ロゼッタ・ミッション


打ち上げ機関 ヨーロッパ宇宙機関(ESA)
打ち上げ時期 2004年2月26日

目的
 バータネン46彗星と遭遇して、この彗星に衝突プローブ(SSC)を打ち込んで表面を直接測定し、同時に搭載した科学機器の遠隔操作による彗星全体の観測も行なう。バータネン彗星との遭遇の途中で、4979オオタワラ及び140シワの二つの彗星を接近通過する。

ミッション
 打ち上げ後の5月28日、探査機ロゼッタは火星のスウィングバイを利用して火星から約200km離れた所を通過して、2005年10月26日の地球スウィングバイのために地球を目指す。2006年7月10日、オオタワラ彗星の太陽に面した側から約1000km離れた所を通過した後、2007年10月27日に二度目の地球スウィングバイを行なう。2008年7月23日、シワ彗星から1000km以上離れた所を通過する。

 2011年11月8日、バータネン彗星との遭遇に備えて秒速約25Mで飛翔を続ける。バータネン彗星が太陽から4.2AU以内に接近した暫く後、90日間の遠隔操作による観測が開始される。90日の観測終了後、探査機は減速しながら飛翔を続ける。2011年11月27日、標認計と放射計により探査機・彗星間の距離を正確に測定し、接近のための最終的な微調整を行なう。

 バータネン彗星が太陽から3.25AUの距離に達すると、事前の探査で得られたデータにより選定された彗星の5ヵ所(500x500mのサイズ)について観測する。その後、近心点を1kmとする楕円軌道に移り、彗星の表面を目指して最大秒速1.5mの速度でSSPを発射する。SSPからのデータは、上空を周回中の探査機を経由して地球に送られる。観測は2013年まで続けられる。