインティングできて、踏み跡もみつけ、由良川と小野子谷の出合いに出ることができた。芦生のすべてを楽しんだ山行だった。