タキオン将棋
★はじめに
タキオン将棋は善勝寺 有常(京将棋連合 代表)の考案した本将棋の別ルールの将棋です。京将棋をはじめ京将棋ファミリーの一連の将棋とは別系統の将棋となります。
★将棋盤と将棋駒 本将棋の将棋盤と将棋駒を用います。初期配置は本将棋と全く同じです。
★タキオン将棋のルール
[1]下記の図に示す様に、タキオン将棋では、3筋と7筋で横移動できます。
[2]3筋と7筋で横移動することを「トラバースする」と言います。英語では TRAVERSE です。
[3]トラバースできるのは「歩」以外の駒です。ただし、歩も「と金」になればトラバースできます。
[4]トラバース先に味方の駒があるときはトラバースできません。
[5]トラバース先に敵の駒があるときはトラバースして、駒を取ることができます。
[6]トラバース先に敵の王将があるときは王手と同じ事になります。
[7]トラバースは3筋と7筋の間に敵や味方の駒が存在しても実行できます。
[8]トラバースを敵陣三段目以内で行うとき、成る事ができます。不成りも選択できます。
[9]トラバースは1手分になります。
[10]駒落ちのハンデ戦の代わりに、上手はトラバースできず、下手のみトラバースできるハンデ戦も楽しめます。
★タキオン将棋の特徴 3筋と7筋での横移動(トラバース)は序盤では使い難いですが、中盤・終盤に近づくに従い、加速度的に効能が効きだし、スリリングな展開となります。特に、と金のトラバース攻めは驚くほど強力な攻めとなります。
★タキオンの意味 タキオンはギリシャ語の「速い」と言う意味の言葉に由来します。ドイツ人物理学者のゾンマ−フェルトが超光速粒子の概念を提唱し、ファインバーグが1967年に命名したとされます。
つまり、トラバースができるため、本将棋ではまだまだ詰まない局面でも、あっという間に超光速(超高速)で詰んでしまうため、「タキオン将棋」と命名されました。
★タキオン将棋の活用法 中盤から終盤にかけてのスリリングな展開を味わいたい場合、昼の休憩時間等で十分な対局時間が取れない場合などにタキオン将棋はお薦めできます。また、入玉阻止や入玉実行に活用したり、駒のトラバースによる撹乱作戦なども面白いです。
(記載2016年7月22日)
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