アメリカ合衆国大統領 ジョージ・W・ブッシュ殿

                                                                   2001年9月26日
                                                                              核戦争防止和歌山県医師の会


                 貴国の未臨界核実験強行に抗議する


 貴国は、9月26日(現地時間)に1997年以来14回目の未臨界核実験となる「オーボエ8」をネバダ実験場で行うと発表した。
 これに対し、われわれは強く抗議する。
 貴国は「地下核実験なしに米国の貯蔵核兵器の安全と信頼性を維持するため(核兵器)貯蔵管理計画に必要な科学的データーと技術的情報を生み出すもの」と説明しているが、新型核兵器の開発にも関係していると指摘もされている。
 あわせて貴国へのテロ行為に対する報復のための恣意的な力の誇示とも報道されている。我々は再び核兵器が使用されることに大きな危惧を感じている。
 我々は、今回のテロ行為の解決は、核兵器の使用は云うにおよばず、武力による報復ではなく、法に基づく理性ある解決を望んでいる。
 私たち医師・歯科医師は、人類の生命と健康を守る立場から、全ての核兵器実験および核兵器開発の即時中止と核兵器即時廃絶を、核保有国と全世界の国々に訴えている。
 今回の貴国の暴挙に対して、断固抗議するとともに、核兵器廃絶の国際的な協議を開始し、貴国政府が速やかに核兵器廃絶の方向にすすむとともに、改めて、今回のテロ行為の法による理性ある解決を要求する。
                                                                             以上