銀行淘汰
ブロードバンド時代を迎え我が家もADSLでインターネットに接続しているが、近頃はそれも1.5Mbpsから8Mbpsにスピードが増強され料金もほとんど変わらない。 しかしADSLはこれが限界で、これ以上の大幅スピードアップは望めないといわれている。 一方これからのブロードバンドは映像の増加、動画の配信などますます大容量化が求められている。 これを達成するためにはFTTH(光ファイバー接続)が最適である。 FTTHであれば現在の100Mbpsの速度が将来は、この数倍から数10倍のスピードアップが理論上可能であるとのこと。 さいわいネット接続の競争激化から料金も当初に比べて大幅に安くなり消費者にとって、もはや高嶺の花ではなくなりつつある。 我が家もはじめADSLの8Mbpsに変更するつもりであったが、ブロードバンドの将来を考えるとFTTHが適当ではないかと考えこちらに申し込むことにした。 ただプロバイダーが現在のNTT系のOCNから電力系のプロバイダーに代わるので、URLやメールアドレスも変更になる。 URLが変更になると、このホームページも当然閉鎖しなければならない。 そして新しいプロバイダーのもとで改めてホームページを開設しなければならないことになる。 理屈の上ではこのホームページをOCNから新しいプロバイダーのホームページへ引越しさせればそれでよいと思うのだが、私の知識ではそれができるかどうか現在のところわからない。 そんなこんなで対ホームページの更新がおろそかになってしまった。
余談はこれぐらいにして、この4月からペイオフ(定期預金などの払い戻し補償金額を元本1000万円とその利息までとする措置)が解禁となった。 預金者はこれまで全額保護されてきた預金が、一定額しか保護の対象とならなくなったため安全志向が強まり、ペイオフ解禁が一年間延期される普通預金など要求払い預金への移動、中小金融機関から都市銀行や健全経営の一部地方銀行への預金の預け替え等資金の大移動が進んでいる。
不良債権問題に苦しむわが国金融機関は、1990年代初頭より続く長期不況の影響をまともに受けて、償却しても償却しても不良債権は一向に減らない。 それどころか不況の深刻化に伴いこれまでの健全企業が、業績悪化が進んだり、倒産にいたる場合もあり、今後も不良債権の増加は続くと予想される。 この為新たな不良債権の発生を恐れて、金融機関の融資態度はきわめて慎重である。
現在の銀行の業務は既存の融資の回収や、収益改善のため既存取引の見直し、金利の引き上げ交渉に向かっている。 銀行は資金を貸し付けて利息収入により収益を拡大するのが本来の姿であり、新規融資をストップして既存取引の見直し、金利の引き上げだけで収益改善を図るのは正常な姿とは思われない。 すなわち現在の銀行は金融仲介機能を喪失しつつある。
いくら預金として資金が集まっても、これを安全思考で運用する限り収益向上は見込めない。 現在の銀行は新規融資というリスクが取れない。 その結果万年低収益に喘ぎ、少し大きな不良債権が発生すると業務純益ではまかないきれず、資産を処分してその穴埋めをするという体力消耗につながる。 この10余年わが国銀行は体力消耗が続いている。 体力がなくなった銀行は自ら幕を引くか、預金者の選別を受けて消滅するかその前途は極めて厳しい。