パーシファエ
 Pasiphae:
8番目の衛星で、1908年メロットにより発見された。直径は70万kmで、木星からの平均距離は2350万kmある。

バースト
 burst:
異常に強力な電磁波が急激に放射される宇宙現象の総称。

パーセク

1パーセク=3,26光年。

バイコヌール
 Baikonur:
カザフスタン共和国にある宇宙センター。旧ソ連時代の主要な打ち上げ基地であった。現在もCIS(独立共同体)の重要な打ち上げ基地である。

バクテリア

ただ1つだけの細胞からなる生物。あまりに小さいので顕微鏡でなくてはみえない。

はくちょう座
 Cygnus:
北天の天の川の中にある目立つ星座。細長い十字架の形で飛ぶ白鳥の姿を想像させる。150年頃プトレマイオスによりまとめられた48星座の一つである。一等星デネブ(Deneb)が有名である。この星座にあるはくちょう座X−1(Cygnus X-1)は強力なX線放射体であり、ブラックホールと考えられている。

ハッブル宇宙望遠鏡
 Hubble Space Telescope(HST):
1990年4月25日、スペースシャトルに搭載されて地球軌道に打ち上げられた口径2.4mの可視光線、赤外線、紫外線用大型天体望遠鏡。NASAとESAが共同で建造し運用している。宇宙が膨張していることを最初に観測で証明したエドウィン・ハッブル(1889〜1953)に因んで名前がつけられた。打ち上げ後に、像がぼやけていたため、1993年12月1日に、スペースシャトル・エンデバに搭乗したスタッフにより修理が行なわれ、各種装置の交換、取り付けが行われた。 HSTは大気による観測上の障害を克服するために考案されたもので、広域惑星カメラ、 微光天体カメラ、高精度分光装置など5種類の観測機器を搭載している。HSTは地上からの観測で見ることのできる最も暗い天体のさらに1/15の明るさのものまで観測でき、分解能も十倍以上になる。HSTは15年間の使用に耐えられるように設計されている。

バルジ
 bulge:
渦巻銀河などの中心部に見られる円盤状の膨らみ。

ハレー彗星
 Halley's Comet:
最も有名な周期彗星。長楕円軌道を描いて太陽を周回し、76年ごとに太陽系の内側で地球に接近する。

ハロー
 halo:
天体のまわりに光または物質がほぼ円形状に分布している状態。

反物質
 antimatter:
通常の物質を構成する反対の性質を持つ原子からなる物質。反物質と物質が出会うとそれ等は消滅する。

微小流星物質

宇宙で遭遇する物質の非常に小さいかけら。

ビッグクランチ
 Big-Crunch:
宇宙に大量のダークマター(目に見えない 未知の形態の物質)があれば、膨張にブレーキがかけられるかもしれないと考えられている。この場合、宇宙は重力のせいである一定の大きさ以上にはなれず、その後は重力のほうが強くなって宇宙は収縮に向かい、やがてビッグクランチと呼ばれる瞬間に再び一点に集まる。そしてビッグバンを引き起こして、今とは全く違った宇宙に生まれ変わるかもしれない。宇宙はビッグバンとビッグクランチを繰り返すのである。

ビッグバン
 Big-Bang:
宇宙のはじまりの一つのモデルで、宇宙は限りなくコンパクトな状態から始ったとする説。これが想像を絶する爆発(Big Bang)の中で宇宙が生まれた瞬間である。この始まりが130〜200億年前とされ、ビッグバンと言われている。生まれたての宇宙は信じがたいほど高温、高密度の火の球で、膨張するにつれて冷え、ある段階(10〜20億年後)で、ガスが凝集し、最初の銀河が誕生した。以降ずっと膨張を続けてきた。数々の観測により正しいことが証明されている。

ビッグバン説

宇宙は、凝集した物質やエネルギーの超大爆発のあと膨張を始めたとする説。

ヒマリア
 Himalia:
11番目の衛星で、1904年にパーラインにより発見された。直径は180kmで、木星からの平均距離は約1148万kmである。

フィラメント
 filament:
太陽面上に見られる太陽紅炎の暗い筋状のスペクトル線。

フォールスカラー画像
 false color image:
赤外線フィルムで写された画像で、天文学ではコントラストを強調するのに使われ、そのため見にくい細部も見やすくなる。

フォッサ
 fossa:
惑星表面の浅く、細長い地溝(trough:トラフ)を表す用語。

物質

質量を持ち、立体的な広さを持つもの。

物理学

物質、エネルギー、又2つの物の間の反応についての科学。物理学を研究する人を物理学者と呼ぶ。

物理学者

物理学を研究する人。

フラクトウス
 fluctus:
木星の衛星イオの表面で、溶融物が流れている地域を表す用語

ブラックホール
 black-hole:
光さえ脱出できないほどの重力の強い大質量の天体。太陽の8倍以上の質量を持つ星は、進化の最終段階で超新星爆発を起こす。星の外側は爆発で吹き飛ばされるが、内側の中心核は残り、やがて収縮する。中心核の質量が太陽の1.9倍以上の場合、その中心核は自分自身の強い重力のため星を支えられなくなり、限りなく収縮していく。その収縮した半径がある一定の大きさの半径(シュワルツシルト半径)に達すると、重力は極めて強くなり、その内側からは全ての物質が出られなくなる。これがブラックホールである。
 ブラックホールは理論上の存在に過ぎないと考えられてきたが、最近の観測により宇宙に存在していることがわかった。はくちょう座X-1(Cygnus X-1:X線を出す領域の中心に強い重力場を持っている見えない領域)が ブラックホールではないかと考えら れており、セイファート銀河NGC7742(Seyfert Galaxy:極めて明るく輝く点状の中心核を持ち、渦状腕がはっきりしない銀河)の中心部にも存在すると考えられている。

フレア
 flareまたはsolar flare:
太陽面爆発現象とも言われ、太陽の彩層(太陽の光球のすぐ外側でコロナとの間の部分)とコロナの中でエネルギーが突然解放され、太陽大気中のガスを熱し加速する現象。フレアによって太陽から多くの荷電分子が放出され、数日後には地球に到着してオーロラを発生させる。

フレクサス
 flexus:
木星の衛星エウロパの表面にある、鋭い頂部を持つ線状構造を表す用語。

プローブ

太陽系に関するデータ収集、その他の目的で宇宙に打ち上げられる無人の探査機。スペースプローブは、必ずしも地球に戻るように摂生される必要はない。

分光写真

分光浴によりつくられた電磁スペクトル画像。

分光浴

可視光線を異なった波長に分ける機器。各波長はスペクトルの特定の色に対応する。

分点
 equinox: 
天の赤道が黄道と交わる天球上の二つの点。また、太陽がこれ等の二つの点を通過する時点のこともいう。太陽が南から北へ通過する点を春分点(vernal equinox)といい、北から南へ通過する点を秋分点(autumnal equinox)という。

噴火中心
 eruptive center:
木星の衛星イオの表面に存在する斑点で、ガスと溶融物質が噴出している。プルーム噴火(plume eruption)の出口である。

噴出物
 ejecta:
衝突によりえぐられたり、火山活動によって噴出されたりしてばら撒かれた物質。衝突による噴出物が、その惑星や衛星から外に飛び出してしまうこともある。

ベイスン
 basin:
惑星表面の大きくて浅い円形構造で、巨大な隕石の衝突によってできたもので、いくつもの同心円のリング構造が見られるものもある。

平野

標高の低い、広い、平らな地域。

ペイロードベイ

ペイロード又は積荷を収納しておく、スペースシャトルの主部。

ヘルツシュプルンク‐ラッセル図
 Hertzsprung-Russel diagram:
1913年にヘンリ ー・N・ラッセル(1877〜1957)とE・ヘルツシュプルンク(1873〜1967)がほぼ同時に星の進化の段階を、星のスペクトル型または表面温度(横軸)と恒星の 絶対等級(縦軸)の関係としてグラフで表わした。HR図とも呼ばれる。HR図上で、横軸の左にある恒星ほど表面温度が高く、縦軸の上にある恒星ほど明るさが増す。言い換えれば、質量が大きいほど、大きくて高温の明るい星(青い色)となる。主系列星は、HR図の右下(小質量星)から左上(大質量星)に伸びる線上にプロットされる。進化とともに、星は主系列を離れていく。中心部の水素が燃え尽きてしまうと、星は膨張し表面温度は下がる。HR図上では、主系列より上の巨星、超巨星の領域に入る。さらに進化して最終段階に入ると、白色矮星となり主系列よりずっと左下に位置する。

望遠鏡

遠くはなれた天体の放射、送波、反射、その他の見えない放射との相互作用により、その天体を探知するために使用される、いろいろな装置。レンズ、鏡、その両方の組み合わせでできているものもある。