撮影していてやっぱり被写体の距離が変化するのに対応できないのは厳しいです。
そんな訳で、手動ですかピント調節機能を取り付けてみました。
本体下部にネジが4本。うち二本は型番のシールで隠されています。
もう一本は電池蓋のヒンジ部にあります。
これを外すと、液晶部の蓋が外れます。フラットケーブル(精密ドライバーで示す所)が2個所、あと、上部に一カ所の3本あります。フラットケーブルは無理に引っ張らないでください。
ロックを外せばスルリと抜けます。
液晶部を外すと、こんな感じ。下の銀色の部分はSDカートスロット。
裏側のケースも外します。スピーカーのコードがあるので注意!。
レンズ部まで分解します。映像素子部まで分解すると、レンズユニットがみえています。
レンズはネジ止め剤で固定されていますので、これを慎重に剥がすと、レンズ部が自由に動く様になります。
レンズ部は調節部は前と後ろ、2段になっていますが、映像素子側の方のみ剥がして動かすようにします。
前の固定ホンドは剥がさない様にしてください。動かすことも禁止です。
レンズカバーの爪は3本、綺麗に切断してしまいます。見えにくいですが左側には前面のカバーガラスがあります。
後は、外部からこのレンズを動かすのですが、二通りの方法があります。
- 直接、レンズユニットにカバーを取り付ける方法。
- レンズ回しを取り付ける方法。

赤で囲んだ部分を切り取ります。そして元通り組み立てます。

先程のレンズカバーをボンドでレンズユニットに直接張り付けます。
これで完了です。後はレンズカバー(後述)を作って取り付けてください。


材料は、ポンプ式シャンプーのポンプ部の底のパーツです。直径がちょうど良かったのでこれを
削ってつくりました。内径、外形にしっくり嵌まる寸法です。
よく見ないとわかりませんが、このパーツには切り込みをいれています。

切り込みはT字が4個所、コの字が2個所。コの字は必ず違う方向にします。
寸法は現物合わせの適当なんで(汗)。実測では直径16.2mm、内径14.2mm、高さ11.3mmでした。
上の切り込みはこの部品の抜け止め、下のコの字はレンズユニットを回す爪になります。
T字の部分は外側に広がり癖を、コの字の部分は内側に押し込めるクセをつけておきます。
この部品をレンズユニットと、レンズ回りの壁の間に入れます。
後は、接着剤でこの部品とレンズカバーを固定します。黄色いボンドが良く止まりました。

1:レンズカバー 2:作成した部品 3:本体カバー 4:レンズユニット 5:映像素子 6:カメラ基盤
1と2をボンドで固定しています。

この状態までくみ上げます。
出来上がった部品を差し込むと、T字型の切り込みで本体に引っ掛かり、引っ張っても出てこなくなります。
コの字型の切り込みがレンズを引っかけて、外から回せる様になっています。
レンズカバーを外すと、正方形のガラス板が入っています。これが保護ガラスなのですが、これは取り付けできません。
面倒ですけど、このガラスを丸型にして、レンズカバーの凹みに嵌めて、ホンドで固定しました。
レンズカバーはセロファン等を両面に張り、ダイヤモンドヤスリで丁寧に削り、レンズカバーの丸い溝にしっくり
納まる様に加工します。
こんな感じです。ボントがちょっとはみ出しましたが・・
これで一応完成です。レンズカバーを回すと、中のレンズユニットが回るのがみえます。