眠れる森の…

「野獣!?何か混ざってないか、これ!!」
「野獣で悪かったな!!」
野獣の必殺アッパーが王子様のあごに決まったああああああ!!!
「ぐはっ……、おのれ、美女が眠ると聞いて勇んで来てみたらこのザマだっ!奴め、騙しやがったな!」
「ふふっ、まずは我にかかった呪いを解いてから言うのだな。その美人さに酔いしれるがよい!」
「くそっ、あの木こりめ、今度会ったらタダじゃおかないからな!」
「って、人の話を聞けや、こら!!」
再び野獣の必殺アッパーが決まったああああああ!!!
「ぐふっ……。わ、わかった、呪いを解けばいいのだな……」
そうして二人が熱い口づけを交わしたとき、野獣を眩しい光が包み込んだ!
「ふっ、どうだ、美人の名に違わぬ綺麗さだろう!」
「確かにその艶めかしい姿態は美女の名に違わない。しかし性格に難あり、と……」
今度は美女の必殺アッパーが決まったああああああ!!!
「げほっ……。い、いや、これはこれで、あり、かもしれない……。バタッ……」
そう言ってから気を失った王子を颯爽と持ち上げて、美女は高らかに勝利の雄たけびを上げるのだった!
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