4日目
Grand Canyon NP → US-180,I-40,US-93 → Lake Mead NRA Boulder City泊
05年2月8日(前編)
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==== 荘厳な日の出 ====
グランドキャニオンの日の出を見るのは初めてなので、大いに楽しみにしていました。
天気予報では好天のはずですが、朝早いせいか空は雲に覆われていて、霧も少しかかっています。
朝早く景色を見に行く意味があるのかどうか分かりませんが、せっかくなので行ってみることにします。貴重な日の出時間をチェックアウトでロスしないために、部屋はそのままにして、11時のチェックアウト時間までに戻る予定です。
7:10(日の出の15分前)に宿を出ます。車には雪が積もっています。寒いです。
日の出を見るのに向いているという、公園東側のGrand View Pointを目指しますが、どんどん霧が濃くなってしまいます。これでは意味がないので引き返し、昨日行ったMather Pointに行くことにします。
こちらは霧は少なめで、日が昇るにしたがって、霧が谷に吸い込まれて徐々になくなっていくのが分かります。
すごく寒いですが、昨日と同じ重装備のおかげで、平気です。
でも立ってしばらく見ていると、足元が冷たくなってくるので、車に戻ってヒーターを下向きフルパワーにして、暖め乾かしながら次のビューポイントに向かいます。
車があると、こういう使い方ができるので便利です。シャトルバスなどに乗っている場合は、足が冷たいのをずっと我慢しなくてはいけないでしょうから。
もっとも、路面は雪でかなり滑りやすくなっているので、スピードは落ちてしまいますが。
ところどころで、除雪車が作業をしています。
次は、先ほど行けなかったGrand View Pointです。霧はほとんど晴れて、素晴らしい景色です。
公園中心部のMather Pointとは違って人が少ない(他に1人しかいなかった)ので、静かで荘厳な雰囲気を味わえます。
このあと、Moran Point, Desert View, Navajo Point, Lipan Point, Yaki Pointと周ります。それほど景色が大きく変わるわけではないので、そんなに多くのポイントを周ることもないのですが、移動中に足を暖めたいので、各ポイントをくまなく周ることにします。
部分的に薄い霧がかかることがありましたが、そういうところでは霧の中で自分の影が巨大化して、ずっと下に写ることがあります。(光学現象ですが、何というのかな?)
面白がって手を振ったりしました。
ところどころのポイントで、グランドキャニオンを形作ったコロラド川を遠くに見ることができます。
近寄ってみれば大河なのでしょうが、峡谷の幅と比べれば細いもので、どうしてこの川がこんな大峡谷を作ったのかが実に不思議です。
コロラド川は、まず細く削り取る、いわばきっかけを作る役割で、そこから風雨や灼熱による風化作用によって地層が崩れていったと思います。それは分かるのですが、その大量の土砂はどこへ運ばれていったのか。すぐに下流が埋まってしまい、効率よく土砂を流せないように思うのです。

エルク(?) |
グランドキャニオンは豊かな森林の公園でもあるので、野生動物もよく見かけます。今は冬なのでそれほどでもありませんが、大型の鹿(エルクかな?)は何回か見かけました。そういうときは、他の車が道端に停まっているので、分かりやすいですね。
05年2月8日(後編)
==== 快適に冬景色を堪能 ====
チェックアウト時間まぎわに宿に戻り、今度は西側を周ります。
Maricopa Point, Hopi Point, Mohave Point, Pima Point, Hermits Rest, Powell Pointの順です。
霧は完全に晴れて、気持ちよい快晴になりました。向かい側の崖の上空には雲があって、景色に変化をつけてくれます。
昼間は日が高いので景色を見るのは不向きと言われますが、冬の昼は日の高さでいえば夏の夕方と似たようなものであること、それと冬だから空気が澄んでいることにより、どのポイントでも景色は素晴らしいです。
ただしHermits Restだけは大した景色ではありませんでした。ここはビューポイントではなく、トレイル歩きの拠点(売店とトイレがあります)なのでしょう。
本当は谷底へ向かうトレイルを少しでも歩いてみたいところなのですが、雪で滑りやすくなっていたり、雪解け水でぬかるんでいたりするので、冬山登山の装備がないと無理ですね。
景色を眺めるだけでも充分に意味がありますが、トレイル歩きができないのは少々残念です。
気温は結構上がってきて、重装備の服装では少し暑いくらいです。
2:30にMarket Plazaのジェネラルストアで昼食。室内にも食事ができるテーブルがありますが、外のテーブルにピザを運んで食べました。少し肌寒いですが、室外で食事できるくらい、温度が上がっているのです。
昼食のあとは、グランドキャニオンを出て、アリゾナ州とネバダ州の境界に位置する、レイクミードNRAまで一気に走ります。
レイクミードは明日訪れることにしていて、今日は公園境界に隣接しているカジノホテルに泊まる予定です。
単調な長距離ドライブでは、眠くなってきて困ることがしばしばなのですが、今回は睡眠時間を多くとっているので、快調そのもので眠くなりません。
もともと田舎では夜にやることといえば星空観測くらいしかないので、今までも夜更かしをすることはありませんでしたが、今回は特に早めに寝ることを心がけました。その日の余韻を楽しみたいということと、明日の予定を立てるために、やるべきことが終わっても起きていたいのはやまやまなのですが、なるべくさっさと寝るほうがいいですね。
だから、今まではクルーズコントロール(セットした速度を自動で保つ機能)を使うと、やることが無くなって余計眠くなるのであまり使っていませんでしたが、今回の旅行ではよく使いました。
I-40は交通量が少なく、クルーズコントロールを使ったままで車何台も追い越しができるほどです。いくら田舎のインターステートでも、アクセルやブレーキの操作なしで悠々と追い越しができることはそれほど多くないです。
I-40のこの区間は、AZ-66(旧ルート66)が並行して通っています。ルート66は人気のある旧道で、観光ガイドブックにも良く書かれていますが、昔AZ-66を走った時の印象では、通り過ぎるだけでは特に何か面白いことはなかったので、この道には目もくれずにI-40をそのまま走ります。
KingmanでUS-93に乗り換え、ネバダ州へと向かいます。この道は交通が特に少なく、沿線に町と呼べるものが全くない辺鄙さですが、片側2車線もあります。
日没間近ということもあり、ネバダ的な景色が荒涼で美しいです。果てしない平原の直線道路ですが、ネバダ州境に近づくと峠越えの道に変わります。
途中に、州境に良くある検問所があります。後部座席の窓を開けるよう指示され、開けるとすぐに行ってよいと言われました。やはり、農産物の検疫のための検問なのでしょうか。
さて、レイク・ミード(人造湖)を形作っているフーバー・ダムを通り過ぎると、すぐに大きくて明るい看板が出現します。泊まるつもりにしているカジノホテル、Haciendaです。ネバダの州境によくある、何もないところに大きなホテルがポツリとあるというパターンです。
かなり古い感じで、ここのホームページでインターネット料金となっているのよりも高いのですが、近くに他のホテルはなく、レイクミードNRAのすぐ隣という便利さなので、泊まることにします。
このホテル、部屋によってはレイクミードが見えたりするらしいですが、僕の部屋は他の建物(倉庫みたいな)しか見えないようなところです。(どうせ空いているのだから、もっとマシな部屋にしてくれたらいいのに)
ま、景色を見るくらいならカジノで遊んでくれ、ということなのかな?
部屋は値段の割りにいまいちでしたが、レストランでの食事は7ドルちょっとと安くて、結構おいしかったです。フィッシュ・アンド・チップスと、サラダとパンのセットにしました。(次の日の朝食も、値段を考えれば満足。)
今回の旅行で、初めてのまともな夕食です。それまでは、ファストフードや、モーテルの部屋でのカップラーメンでしたから。
カジノはちょっとやりましたが、珍しくスロットマシーンで勝ちました。(^o^)
5セントのマシーンなので、勝ったといっても15ドルくらいですけど。
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