張連 [事業場名簿で張廉]

築港105 〔張自清(子)の証言、1993年3月18日付け河北大学に送られた手紙。1996年5月5日河北大学より受け取る〕

 ・父張廉は王永福(築港198)、安如貴(築港[別]12)と共に石家荘に連れて行かれて、日本人から尋問され、むごたらしい拷問を受けた。父たちが地下党員だと言うのだ。その後、今度は天津に送られて、そこで汽船に乗せられ、七日後に日本の大阪に着いた。父の語ったところによると、日本の大阪で労工として働かされ、船から貨物を下ろしたり積んだりする仕事をさせられたそうだ。その仕事が1945年に日本が降伏するまで続いた。
 ・降伏後、父たち張廉、王永福、安如貴の3人は中国に帰ってきた。父たちは、家にたどり着いたとき何一つ持って帰ってはいなかった。父が身につけて持ち帰ったものは、体に残る西洋犬に咬まれた傷痕だった。