不動岩トレーニング200769

 今シーズン2度目のゲレンデだ、天気予報はよくないが、夏山に向けて、登っておきたかった。幸い、朝は晴れ間もみえたので、予定どおりに出発、道場の駅には、人影がない、土曜日にしては珍しいことだ。雨の天気予報にクライミングの練習に来る人がいないようだ。パートナーの2人はしっかり来ていたので、不動岩をめざす、雲行きは怪しい、「準備ができたら雨が降ってきったりして」と冗談にもならない会話をしながら、登っていった。不動岩には1パーティーがすでに取り付いていたが、あとはひと気なし、こんな土曜日の不動岩ははじめてだった。1030分、岩場で身支度もでき、「さあ行こう」と言うと、無常にも雨が降ってきた、雷鳴まで聞こえる、これではだめだ、あぶみルートの「たんつぼ」に行くことにした。ところが「たんつぼ」に着くと雨はいよいよひどくなり、岩壁に滝のように雨が流れていた。「とりあえず、傘をさしてじっとがまんしよう、午後には止む」と言い合い粘る、先ほどみかけたパーティーが早くも下山していくのがみえた。1時間ほど我慢していると雨が止み、岩が乾くのを待ちながら、まず、「たんつぼ」に挑戦、3人登るのに、時間がかかったが、そのころには日も差し、岩が乾いてきた。

 2本目は、東面の正面をT氏がリード、所々濡れていて少し苦戦ぎみだった。3本目は「逆L直登」をH氏がめざす、どうにも登り方がわからず、逆Lに変更してしまった。どこから直登するか、ポイントを忘れてしまった(昨年は楽々リードしていたH氏だったが)、セカンドのT氏にランニングビレーをはずしてもらい、ラストの自分は、途中から直登にトラバースして挑戦、ホールドもスタンスもこまかく、自分には厳しいフェースだった。リードするのは少し自信なし、4本目は「ひし形」に、最後なのでリードをした。上部のジェードルを越えるところがポイントだった、3回目で要領はわかっていたはずだったが、このルートをリードするのは、はじめてで少し怖かった。リードの緊張感と恐怖感は、セカンドにはない世界だと、あらためて感じた。