神戸鶴亀本舗 石井 章

祝・うらたじゅん賛江

ワタシ機械音痴やから…と言っていたうらたさんが、いつの間にやら仲間内では最新機種のMACを操りとうとうホームページまで開設することになった。
 嬉しいぢゃありませんか。
 私がうらたさんに初めてお会いしたのは1984年6月10日日曜日。…だったと思う。あるいはそれ以前にお会いしていたかも知らんが明確な記憶としてあるのがこの日であります。
 この日、神戸市は六甲の学生青年センターで幻活上映会があった。うらたさんは上映作品「夢銀幕世界・私はけして暗くない」の主演女優で私は単なるいち幻活ファン。会場ではうらたさんのイラストも販売されていたので買った。丸いメンコのようなイラストはオブラートにくるまれ数点がセットになっておって、内用薬と書かれたお医者さんに貰うお薬の袋みたいやつに、うらたさんは私の名前と用法を書いて下さった。
 この上映会に前後して幻堂から発行された何冊かの本にうらたさんの漫画作品が掲載されており私はそれを見ているのだけれど、失礼にもその時は特に印象に残つておらんのです。その後、うらたさんとはお互いあがた森魚のファンとして接触することが多くなった。
 そして1997年、幻堂から「うらたじゅん絶対完璧作品集」を発行することとなり表紙デザインを私がさせてもらうことになる。それで全掲載作品を見せてもらったのだけれど、私は一寸驚いてしまったのですね。作品は1作ごとに目まぐるしく変化し、しみじみ・ほのぼの・シュール・ナンセンス・エッチいろんなものがそこにとぐろを巻いていた。そしてそれは器用なテクニックではなく、どれもが素直なうらたじゅんとして表出しているように思われた。
 遅すぎてごめんしていただきたいが、この時私はうらたじゅんの大ファンになったのだった。

2001年3月15日