交通事故京都
後遺症・骨折等

宇治市の山崎行政書士

面談予約メール(住所、お名前、電話番号、面談希望日時等をご記入ください)
電話:09092703916スマホ電話リンク
 ※費用発生は契約締結後となりますので、お気楽にご相談ください!

交通事故京都トップページ  

交通事故手続依頼

後遺障害等級表

後遺症が後遺障害として認定されるためには、自賠責保険の後遺障害等級に該当しなければなりませんが、医師が作成した後遺障害診断書に必要な事項が記載されていることが必要です。しかし、医師は傷病を治すのが仕事であり、必ずしも、後遺障害診断書の作成に協力的でなく、必要な検査もしない医師も多くおられます。このような医師に対して、後遺障害診断書に必要な記載事項を求めていきます。是非ご相談ください。

宇治市内のお客様だけでなく、城陽市・木津川市・京田辺市・八幡市・京都市(伏見区・南区・山科区・北区、上京区、中京区、下京区、東山区、左京区、西京区、右京区など)・亀岡市・南丹市・向日市・長岡京市・久御山町・精華町・和束町・笠置町・宇治田原町・井手町・南山城村・大山崎町など京都府南部全域のお客様や、大津市・草津市など滋賀県湖南地域のお客様、枚方市・交野市・高槻市・島本町など大阪府北摂地域のお客様、奈良県のお客様などからのご相談にも対応させていただいております。

【受任した後遺症認定事例】

・左腓骨神経麻痺による下肢の1関節の用を廃したものとして第8級7号と腓骨神経麻痺による足指の関節機能障害が第9級15号に認定され、結果併合により後遺障害等級第7級に認定

・頚椎前方除圧固定術の施行による脊柱の障害と前記固定術のための左腓骨からの採骨による下肢変形により後遺障害等級第9級の20号に認定

・左橈骨遠位端骨折、左尺骨茎状突起骨折に伴う左手関節の機能障害により後遺障害等級第10級10号に認定

・足指関節の可動域制限について第12級12号の後遺障害等級が認定された結果、右足関節の機能障害第12級7号の認定とあわせて、後遺障害等級第11級に認定

・脊椎圧迫骨折による脊柱に変形を残すものとして後遺障害等級第11級7号に認定

・半月板損傷による機能障害により後遺障害等級第12級7号に認定

・左尺骨茎状突起骨折による左手関節の機能障害により後遺障害等級第12級6号に認定(TFCC損傷)

・右鎖骨骨折による右肩関節の機能障害により後遺障害等級第12級6号に認定

・右頬骨骨折による顔面末梢神経障害により後遺障害等級第12級13号に認定

・膝靭帯損傷による機能障害により後遺障害等級第12級7号に認定

・脾臓亡失による胸腹部臓器に障害を残すものとして後遺障害等級第13級11号に認定

このほかにも頚椎捻挫等の後遺障害等級が認定されています。

むち打ち症(頚椎捻挫)はこちら

○醜状の後遺障害 

顔部分に醜状を残す場合、後遺障害等級はその程度によって男性は女性より2または5級低く分類されているが、平成22年5月27日の京都地裁判決では、顔の醜状の重さは男性も女性も同じとして、労災の障害補償給付基準を違憲と判断したことにより、今後自賠責の後遺障害等級基準にも影響を与えると思われます。

外貌に著しい醜状を残すもの

1.「外ぼう」とは、頭部、顔面部、頸部のごとく、上肢及び下肢以外の日常露出する部分をいう

2.外ぼうにおける「著しい醜状を残すもの」とは、原則として次のいずれかに該当する場合で、人目につく程度以上のものをいう

(1)頭部にあっては、手のひら大(指の部分は含まない。以下同じ)以上の瘢痕又は頭蓋骨の手のひら大以上の欠損
(2)顔面部にあっては、鶏卵大面以上の瘢痕、長さ5cm以上の線状痕又は10円銅貨大以上の組織陥没
(3)頸部にあっては、手のひら大以上の瘢痕。 耳殻軟骨部の 2 分の 1 以上の欠損、鼻軟骨部の大部分を欠損

上記に該当すれば、女性で7級12号、男性で12級14号が認定されます。
申請は創面癒着後 6 ヵ月とされていますから、縫い合わせた場合、糸抜きをしてから 6 ヵ月後となります。 6 ヵ月を経過すれば、他に治療中の骨折があっても、顔面だけは症状固定で、自賠責保険は後遺障害の申請を行うことをお勧めします。なぜなら、切傷は時間の経過とともに、わずかではありますが、収縮をしていきますので、すべての傷病の症状固定を待っていれば、 5cm以下 になりかねないからです。 つまり、見た目は前と変わらないのに、評価だけが下がることになります。大半の被害者は、顔面の醜状を気にするあまり、美容形成で形成術を急ぎますが、後遺障害の認定を優先します。

外貌に醜状を残すもの

外ぼうにおける単なる「醜状」とは、原則として、次のいずれかに該当する場合で、人目につく程度以上のものをいう

1.頭部にあっては、鶏卵大面以上の瘢痕又は頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損

2.顔面部にあっては、10円銅貨大以上の瘢痕又は長さ3cm以上の線状痕

3.頸部にあっては、鶏卵大面以上の瘢痕
上記に該当すれば、 女性で12 級 15 号、男性で14級10号が認定されます。 頭蓋骨に鶏卵大の欠損が認められても、この部分に人工骨がはめ込まれていれば、等級の対象となりません。

○口の後遺障害 

歯牙の後遺障害

大人の歯、つまり永久歯は上が 14 、下が 14 の計 28 歯です。歯の後遺障害は 10 級 3 号〜 14 級 2 号までの 5 段階で決まってきます。歯科補綴を加えたものとは、交通事故で現実に喪失した歯の本数が対象です。見えている部分の 4 分の 3 を失った場合も対象に含まれます。事故で 2 本の歯を失い、両サイドの歯にブリッジを架けると、都合 4 本の歯に補綴を実施したことになるのですが、失った歯は 2 本ですから 後遺障害には該当しません。 親知らず・乳歯の喪失は基本的に対象となりません。歯の後遺障害診断には専用の後遺障害診断書を使用します。交通事故の場合、自賠責保険では、歯冠、継続歯、ブリッジは1歯につき8万円、10万円を限度とし、義歯は1〜4歯が20万円、5〜8歯が25万円、9〜14歯が30万円、仮義歯は1床につき5万円、上下顎の総義歯は60万円と、概ね規定されています。

○神経系統の後遺障害 

RSD・カウザルギー

RSDは、 反射性交感神経ジストロフィー・反射性交感神経萎縮症と呼ばれており、神経性疼痛の代表的なものです。交通事故受傷で慢性の痛みや痺れ不調に悩まされている状態になります。総称して CRPS と呼び、その中で交感神経の関与が強いものを RSD 、そうでないものをカウザルギーといいます。RSD は、疼痛、腫脹、関節拘縮、皮膚変化の4つの徴候が認められれば、強く疑われます。受傷後から時間が経過し、医学的には治癒段階と考えられる時期に発症することが多いのも特徴です。症状は四肢に多く見られ、体幹や顔面部は稀です。痛みは灼熱痛と表現される持続痛です。交通事故の主体的な治療は整形外科医ですが、疼痛の徴候がみられる場合は、医大系附属病院の麻酔科・ペインクリニックを受診する事が大事です。 治療法は、神経ブロック療法が代表的です。薬剤が全身に回らないように近位部を緊迫した状態で静脈から副腎皮質ホルモン・交感神経遮断薬・局所麻酔剤を注入する局所静脈内交感神経ブロックも注目されています。薬物療法は、副腎皮質ホルモン・抗うつ剤(アミトリプチリン)・鎮痛鎮静、抗アレルギー剤、ノイロトロピン R ・麻酔剤、ケタラール・抗痙攣剤、フェニトイン・降圧剤、ニフェジピンが投与されます。理学療法としては、温冷浴・可動域訓練・装具療法・経皮的通電神経刺激法、TENS が行われます。 手術療法は、内視鏡による交感神経切断術、硬膜外脊髄電気刺激法が考えられます。後者は電気刺激発生器、心臓のペースメーカーのようなものを体内に埋め込み、脊髄に弱い電流を流して痛みを和らげるもので平成4年 より健康保険適用となっています。痛みには、被害者の精神状態も大いに関係すると言われており、うつ傾向や、心の障害が身体に出やすい心身症傾向の被害者ほど症状は強く出て来ます。一般的にはこれらの組み合わせで発病 1 年以内であれば 60 %の被害者が日常生活に影響がない程度にまでに改善すると言われておりますが、逆に、これだけの治療法が混在しているということは、どれ一つとっても決定的でない、難治性の病気だといえます。ギボンズの「 RSD スコア」では、アロディニア、灼熱痛、浮腫、皮膚色調、発汗、温度変化をはじめ、計 10 項目の内 3つ以上の症状があれば、RSD と認められるものといわれています。

自賠責損害調査事務所は RSD の後遺障害認定の要件として、

@関節拘縮が認められること、
A骨萎縮が確認出来ること、
B皮膚色に変化が認められること、

上記の 3つを考えているとようですが、発症から1年間以上の治療を続けていることが要件です。上・下肢の関節部に発生した RSD は、先の基準で 7級4号、9級10号、12級13号の獲得が可能ですが、頚椎や腰椎に発症した CRPS となると、立証が困難です。

PTSD

交通事故でPTSD と診断されると、非器質性精神障害として、後遺障害の対象になります。精神科もしくは心療内科を受診、1年間の治療を続けても改善が得られない場合は、後遺障害診断を受け、申請します。レントゲン、MRIの画像で確認はできませんので後遺障害が認定されるのは難しい面がありますが、治療経過を詳細に記載して申請する事により、外傷性疾患として後遺障害に認定される可能性があります。

○脊柱の後遺障害 

胸腰椎圧迫骨折(脊椎圧迫骨折)

胸腰椎の圧迫骨折とは、自転車・単車を運転中に交通事故をおこし、転倒したときに路面にお尻から転落したり、自動車同士の場合は横転、一回転したケースに多く発生します。 胸腰椎移行部では、椎体が前方に彎曲しており、体重や力が掛かり、損傷を受けやすい部位なのですが、椎体が前方につぶれる形をとり、椎体の楔状の変形となります。更に、交通事故による腰椎圧迫骨折は、 T11 〜 L2 に発症しやすく、 1 腰椎の骨折に止まるケースが大半です。腰椎の外傷は胸腰椎移行部に体重や力がかかりやすいということから損傷を受けやすくなっています。 椎体の後部を走行する脊髄や椎間板の脇から出ている神経根を圧迫するものを不安定型損傷、そうでないものを安定型損傷と呼びます。神経症状を全く伴わないものは稀ですが、大半が安定型損傷です。神経圧迫症状があれば、ヘルニアと同様の症状が発現します。その他に、骨折なので、運動時の痛み・可動域制限などがみられます。レントゲン撮影で、椎体の楔状変形・錐体後縁の部分的損傷がみられます。外傷性脊椎圧迫骨折では、 45 歳までは整復する方向で治療をおこないます。圧縮率が 50 %以内では安静を保ち痛みがなくなってきたら歩行を開始させます。圧縮率が 50 %以上では、反張位吊り上げ整復法で整復した後、ギブスで固定を行ないます。 最も簡単な計測法は、レントゲン写真を実測します。骨折部の上もしくは下の椎体の縦×横で面積を計算します。圧迫骨折では、上下の衝撃を受けて椎体が楔状変形しています。凹の形状から、圧壊した面積部分を測ります。25%以上の損傷であれば、11級7号が認定されています。25%以下であれば、傷病名としては圧迫骨折ですが、後遺障害としては認定されません。レントゲンの貸出を受けて、実際に計測してみる必要があります。

胸腰椎破裂骨折

椎体が上下の衝撃に耐えられず、圧壊した状態を圧迫骨折、骨端が折れて多数の骨折を生じたものを 破裂骨折、粉砕骨折となります。圧迫骨折に比べ、少数ですが、椎体の後部を走行する脊髄や椎間板の脇から出ている神経根を圧迫する不安定型損傷が多いのが特徴です。腰椎破裂骨折は、多数の骨折であり、椎体の安定性も悪く、脊髄圧迫症状が強く現れます。つまり、腰椎椎間板ヘルニアと同じ症状となります。破裂骨折ですから、その部位の疼痛・腫れ・可動域の制限などもみられます。レントゲン写真で、腰椎が破裂骨折しているのがわかります。骨折部位は修復不可能な状態であり、腰椎に強い不安定性が生じているところから、観血的に前方または後方からアプローチし、整復した後、自家骨移植・金属プレート・スクリューなどで固定を行います。後遺障害としては、頚部と胸腰部の双方の可動域が強直した場合に限って 6 級 4 号、頚部もしくは胸腰部単独では、強直のレベルで 8 級 2 号が認定されることになります。脊柱の奇形・変形や運動障害で、6 級や8 級が認められることは基本的になくなり、全てが 11 級になると思われます。

○体幹骨の後遺障害

鎖骨骨折

鎖骨骨折は、交通事故受傷の全骨折中、全ての年令の被害者に最も多く発生します。 鎖骨は、通常の状態でも、皮膚の上から触れることができ、形がわかるように、骨折した場合でも比較的簡単に、レントゲン撮影で確定診断が可能です。 また鎖骨は、胸鎖乳突筋により上方に引っ張られていますので、骨折した場合、骨折部内側は、胸鎖乳突筋の影響で、上方にズレます。 ズレは医学では転位と説明します。 レントゲン撮影で、鎖骨に骨折の所見が認められます。 整形外科では、鎖骨骨折は、放置しておいても治ると説明されているのですが、殆どのケースで局所麻酔下に徒手整復固定を行い、バストバンドで固定します。医学では、手術をしない治療のことを保存療法と説明しますが、保存療法では、骨折部は必ず転位して癒合します。 裸体になった状況で転位による鎖骨の変形が確認出来れば、 12級5号が認定されます。 神経叢麻痺を合併している場合、第3骨片が認められる場合、転位が大きい場合、骨折部が皮膚をつき破り皮膚が壊死する可能性がある場合、骨折が肩鎖関節にまで及んでいる場合は、直ちに手術の適用となります。医学では手術のことを観血術と説明します。プレートやワイヤーなどで鎖骨の固定を行います。近年、単純骨折であっても、経皮的に ワイヤーで髄内固定を実施する治療先が増えています。この術式であれば、骨折部が転位することもなく、肩関節に運動制限を残すことも稀です。但し、鎖骨下には動・静脈が走行しており、どこの病院でも出来る手術ではありません。経皮的とは局所麻酔下に皮膚を僅かに切開して行う術式で、被害者の苦痛も、当然僅かです。 この場合、幸いに後遺障害は発生しません。鎖骨の両端は肩鎖関節と胸鎖関節となっていますが、鎖骨骨折の骨折部が肩鎖関節に近い場合は、肩関節の可動域に運動制限を残すケースが考えられます。この場合の傷病名は、鎖骨遠位端骨折と記載されます。症状固定時期は、受傷後 6カ月を経過した時点以降です。鎖骨骨折だけであれば、就労は受傷 1カ月目から可能です。

○偽関節の後遺障害 

偽関節として、後遺障害が認められるのは、上・下肢の長管骨に限られます。長管骨とは、上肢では、上腕骨、橈骨、尺骨、下肢にあっては、大腿骨、脛骨、腓骨のことです。鎖骨は含まれていません。 しかも、後遺障害で言う偽関節とは、長管骨の骨折部の骨癒合ができず、関節の如く、異常可動性を示していることが要件とされています。医学では、長管骨の一部でも癒合していなければ、偽関節と呼びますが、異常可動性が認められ、骨折部の全てが癒合をしていないと、偽関節にはなりません。 常時、硬性補装具が必要であれば7級9号が、ときどき硬性補装具を必要とすれば8級8号が認定されます。偽関節で後遺障害を獲得するには、受傷から1年の経過観察が必要となります。鎖骨は長管骨ではなく、異常可動性を示したとしても、偽関節で後遺障害が認定されることはありません。変形が外部から確認出来るのであれば、 12 級 5 号の認定となります。

○上肢の後遺障害

※肩関節可動域
肩関節では屈曲・外転・内転が主要運動で、屈曲・外転とも 180 °内転 0 °が正常値ですが、健側が 160 °とされているものがみられます。健側が 180 °であれば、その 4 分の 3 は 135 °となり、 135 °以下であれば、 12 級 6 号が認定されますが、健側 160 °の 4 分の 3 は 120 °ですから、 135 °では非該当になります。例えば、右肩関節脱臼・骨折で、左肩が 50 肩でうまく動かせないときは、患者の左肩には、現在、肩関節周囲炎の疾患があり、可動域制限が認められますので、後遺障害の認定では、日本整形外科学会の公表する正常値を参考にするよう依頼する必要があります。

肩鎖関節脱臼

脱臼とは、大きな外力が関節に働き、関節端の一方が外に突き出た状況をいいます。靭帯が断裂しますので、一般的には単純骨折よりも脱臼の方が深刻となります。肩鎖関節脱臼は、肩鎖靭帯と烏口鎖骨靭帯が断裂し、肩峰が下に脱臼した状態をいいます。 交通事故では、肩を下にしての転倒や地面に打ち付けられて、この 2つの靭帯が切れてしまうと考えられます。原付・自転車を運転中の事故受傷で、数多く見られます。靭帯が切断しますから、強烈な痛みと腫れが生じます。鎖骨の肩に近い方、遠位端が上方に突出します。レントゲンで、左右の肩鎖関節を比較すると、明確な違いが認められます。肩鎖靭帯の断裂は認められるが烏口鎖骨靭帯に断裂の認められないものは亜脱臼と呼び、 3 〜 5 週間の絆創膏固定、また、靱帯の損傷が小さいものは、 脱臼肢を三角巾で吊るし、3 〜 5 週間程度の局所安静を行えば、多くは後遺障害を残すことなく改善します。両靱帯の完全断裂を伴う脱臼の場合は、関節部をキルシュナー鋼線やネイルで固定する観血的手術を行います。亜脱臼以上は、受傷後 6カ月で症状固定とすれば肩関節内の骨折、肩鎖関節の脱臼もしくは亜脱臼、鎖骨の遠位端骨折等の傷病名で、12級6号の後遺障害等級の獲得が考えられます。また、肩関節脱臼は上腕骨の剥離骨折、上腕骨頚部骨折を伴うことが多いようです。

上腕骨遠位端骨折

上腕骨遠位端骨折は、主に、上腕骨顆上骨折・上腕骨外顆骨折があり、いずれも単車・自転車の転倒時の打撲で発生しています。上腕骨顆上骨折は肘関節の痛みや腫れ、可動域および運動の制限が主たる症状で、レントゲン撮影で診断が可能ですが、亀裂骨折の場合は、発見できないこともあります。治療は、徒手整復を行い、骨折部位をギプスで固定する方法と、骨折した方の腕を上から垂直牽引=上から引っ張る、による保存的治療があります。ギプスで固定する方法は、徒手整復時に血管や神経を痛めつける可能性が予想され、血流のうっ滞を防止する意味からも、垂直牽引を行う治療先の方が多いようです。深刻な問題となる合併症および後遺障害は、フォルクマン拘縮です。フォルクマン拘縮とは、骨折による腫れや出血等による周囲の圧迫が、血流不全を発症し、筋肉に行くはずの血流が絶たれ、最終的には筋肉が壊死して、正中神経麻痺・尺骨神経麻痺を起こします。初期症状は、痛み・脈拍消失・麻痺・蒼白・異常感覚・疲労の6つです。これらの症状はあくまでも、初期症状であり、最終的には、筋肉が固くなり拘縮します。筋肉の壊死に至ると、基本的に、治療法はありません。 その他の合併症は、正中神経麻痺・尺骨神経麻痺です。橈骨神経麻痺は、上腕骨顆上骨折では、あまり起こらないようです。肘の骨折なので、骨がうまくつかなければ、肘が内側に曲がったままついてしまいます。また、肘関節の拘縮もみられます。上腕骨外顆骨折は、上腕骨顆上骨折と違い、関節内の骨折なので、ほとんどの場合、手術を行いキルシュナー鋼線やスクリューなどを用いて治療をします。両骨折とも後遺障害は、肘関節の機能障害が考えられます。

橈骨遠位端骨折

橈骨遠位端骨折は年齢を問わず高頻度に見られる骨折の1つです。手をついて転倒した際に発生しますが、受傷時の手首の肢位によって骨折のタイプが異なります。すなわち、手関節が背屈位(手首を反って地面についた状態)か、掌屈位(手首を曲げて地面についた状態)か、回内位(手の平を地面についた状態)か、回外位(手の甲が地面についた状態)かによって色々な骨折が発生します。一般的に橈骨遠位端骨折はコーレス骨折やスミス骨折、バートン骨折などに分類されます。大半は背屈位・回内位で発生するコーレス骨折です。症状は手首の痛みや腫れで、変形(コーレス骨折では手首がフォークの様に変形します)や運動障害を認めます。時に、骨片(骨折の破片)によって神経が圧迫されて橈骨神経麻痺や正中神経麻痺を発生する事もありますので要注意です。診断はレントゲン検査にて確定されます。

治療は保存的治療(手術しない方法)が原則です。転位がない症例(ずれのない症例)は3〜4週間のギプス固定で経過観察します。転位を認める症例は徒手整復術を試みます。受傷早期の症例では無麻酔で整復可能ですが、陳旧例(骨折して何日か経過した症例)や転位が著明な症例や筋肉の緊張が異常に強い症例では、麻酔を用いて徒手整復術を行います。整復後のギプス固定は3〜5週間行います。時に、簡単に整復されても、すぐに再転位を来たす不安定な症例もあります。この様な症例では再転位を防止するために経皮的骨接合術(皮膚の上からピンや釘のような器具で骨折部を固定する手術)を行います。又、粉砕骨折例(バラバラに骨折し関節面がずれた症例)では内固定術(皮膚を切開して、骨折部を展開しプレートなどで繋ぎ合わせる手術)を検討します。後遺障害は関節の機能障害で評価します。

腱板損傷

腱板とは、肩甲下筋腱・棘下筋腱・棘上筋腱・小円筋腱の付着部位をまとめて腱板と呼んでいます。腱板は年令と共に変性するのですが、棘上筋腱は交通事故では手をついての転倒、衝撃で肩を捻った場合に、断裂が生じます。断裂がある場合は、肩関節造影を行うと、肩関節から断裂による造影剤の漏れが認められます。エコーや MRI においても断裂部を確認することが出来ます。後遺障害は、関節の機能障害として認定されます。

舟状骨骨折

舟状骨は外側に位置し細長い形をしています。舟状骨は、前腕骨の一つの橈骨と手関節を形成しています。そのために、肘関節を伸ばした状態で転倒し、手のひらをついたときに骨折が生じ、舟状骨骨折は手根骨骨折全体の大多数を占めています。 痛みや腫れ・運動制限が生じます。骨折により舟状骨に栄養を供給している血管を損傷した骨折が血管を横切る場合、切られた血管の先についている骨片は栄養が行き渡らなくなり、骨片が壊死します。 臨床所見だけでこの骨折を発見することは困難で、 4方向からのレントゲン撮影が必要です。安定型の骨折であれば 2・3ヵ月のギプス固定、不安定型は手術の適用となります。 特異な形態と血行分布のために、骨癒合に時間を必要とし、長期間のギプス固定となるのが特徴です。また、上記の理由で骨片が壊死した場合は、壊死した骨片に対し骨移植が行われ、 不安定型で骨移植を伴う固定術がなされた場合、手関節の運動制限で 12級6号、骨移植による腸骨の変形で12級5号、併合で11級が認定されます。

TFCC損傷

TFCC は橈骨・尺骨・手根骨の間に囲まれた三角形の部分にあり、橈尺骨のスタビライザーの役目、又回内・回外時の尺骨遠位端のクッションとして働く、関節円板といわれるもので、骨では硬すぎるので、成分は、三角線維軟骨複合体です。 交通事故で転倒した際に、手をついて損傷します。小指側に手首を曲げると生じる痛み・手首運動時にクリック音があり、持続する痛みがみられます。 当疾患の損傷部位である TFCC は、それ自体が軟骨で構成されているので、単純 XP 撮影では確認出来ません。そのため、MRIや関節鏡により診断がなされます。軽度の TFCC 損傷はギプス固定による経過観察で改善しますが、慢性化したものは関節造影剤を注入し関節鏡による手術対応となります。自賠責損害調査事務所は、器質的損傷が認められないことを理由に非該当を通知してくることを常套手段としていますので、関節鏡術の所見を出来れば図解入りで後遺障害診断書に記載することを医師にお願いして下さい。TFCC 損傷では、 MRI 検査、これで確認が出来ないのであれば、関節造影剤検査によりMRIで漏れがあるかどうかを確認します。

尺骨神経麻痺

尺骨神経は腋の下から肘の内側を走行し、手首を越えて手先まで通っています。この神経は薬指と小指の知覚と手指を動かす筋肉を支配しています。また、肘には尺骨神経溝と繊維性腱膜で形成された肘部菅があり、その中を尺骨神経が通っています。交通事故と尺骨神経との関係は、交通事故により肘関節部の切創・肘部菅症候群・上腕顆上骨折・上腕骨内上顆骨折・事故による変形性肘関節症・外反肘・手関節切創が尺骨神経麻痺の原因になると考えられます。尺骨神経が圧迫を受けると、薬指と小指が痺れたり手に力が入りづらくなります。母指内転筋・小指外転筋・骨間筋が脱力し筋萎縮を起こします。 この結果、手は鷲手変形を来たし、更に、尺骨神経は、小指の手の平と甲の感覚を支配しているので、この部位に感覚障害が生じます。 上記に症状により診断や、 Froment 徴候、 Tinel 徴候などのテストに加え、誘発筋電図も有効な検査です。この神経が圧迫を受けやすい場所は肘と手首です。肘で発症するのを、肘部管症候群、手首で発症するのを、ギヨン管症候群と言います。神経伝導検査によって病変部位の特定が可能です。治療は保存的に低周波電気刺激療法やマッサージ、レーザー光線の照射が行われますが、効果の得られないものは神経剥離術、神経移行術が行われます。これらが不可能なものは腱移植術を行い装具の装用で機能を補完することになります。外反肘・変形性肘関節症などにより肘部菅が圧迫することにより、尺骨神経麻痺を起こしたものを、肘部菅症候群といいますが、この場合圧迫があるので、手術により尺骨神経の圧迫を開放します。このように、他の疾患により尺骨神経麻痺を生じている場合は、基本的にその原因を調べ、それに応じた治療を行なうことになります。後遺障害の認定では、手術が成功すれば12級、そうでない場合は10級が認定されると思われます。

○下肢の後遺障害 

大腿骨骨幹部骨折

交通事故では、この骨折が多くみられます。バイクを運転中、大腿部に車の衝突を受けた場合は、簡単に骨折します。レントゲン撮影で骨折の確認ができます。成人の場合はキュンチャー髄内釘やプレートを使用して、固定術が実施されます。小学生の場合、骨癒合の度合いや骨新生が盛んで、骨癒合を得られやすく、牽引法等で、保存的治療が中心となります。骨癒合は比較的良好な骨折ですが、偽関節を起こすこともあります。偽関節は、仮関節とも呼ばれますが、骨折部の骨癒合が遅れ、異常可動性を示す状態です。医学では、一部でも骨癒合がなされていない状態を偽関節と説明するのですが、自賠責損害調査事務所の判定は、ほぼ完璧に骨癒合が得られていない状況で、骨折部に異常可動性が認められる場合に限って偽関節と説明します。偽関節であれば、7級10号が認定されます。癒合時にまっすぐ骨が付かないと、大腿骨が変形して癒合する時があります。この変形が、 165度以上の不正彎曲であれば、12級8号が認められます。165度の彎曲の理解の仕方です。 真っ直ぐな状態が 180度ですから、15度の彎曲が 165度以上となります。 又骨折部が外反や内反で、つまり外向きや内向きで不正癒合した場合、この場合は骨は曲がっていないで、足の向きが曲がっているのですが、その角度が 15度以上であれば、12級 8号が認められます。非常に稀ですが、長期間のギプス固定で、大腿の筋肉が萎縮し、膝関節が拘縮することもあります。この場合、左右差で 4分の3以下であれば、12級7号、2分の1以下であれば、10級11号が認定されます。

大腿骨顆部骨折

交通事故で、車のバンパーやダッシュボードに大腿骨遠位部を打ちつけることで発症し、膝関節の異常可動が認められます。傷病名は「大腿骨遠位部骨折」「大腿骨顆上骨折」とされることもあります。交通事故では大腿骨だけの骨折に止まるよりもむしろ、同一下肢の大腿骨と脛骨を同時に骨折するケースが多く見られます。後遺障害としては、膝関節の運動制限を多く残します。

股関節

股関節の後遺障害認定のための傷病名は、右股関節後方脱臼骨折、右大腿骨頚部内側骨折、変形性股関節症となります。股関節の主要運動は、膝屈曲、伸展、外転、内転の左右の比較で審査されます。股関節の後方脱臼骨折では、人工骨頭に置換されることがあります。臼蓋部分の損傷が大きくなければ、股関節の可動域が2分の1以下に制限されることはありません。症状固定の時点で、2分の1以下であっても、いずれ改善される可能性が高いものと思われます。ほとんどは、10級10号の認定になります。8級6号が認定されるのは、受け手の臼蓋の骨折による変形が著しく、股関節としての収まりが不良の場合に限られています。自賠責損害調査事務所は、臼蓋の骨変形を重視して後遺障害等級を認定しています。最近では、人工骨頭はほとんどがセラミックで、通常の耐久性は20年以上と報告されています。再置換の可能性はほとんどありませんが、「今後、乙の○股関節に人工骨頭の再置換術の必要性が生じたときは、甲乙間で別途協議する。」の文言を示談書の最終条項に追記するなどの措置が必要です。

膝蓋骨骨折

膝蓋骨とは膝の皿のことで、当該骨折は、交通事故で車のバンパーやダッシュボードに膝部を打ちつけることでおこり、また、バイク転倒等で膝を地面に打ちつけた時にも、膝蓋骨骨折がおこります。レントゲン撮影で、膝蓋骨の骨折が確認出来ます。膝関節面の正確な修復がされていれば、一般的には、後遺障害にはなりません。

内側側副靭帯損傷

膝の左右に内外側側副靭帯が、前後に十字靭帯で膝を強固に固定しています。この靭帯が伸びきったり、一部が断裂したり、全部が断裂したりすると当然に膝は不安定な状態となります。このことを動揺関節と言います。 内側側副靭帯損傷は、靭帯損傷の中でも最も多発例で、膝の外側から大きな衝撃がかかった時に生じます。側副靭帯は内側と外側にあるのですが、交通事故では、圧倒的に内側側副靭帯の損傷となります。 これを MCL 損傷と言います。外反動揺性テスト、膝の内側靭帯が断裂しているので、膝をまっすぐに伸ばした状態で脛骨を外側に反らしたときに膝がぐらつくことで診断します。損傷の程度を知るために、レントゲン撮影 、CTスキャン、関節造影、MRI 等の検査を実施しますが MRI がとても有効です。ストレステストは、脛骨を外側に押し出し、ストレスをかけた状態で XP 撮影を行います。断裂がある場合、脛骨が外側に押し出されて写ります。MCL だけの損傷であれば、痛みやぐらつきも少なく、手術に至ることはありません。保存的に膝の外反を避けつつ、運動療法を開始し、筋力訓練を行います。

前十字靭帯損傷

膝は太腿の骨と脛骨をつなぐ関節です。 膝には内側側副靭帯、外側側副靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯の 4つの靭帯が存在します。 内外側側副靭帯は上下の骨が左右にズレルのを防ぎ、前後十字靭帯は前後にズレルのを防いでいます。前十字靭帯は、大腿骨の外側と脛骨の内側を結び、脛骨が前にずれるのを防いでいます。その目的から、前十字靭帯は、膝関節の安定性を保つ上では 1 番重要な靭帯です。膝を伸ばしている時、この靭帯は、張っている状態です。交通事故では、膝を伸ばして踏ん張っている時に、膝を捻ると前十時靭帯損傷がおきます。交通事故では二輪車を運転中の事故受傷に多く発生、殆どは、断裂することが多いようです。関節内は大量に出血しパンパンに脹れて来ます。前十字靭帯損傷は、 lachman テストで診断を行います。靭帯が断裂していれば、当然、膝がグラつきます。膝を 15 〜 20 °屈曲させ、前方に引き出します。前十字靱帯断裂の場合、脛骨が異常に前方に引き出されます。上記のようなテストで大まかな診断ができますが、損傷の程度を知るためにレントゲン撮影、 CTスキャン、関節造影、 MRI 等が実施されます。ストレスレントゲン撮影では、脛骨を前方に引き出し、ストレスを掛けてレントゲン撮影を行います。断裂がある場合、脛骨が前方に引き出されて写ります。一度断裂した前十字靭帯は自然につながることはありません。 前方引き出しテストで、すねが太腿より前に以上に引き出される状態では、膝崩れを頻発し半月板損傷を引き起こします。従って手術により靭帯の再建を行います。靭帯の再建術は受傷後 1カ月程度の安静と可動域訓練の後に半腱様筋腱、薄筋腱、膝蓋腱の中央 3 分の 1 を採取して前十字靭帯を繋ぎ再建します。再建後は 8 〜 12カ月のリハビリが必要です。その他は、痛みや腫れがひいた受傷 4 〜 6 週間後に、関節鏡下において自家靭帯で靭帯再建術を行ないます。ストレスレントゲン撮影で 10 o以上の動揺性が認められる場合は、手術の対象となります。保存療法の場合は、膝関節に動揺性が認められ、日常や仕事上に大きな支障が認められる状況であり、通常歩行に常時、装具の必要性のある場合は、1 関節の用廃で 8 級 7 号が認定されます。常時、固定装具を装着する必要性のないものは、 10 級 11 号が、重激な労働に限って、固定装具の必要性のあるものは、 12 級 7 号が認定されます。後遺障害の立証には、必ずストレスレントゲン撮影が必要となります。ストレス撮影で動揺が立証されない限り、12 級以上の認定はないでしょう。

後十字靭帯損傷

交通事故では、運転席や助手席で膝を曲げた状態のまま膝をダッシュボードで打ちつけて発症することが多いのですが、後十字靭帯損傷 だけの単独損傷は殆ど考えられません。膝蓋骨骨折、脛骨顆部骨折、内側側副靭帯損傷を伴います。後十字靭帯損傷は、前十字靭帯損傷と比べ、機能障害の自覚や痛みが少ないのが特徴です。訴えは、膝蓋骨骨折等の痛みが中心となります。前十字靭帯損傷に同じく、後十字靭帯損傷もテストによって診断を行ないます。靭帯が切断されている場合、当然ながら、膝がぐらつくので、そのぐらつきの有無や特性により診断することになります。posterior sag テストは膝を 90 °屈曲すると、下腿の重みで脛骨が後方に落ち込みます。 仰向けで股関節を 45 °・膝を 90 °曲げます。後十字靭帯損傷があるなら、当然膝がぐらつきますが、この場合、脛骨上端を後方に押すとぐらつきます。このようなテストで大まかな診断が付きますが、損傷の程度を知るために単純レントゲン写真・ CT スキャン・関節造影・ MRI 等の検査を行います。ストレスレントゲン撮影では、脛骨を後方に押し出し、ストレスをかけた状態で レントゲン撮影を行います。断裂がある場合、脛骨が後方に押し出されて写ります。単独損傷であれば大腿四頭筋訓練を中心とした保存的な療法で回復に向かいます。ストレスレントゲン撮影で 10mm以上の動揺性が認められる場合は、手術の対象となります。保存療法の場合は、上記前十字靭帯損傷と同じで、後遺障害についても同様です。

半月板損傷

膝関節には関節を支え、左右前後のズレを防止している靭帯の他に、関節の動きを滑らかにし、細胞外繊維性基質と説明する軟骨の一種である半月板という組織があり、クッションの役目をしています。大腿骨と脛骨の間に存在し、関節軟骨を保護しています。 交通事故では、膝を曲げた状態で捻った際に、半月板が大腿骨と脛骨の間に挟まれて、損傷を受けます。 レントゲン撮影、 CTスキャン、関節造影、 MRI などにより診断をつけます。関節鏡検査は、直接、半月板の損傷を確認することが出来ます。半月板の大部分は血液を送り込んでいる血管がありません。そのため、半月板損傷に対する治療法は、温熱療法、関節内に、直接ステロイドを注入する薬物療法、痛み止めや消炎鎮痛剤等の内服、リハビリテーションなどの保存的治療がメインになりますが、近年は、 放置すると変形性膝関節症に発展するところから、手術が選択されます。手術は、断裂部位の縫合か切除するか選択する事になります。手術は関節鏡という小さなカメラを関節に入れて、モニターテレビで関節の中を見ながら行います。術後は膝をギプス固定し安静を保ちます。 縫合の場合は、術後 6ヵ月、切除の場合は、 2ヵ月で社会復帰が可能です。 交通事故では、 内側側副靭帯損傷 、前十字靭帯損傷に合併するものが大半です。この場合は「動揺関節」が後遺障害の対象となります。

脛骨・腓骨骨幹部骨折

交通事故の下腿骨骨折中、最も多発する部位と思われます。脛骨の単独骨折、脛・腓骨の骨折、腓骨の単独骨折があります。また、脛骨は皮膚の直下にあり、骨が皮膚を突き破る、開放性骨折となり易いのです。レントゲン撮影で、容易に診断できます。治療は圧倒的に手術による内固定です。キュンチャー固定は骨膜を傷つけることがなく、骨癒合が遷延しない利点があります。 プレートは強固な固定が得られますが、偽関節の可能性を残します。これ以外にもエンダー釘による固定も行われています。後遺障害としては、下腿の短縮、偽関節、腓骨神経麻痺やコンパートメント症候群等が考えられます。 骨折に伴う、骨短縮は、1p以上で 13級9号、3p以上で、10級8号、5p以上で、8級5号が認定されます。この場合のポイントは、骨延長は、後遺障害等級を獲得してから、健康保険を利用して行うことです。延長術に1年以上を要して、延長が実現された場合、後遺障害等級が獲得できません。 

足関節(骨折・靭帯損傷)

足関節の後遺障害は、足関節果部骨折(剥離骨折する場合もあります)、前距腓靱帯や踵腓靭帯(しょうひじんたい)の損傷、つまり器質的損傷が認められることが、後遺障害の認定要件です。機能障害であれば、健側の足関節と比較して4分の3以下であれば12級7号が、2分の1以下であれば、10級の11号が認定されます。可動域に問題がなく、疼痛を残している場合は、14級9号、12級13号の選択となります。器質的損傷が確認できない場合、後遺障害としては認められません。靭帯はレントゲンに写らないのですが、ストレス撮影をすればレントゲンで診断できます。ストレス撮影は、足首を外側や前方へ引っ張って撮影し、関節の不安定性を見る方法です。関節の開きの程度で靭帯が切れているのか、伸びているのか診断するのです。しかし、ストレス撮影は痛みを伴うこともあり、強い負荷をかけてしまうことで靭帯損傷を助長してしまうと言うような意見もあるため、積極的には行わない施設もあります。慣れた医師であれば、ストレス撮影まで行わなくても関節の不安定の程度を診察所見で判断することが出来ます。治療は切れておれば手術、伸びておれば3週間程度ギプスになります。不安定性がなければ、テーピングなどで痛みが強い間安静にします。伸びたり切れたりした靭帯は、痛みは治っても靭帯は切れたまま、伸びたままです。
※機能障害は、原則、他動値が採用され、健側と患側の比較で認定されますが、後遺障害診断書には、自動値と他動値の数値が違いすぎるものがありますので、注意が必要です。自動値プラス5度イコール他動値と理解してください。

坐骨神経麻痺

坐骨神経は、大腿骨頭のすぐ後方を走行しており、股関節の後方脱臼の際に、損傷を受けやすく、腰部脊柱管狭窄症、腰部椎間板ヘルニア、梨状筋症候群でも発症することがあります。坐骨神経は大腿の裏側と下腿の一部、そして足の裏の感覚を支配していますから、坐骨神経麻痺では、ふくらはぎの裏側や足の裏のしびれや感覚の鈍麻、うずき、灼熱感、疼痛を発症し、膝や足の脱力感を訴え、歩行困難となります。重傷の場合、足関節の運動不能となり、腓骨神経麻痺と同じで下垂足を示し、膝の屈曲が不能となります。多くは、坐骨神経の圧迫や絞扼を原因としており、この因子を除去してやれば、徐々に改善が果たせます。股関節の後方脱臼に伴って、完全断裂をした場合は、予後不良となります。後遺障害は、膝関節の屈曲が不能な場合は、下肢の3大関節中の1関節の用廃で8級7号が、足関節の下垂足の場合も、同じく8級7号が、膝関節と足関節の両方に障害が認められる場合は、6級7号が認定されます。
立証のための必要な検査は、筋電図と神経伝達速度検査、ラセーグテストで30度以下の挙上、膝屈曲が不能、アキレス腱反射の減弱もしくは消失、足関節の底屈不能、足を内側に曲げる内反運動が不能、MRI検査等となります。
交通事故受傷では、股関節の後方脱臼に伴って損傷を受けるケースに限定されますので、股関節後方脱臼の傷病名の認められない被害者は、神経質になることはありません。腰部脊柱管狭窄症、腰部椎間板ヘルニア、梨状筋症候群を原因として発症するものは、多くが坐骨神経痛です。この場合、原因である傷病名の治療で、時間はかかりますが、改善が得られます。

腓骨神経麻痺

交通事故によって膝から下を大きくケガした場合,たとえば「頸骨開放性骨折,頸骨複雑骨折・腓骨開放性骨折,腓骨複雑骨折,下腿骨開放性骨折,下腿骨複雑骨折,など」と診断された場合,腓骨神経麻痺という後遺症が考えられます。腓骨神経麻痺による等級認定があり得るのは,足首や足の指を,思うように動かせない場合です。麻痺の証明と,どのように動かせないかの診断が重要になります。腓骨神経麻痺の場合,認定されうる等級は, 準用7級または準用9級です。

後遺障害 高次脳機能障害

自賠責保険 交通事故Q&A

物損 自転車事故

交通事故・違反による免許取消等の軽減

事務所案内 古物商許可申請