ちょっとだけ真面目な話

私は独身であり、子供もいません。だから、自分が居なくなった後の世界なんて知ったこっちゃ無い。
あなたはどうですか? もしあなたが人類の、あるいはもっと身近にあなたの子供にいい環境で過ごして欲しいと思うならどうすべきだと思いますか?
現在、温暖化防止が叫ばれています。温暖化が必ずしもCO2の問題であるという保証は無いけれど、「もしCO2が原因ならもう手を打たなければならない」という危機意識からの行動だと私は理解しています。
現実のペースはもう少し早いのかもしれません。現実に国の一つが水没の危機を迎えていると聞きます。

それに対して、CO2削減量が国と国との力関係で、何%削減を目指すべきであるとか、先進国の責任だから我々はもっと緩い削減枠にしろとか、色々な話が話し合われています。

それとは別に、すでに水蒸気による温暖化、あるいは別のファクターによる温暖化が進んでいるという話も聞きます。
実際、CO2の増加量による温暖化は百年単位、あるいはもっと大きな単位で動くというのが私の理解ですが、近年の異常気象は、天体の気圏のわずかな割合の変化に比べて、あまりにも早いのではないかと感じています。

逆に、地球のサイクルとしては寒冷化に向かう時期であるという話もあります。
これは観測されていないようですが、どうなるかわかったものではありません。

私の知見が圧倒的に狭いという事もありますが、人類の知見もそれほど広くない。
映画「2012」があり得るかというと、「そんなアホな」というレベルの話ではありますが、明日発見される、宇宙から見ればほんのちっぽけな石ころが地球に直撃するコースを取る可能性も0ではありません。

そんな時に我々は何ができるでしょうか。何を残せるでしょうか。

もしも、人類が永続的に生き続けられると思っている人がいたら、それはほぼ確実に幻想です。
でも、自分の子供、孫、子孫が生きていて欲しいならば、いつ来るかわからない災厄の前に出来るだけのことをした方がいいのではないでしょうか。

SF好きな私ですが、楽観的になれません。
人類は今までのほほんと過ごしてきて、偶然地球規模の災害に見舞われずに済んでいますが、それが今後も永続的に続くとは信じる根拠はどこにもありません。
逆に、天文学的単位で見れば確実に地球は太陽の赤色巨星化に呑まれるというのが、私が理解している事実です。間違ったことを覚えているかもしれませんが、地球が太陽によって生かされていて、太陽にも寿命があるのは事実なので、それより早く地球が寿命を迎えているのは確実です。

その時人類は生き残っているでしょうか。私の大好きなSFの様に、宇宙に飛び出していって困難に打ち勝ちながら子孫を残せているでしょうか。

私は、自分の寿命と比べれば安泰だと思っています。それで終わりで構いません。
でも、子をもうけ、子孫の繁栄を望む人ならばそろそろなすべき事が、地球の奇跡的な安泰に頼らずに生きていく術を考える必要があるのではないでしょうか。

事業仕分けで科学技術関係の費用が削られるという話を聞いた時、正直アホかと思いました。
温暖化であれ寒冷化であれ、地球から見たほんのちょっとの変化で人類は地球に住めなくなります。
それが間近に迫っている様に私には感じられます。
その時(何世代の猶予があるかは知りませんが)が来るまでに、人類は宇宙に適応して生きていけるようになる必要があるのではないか、というのが私の結論です。

人類の生き残りをかけて技術を発展させるのは、遅くても構わないかもしれませんが、早ければ早いほどいいのではないでしょうか。

月に足跡を残した人類は、その後はほとんどその方向に進んだ足跡を残せていません。
ちょっとずつの進歩はありますが、一時の情熱はどこかに行ってしまったようです。

宇宙へ。宇宙で生き残れる人類へ。例えばそれが近隣の恒星に依存する形であれ、何らかの形で現在以上の過酷な環境で生きられるシステムが、人という種の寿命との戦いになっていると考えます。

私は何の行動もしていないので偉そうなことは言う資格が無いかもしれません。冒頭に述べたように私の死後、翌日にでも、あるいは私の死が人類という種の死と同時に来ても平気で受け入れられるから、何も行動していません。
でも、もし人類が「生き延びたい」と言うメッセージを発し始めたならば、その一員として、求められる行動を、出来る範囲で、ではありますが、行う用意はあります。

人類の未来を考える人たちよ、私に指示して下さい。
割けるリソースは限られていますが、人類の存続のための礎のほんの欠片の一部にでもなれれば幸せです。
でも、人類がそう指向しないのであれば、人類の滅亡を予測しながら享楽的に(というほど余裕はありませんが^^;)生きて、人類の滅亡を予測しながら死んでいきます。

暇な時にでも構いません。ちょっと「人類の一人としての自分」として将来のことを考えてみませんか?


ホームページに戻る