2001/09/29(SAT)

ん?客か…このような辺鄙な場所へ、酔狂な輩だ…

謎の声:「あまり失礼な事言うなよ…」
…はて、空耳か?一瞬、自分の役割を我らに押し付けて、行方をくらました馬鹿者の 声がしたような…まあ、現われでもすればこのアズラエルで切り伏せるだけだがな…
馬鹿者:「・・・・・・」
ふむ、やはり気のせいか…ああ、失礼…私はLady Harken、今日の担当だ……話は苦手だが、始めようか…

土曜だ…馬鹿(マスター?馬鹿で十分だ)は昼まで寝ておった、所用はいくつかあったようだが 結局はPSOをやっていた様だ…もっとも昼なのでONはできん、OFFでマグ育てをしていたらしい。 …らしいというのは、私は知らんからだ。きくところによるとIZAYA殿がそうだったらしいのだが、 店の前でボーっとしながら、3分ごとに餌を与える作業を想像すると、私はやりたく無いと思う。 1度に複数のマグを育てるとアイテムがすぐ無くなる為、冒険しつつ[ラグオル-パイオニア2]間を行き来するのは 効率が悪いとは言え…いや、止めておこう…苦労したIZAYA殿に失礼だ。

結局、パラメータの上がりやすかった3体のマグがLV200となったが、残りの精神マグは「ディフルイド」で ちまちま上げないといけない(1上げるのに10分はかかる)ため、先は長そうだ…

さて、私の話だな…実は私は、生まれて此の方OFFLINEと言うものを経験したことが無い。 いきなりONLINEに放り出されたのだ…よって、自分で部屋を作れば、当然森からになり、 仲間がいなければ、洞窟で先に進めなくなることになる。まあ、別に構わんのだがな…

いつも通り、ビジュアルロビーに降り立った私は、やはりいつも通りカードの検索を行う。 孤高の姿が似合うとも言われるが、何でも1人で出来るとまでは奢っていないつもりだ。 しかし、残念ながら今日に限って知り合いがいない…ふむ…しかたが無いので、 1人で部屋を作って待っていると…10分もしないうちに乱入者が現れた。 これは以外だった…まさか「人間の子供」等という、いかにも意味深で怪しげな名前の部屋 (馬鹿の趣味だ)に、しかも12番ブロックという後方に、あっさり乱入者が来るとは… もっとも鍵はつけていなかったし、土曜の夜、昨日のメンテでのクエスト配信と条件はそろっていたがな…

さて、乱入者は…実は初心者だった…しかもONは初めて、LV5ということはOFFも殆どやっていないのでは無いだろうか? とにかく、私はこの黄色いヒューキャストと森を回った、初心者でロボはきつく無いか?と聞くと、

「単純そうだったから」
との答えが返ってきた。「なにも考えずに切ればいい」と思ったらしい。 私はこのとき「この者は恐らくPSOを十二分に楽しめる人材だ」と感じた。 近い将来「レスタが使えない」、「ULTで補助が使えない」ということを苦に感じることがあっても、 それでもPSOを楽しんでくれるだろうと…確信と言うよりは、期待であったかもしれん。

それから私はこの者に、「ちょっとしたコツ」だとか「連携の取り方」だとか「ONLINEでの一般常識」なんかを 簡単に話し(誤った方向には進んでほしくなかったのでな)、順番にエリアを進んでいった。 …途中、何人かが乱入し、また何人かが出ていったが、こやつは最後まで残っていた… そして遂に遺跡…私はLV18に、奴は15になっておった。もう1人フォニュウムがいて、こやつも15だったと思う。 DFと対決するには少々危険なレベルだったが、私は構わないと思った。 せっかくここまで来たのだから、DFを見せてやりたかったし、自分よりも強い敵を相手にして、 難しさも学んでほしいと思ったからだ。

しかし、DF前の広い部屋で私の思いは無駄になった。最後の乱入者…レベルは100を超えていた… 本人は間違って入ったのだという、もちろん悪意もなにも無いだろう…しかし「いいですか?」と聞かれて、 出ていってくれとも言えず、DFはあっさり倒されてしまった…ものの見事に手加減無しだった。 もう1人のフォニュウムが、騒ぎ立てていたのが耳障りだった…

最後の戦闘…あのヒューキャストは楽しかっただろうか…それだけを考えて、その日は終わった…

…私があのヒューキャストに、PSOの楽しみを教えるということ自体、そもそも奢った考えやもしれん… 願わくは、奴がPSOの楽しみ、またそれ以外のことも理解し、長くこの地に留まらんことを…

--by Lady Harken--
 
がらではなかったかな?…ふふ…