以下の日記は入院、手術後のうらたさんが当方へ日記風に寄せた手紙から掲載いたしました。
3月20日ごろには退院のようです。

夢幻堂



2/16(土)快晴

入院。私のベッドは南向きの窓際だ。
窓から田畑を見渡せる。うれしい。


2/17(日)快晴

朝焼けが見えた。昨日の夕方は夕焼けが見えた。
夜景もきれいだった。
朝のあぜ道を誰かが歩いてる。空には鳥。
朝起きた時、眺めのいい部屋でよかった。


2/18(月)

明日は手術なので毛ぞり。
メスを入れるみぞおちからおヘソの下までのうぶ毛をそられた。あそこの毛もそられた。
夜の9時から絶食絶水。
睡眠薬を与えられたがなかなか寝つけなかった。


2/19(火)快晴

朝ベッドで仰向けにねころんでると窓いっぱいに晴れた空が広がる。
鳥がとんでる。東の空がまぶしい。
9時頃晴れた空にちらほら小雪が舞ってた。
午後1時に手術室に入り5時すぎ出てきたらしい。
胃の3分の2とリンパ節を切除した。
手術室から出るとにはもう麻酔は切れていた。
死ぬほど痛かった。ひたすら痛みに耐えた。


2/20(水)

ひたすれ痛みに耐える。
痛くて呼吸を小刻みにしかできない。
痛み止めのモルヒネ?を何本か打ってもらった。
その効果なのか幻覚を見た。ちょっと得した気分。


2/21(木)

痛みが少しマシになる。酸素吸入はずれる。
鼻には もう一本管があった。
鼻の穴からノドの奥を通り胃まで管を通されてた。
その管のせいでノドの奥がイガイガしてクシャミしそうになる。
お腹の痛みがバクハツしそうになるので必死でクシャミをこらえた。


2/22(金)

鼻から胃に通してた管を抜いてもらう。ほっ
集中治療室からもとの大部屋にベッドごと戻る。


2/23(土)

術後はじめてベッドの上に起きあがる。
お腹の傷が痛くて力が入らないので看護婦さん2人がかりで起こしてくれた。
看護婦さんが「シャバを見せてあげる」と言って窓のカーテンを開いてくれた。
数日ぶりに見る外の風景だ。
座ったまましばらく窓の外を眺めてた。
一度寝て休んでから今度はひとりでベッドサイドの柵にしがみつきながら自力で起き上がってみた。
痛くて30分かかったが(たかが起きてるのに)成功した時はうれしかった。


2/24(日)

尿管を抜いてもらった。
脇腹から出てる管(胃の傷から出る血やウミを排出するため)も1本抜いてくれた。
もう1本はまだあるが、少し身が軽くなった。
身体から1本ずつ管が抜けていくのはうれしい。
点滴のスタンドを押しながら部屋の中を少し歩いてみた。
点滴の針は心臓に近い静脈に埋め込まれ縫いつけられている。
24時間、栄養や水分を補給する薬や痛み止めの薬その他の薬が投与されている。
命綱なので点滴の針が抜けないように(ころんだりして)気を付けるよう婦長さんから注意を受ける。
手術の前夜から水一滴のんでいない。
点滴で水分を補給されているとはいえノドはかわく。
早く水をのみたい。
明日水を200ccだけのませてくれると主治医が言ってくれた。待ち遠しい。


2/25(月)快晴

一週間ぶりにお茶をもらった。
200ccのお茶が今日一日分のお茶だ。
山で遭難した人みたいに200ccのお茶を少しずつ大切にのんだ。
おいしかった!!
術後熱がつづいていたが熱も下がり、室外まで歩くことを解禁された。
点滴スタンドを押しながら歩いた。
歩くことができて楽しい。
お茶がのめてうれしい。
あ〜 おいしかった!!