レインジャー9号
投下時期
軌道上の重量
1965年3月21日
361.8kg

レインジャー9号は、アトラス204型ロケットとアゲーナB6007ブースターを組み合わせたロケで打ち上げられた。飛行は順調で、アトラス・ロケットは高度185kmで、レインジャー9号を搭載したアゲナ・ブースターを地球の待機軌道に投入した。この後、90秒間の2度目のエンジン点火で、レインジャー9号は月への遷移軌道に向けて発射された。 70分後、地上の指令で太陽電池パネルの展開、高度制御の始動、アンテナの切り換えが行われた。 3月22日に中間軌道修正が行われ、3月24日に月の軌道に到着した。

ここで画像撮影の分解能を高めるための最終調整が行われた。月面硬着陸の20分前に1分間、カメラのウオームアップが行われた。最初の画像は、高度2363kmで撮られた。



レインジャー9号が撮った月面のクレーター

月面に衝突するまでの19分間で、5814枚の素晴らしいコントラストの画像が得られた。月面衝突直前の分解能は30cmであった。
レインジャー9号は、打ち上げ後64.5時間でアルフォンサス・クレーターの南緯12.83度、東経357.63度の地点に秒速2.67kmで衝突した。レインジャー9号の働きは素晴らしかった。このミッションではテレビ映像の多くが、Fチャンネルを通してリアルタイムで地球に送られた。