しっかりもの『あーちゃん』と天然キャラ『いーちゃん』。 あーちゃんは、いっつも『いーちゃん』に『あ〜ぁ』となげき、 いーちゃんは、いっつも『あーちゃん』に『い〜だ』とすねる。 そんな二人も、今日はお出かけの約束。 いーちゃん、まだ寝てるかも。いや、きっと寝てる。携帯かけて起こしてやろ。 (いーちゃんの携帯の着メロ『電話だよ〜、電話だよ〜・・・はよ出んかい!』) いーちゃん「もしもし・・・」 あーちゃん「いーちゃん?、起きてた?」 いーちゃん「おちてた」 あーちゃん「えっ・・・なにが『おちてた』?」 いーちゃん「う〜ん・・・」 あーちゃん「寝ぼけてる?」 いーちゃん「おちてる・・・キャハハ〜」 あーちゃん「いーちゃん、やっぱり寝ぼけてる〜」 いーちゃん「ううん、さぼってない」 あーちゃん「いーちゃん! 起きなさい!」 いーちゃん「はい、せんせ〜!」 あーちゃん「誰が先生じゃ〜っ」 いーちゃん「うん?? だれ?」 あーちゃん「私よ、わ・た・し」 いーちゃん「『わたり』さん?? しらな〜い」 あーちゃん「こら〜っ、『てつや』じゃないって、あーちゃんよ、『あーちゃん』」 いーちゃん「あーちゃんこ?? 食べてな〜い」 あーちゃん「『あーちゃんこ』って・・・なんで『ちゃんこ』なのよ、私を食べるな〜〜」 「私よ! あ〜ちゃん!」 (いーちゃん、やっと・・・) いーちゃん「あーちゃんだ! おはよ〜」 あーちゃん「おはようじゃないよ! も〜。今日は朝から行くって約束してたでしょ!」 いーちゃん「やくそく〜?? どこ行くの?」 あーちゃん「も〜、忘れたの?」 いーちゃん「わすれた・・・どこだっけ?」 あーちゃん「どこって・・・どこやったっけ〜・・・???」 (いーちゃんは、実は覚えてたのだ) いーちゃん「も〜、あーちゃんったら、忘れたの?」 「この前雑誌で見たブーツ見に行こうって言ってたやん」 あーちゃん「こら〜、ぼけてたな〜」 いーちゃん「だって、あーちゃん、いっつも私に意地悪するやん」 あーちゃん「あれは『いじわる』じゃないの。いーちゃんのための『おべんきょう』なの!」 いーちゃん「は〜い、せんせ〜!」 あーちゃん「も〜、いいって。じゃあ9時に駅で待ち合わせね」 いーちゃん「もう9時過ぎてますよ〜。 あーちゃん、寝ぼけてる〜・・・キャハハ〜」 あーちゃん「笑うな〜っ。いーちゃんとしゃべると、いっつも調子狂う・・・」 いーちゃん「あーちゃん、じゃあ、9時半に駅前ねっ」 (いーちゃんに仕切られてる・・・) あーちゃん「でも、そんなに早く支度できるの?」 いーちゃん「準備万端! いつでもオッケ〜」 あーちゃん「いーちゃん、さては・・・」 今日は二人でお買い物。 いーちゃん、一番乗り〜。 あーちゃんより早く来ちゃった。しかも予定時間どおりに・・・ (あーちゃんなら『あたりまえ!』って怒るよね〜) しばらくして、『あーちゃん』と、もう一人(?)到着! あーちゃん「いーちゃん、遅れてごめん・・・」 いーちゃん「遅いぞ! あーちゃん。今、何分だと思ってるの!」 あーちゃん「それは、いっつも私が、いーちゃんに言ってるセリフでしょ〜」 いーちゃん「一度は言ってみたかったのよね〜」 しーくん 「おはようごじゃいます。きょうはおねがいちます」 いーちゃん「あら、おはよう! しーくん。相変わらずしっかりものね・・・」(負けそう・・・) あーちゃん「でしょ! だって、うちの子だもの」 いーちゃん「しーくん、いくつになった?」 あーちゃん「無視しないでくれる・・・」 しーくん 「もうすぐ、よんしゃい」 いーちゃん「4歳かぁ。はやいな〜」 あーちゃん「学生のとき結婚したからたいへんやったけど、あっという間よ」 いーちゃん「あーちゃん、がんばった、がんばった!」 あーちゃん「それより、早く行こう。いーちゃん!」 いーちゃん「オッケ〜」 (しーくん、かわいいなぁ・・・) いーちゃん「これこれ、雑誌に載ってたブーツ」 あーちゃん「やっぱり写真どおり、かわいいね」 いーちゃん「わたし、買っちゃう!」 あーちゃん「はやっ」 いーちゃん「でも・・・こっちのほうがかわいいかも・・・」 あーちゃん「やっぱり始まった・・・」 いーちゃん「両方買おうかなぁ・・・お給料入ったし」 しーくん 「ひとちゅだけ」 あーちゃん「よく言った!!」 いーちゃん「も〜、親子そろって・・・」 あーちゃん「いーちゃん、買っても気に入ったほうしか履かないでしょ」 いーちゃん「そうなんだけど・・・じゃあ、私『こっち』で、あーちゃん『こっち』ね」 あーちゃん「勝手に決めるな〜っ」 いーちゃん「いいじゃない、足のサイズ一緒やから、交換できるし〜」 しーくん 「ママ、きょうは『みるだぁけ』」 あーちゃん「そう、私は見るだけなの・・・」 いーちゃん「え〜、でもこの前は『これほしい』って言ってたじゃない」 あーちゃん「シーっ、それは内緒」 いーちゃん「あっ・・・いろいろ事情があるのね」 あーちゃん「そういうこと」 (結局、いーちゃんはもうひとつのほうのブーツをゲット) しーくん 「ママ、これ〜」 あーちゃん「うん? 貯金箱持ってきたの」 しーくん 「ママ、これで、ほちいの かって!」 あーちゃん「えっ、これ『しーくん』が大切に貯めてたじゃない」 しーくん 「あしたママのたんじょ〜び」 あーちゃん「ママの誕生日のために貯めてたの」 しーくん 「うん!」 あーちゃん「ありがとう!! ・・・」 しーくん 「ママ、ないてるの?」 いーちゃん「あーちゃん、泣いてるの〜?」 あーちゃん「『いーちゃん』に言われたくないっ」 いーちゃん「ごめんごめん、でもしーくん、えらい! さすがは『いーちゃん』の友達のこども!」 あーちゃん「なんで『いーちゃん』が出てくるのよ」 いーちゃん「私だって、しーくんに・・・」 あーちゃん「なにか『いいこと』教えてくれた?」 いーちゃん「『ママが黙ってるときは気をつけろ』『ママが笑顔で歌ってたら、おねだりしよう』・・・」 あーちゃん「こら〜、いーちゃん!!」 (気を取り直して) あーちゃん「しーくん、ありがとう。ママうれしい!」 しーくん 「うん!」 あーちゃん「でも、これは、しーくんの大切なものだから、残しておこうねっ」 しーくん 「でも、たんじょ〜び・・・」 あーちゃん「じゃあ、ママのためにケーキ選んでくれる?」 しーくん 「わかった!!」 いーちゃん「じゃあ、私も選んでいい?」 あーちゃん「よしよし、いいよ!・・・なんて言うわけないでしょ!」 いーちゃん「冗談よ、じょうだん」 (ちょっとマジで期待したんですけど・・・) いーちゃん「じゃあ、しーくんにケーキ選んでもらって帰ろうか」 しーくん 「うん!」 いーちゃん「あっ、先に行っててくれる?」 あーちゃん「どうしたの?」 いーちゃん「トイレ、トイレ、もれそ〜」 あーちゃん「わかった。じゃあ、下で待ってるね〜」 いーちゃん「了解! ・・・」 (『いーちゃん』はトイレに行ったっきり・・・) あーちゃん「『いーちゃん』遅いな〜・・・まさか『おっきいほう』??」 店員 「本日はご来店いただきまして誠にありがとうございます」 「お客様のお呼び出しを申し上げます」 「『あーちゃん』様、『あーちゃん』様、お連れ様がお待ちです」 「1階サービスカウンターまでお越しください」 あーちゃん「まさか『しーくん』?」 しーくん 「うん、なに〜」 あーちゃん「いる・・・よね〜」 「てことは・・・まさかまさか『いーちゃん』?」 「いない・・・よね〜・・・」 「しーくん、迷子の『いーちゃん』置いて、帰ろっか〜」 しーくん 「は〜い」 あーちゃん「私の息子ながら、案外白状ね〜」 しーくん 「じゃあ、いく〜」 あーちゃん「しかたない、行ってあげるかっ・・・」 いーちゃん「あっ、『あ〜ちゃ〜ん』」 あーちゃん「・・・」(恥ずかしすぎる〜) いーちゃん「ごめんごめん、場所わからなくなって・・・」 あーちゃん「なに? 遅いと思ったら、また何か買ったの?」 いーちゃん「買っちゃった!」 あーちゃん「・・・ほっといて帰ろ〜」 しーくん 「は〜い」 いーちゃん「ちょとちょっと〜、『しーくん』まで・・・待って〜」 あーちゃん「今度はちゃんとついて来ないと、おやつ抜きよ!」 いーちゃん「ワンワン」 『あーちゃん』家、到着!! 『いーちゃん』は、ほんとに犬のようについて来て・・・ あーちゃん「やっと着いたね」 しーくん 「ただいま〜」 いーちゃん「お邪魔しま〜す・・・『てるくん(旦那)』は?」 あーちゃん「しらな〜い、またいつものとこでしょ」(実はケンカ中) いーちゃん「あ〜、いつものとこね〜(さては)」(おっ、そういうとこは鋭い!) しーくん 「い〜っぱい、もってかえる〜」 あーちゃん「そうね・・・」(ほんとは買って帰るんだけど) 「いーちゃん、そのへん適当に座ってて。お茶入れるから」 いーちゃん「もう座ってま〜す」 あーちゃん「『お座り』言う前に座っちゃダメでしょ」 いーちゃん「もういいって」 「しーくんも、ずっと笑ってるし・・・」 しーくん 「おもちろ〜い」 いーちゃん「う〜、ワンワン・・・キャンキャンキャン」 しーくん 「おもちろ〜い、おもちろ〜い」 あーちゃん「二人ともそれくらいにして、『しーくん』に選んでもらったケーキ食べよ〜」 いーちゃん「いいの? 1日早いし・・・『てるくん』は?」 あーちゃん「いいのいいの、甘いもの苦手やから」 しーくん 「ろーそく、たてる〜」 あーちゃん「じゃあ、立ててくれる?」 いーちゃん「あーちゃん、23本もないよ〜」 あーちゃん「『いーちゃん』のときはいいよね。3本で済むし・・・」 いーちゃん「なんで3本よ〜」 あーちゃん「『しーくん』でも迷子になったことないもん」 いーちゃん「そ、そ、それは言わないで〜・・ワン」 (ローソクに火をつけて・・・) みんなで 「ハッピバースデートゥーユー、ハッピバースデートゥーユー」 「ハッピバースデー、ディア『あーちゃん』」 「ハッピバースデートゥーユー」 あーちゃん「フー」 みんなで 「おめでと〜」 あーちゃん「ありがと〜」 いーちゃん「実はね、あーちゃん」 あーちゃん「うん? まさか・・・お菓子の家は『しーくん』にあげるのよ」 いーちゃん「じゃあ、その横のチョコ」 あーちゃん「それはもちろん、わ・た・し」 いーちゃん「え〜・・・じゃなくて〜」 あーちゃん「なに、なによ」 いーちゃん「これ、『あーちゃん』に」 あーちゃん「えっ? 私に?」 いーちゃん「開けてみて〜」 あーちゃん「うん?・・・これ〜・・・」 いーちゃん「そう、『ほしい』って言ってたブーツ」 あーちゃん「うっそ〜、いいの?」 いーちゃん「もちろん!」 あーちゃん「ありがとう!!」 いーちゃん「それから、『しーくん』にはこれ!」 しーくん 「ありがと〜」 あーちゃん「え、え〜っ、『しーくん』にまで・・・」 「明日は雪、しかも大雪ね」 しーくん 「ゆきふるの?」 あーちゃん「降るよ、きっと!」 いーちゃん「・・・返してくれる」 あーちゃん「ウソよ、ごめんね。でも、うれしい、ありがと〜」 いーちゃん「いいって、いいって」 あーちゃん「ほんとありがとね〜」 いーちゃん「うん!!」 (さいごに) 『いーちゃん』のプレゼントは予想通りだったでしょうか。 残念ながら出番なしの、ほんとは『あーちゃん』にやさしい旦那『てるくん』。 実はお詫びに『てるくん』もこっそり・・・ある言葉をそえて。 登場人物の『お名前』にヒントが・・・ この物語はフィクションである。 |
