張国友 [事業場名簿で張国有]

川口114 〔張正慶(子)の証言、2002年5月、原陽県で聞き取り(張忠杰)〕

 ・父は生前、日本でのことを断片的に話してくれていた。父は1944年7月、陽武の県城で日本人に拉致され、北関駅に監禁された。翌日、汽車に押し込まれて山東省の済南に運ばれた。
 ・済南の新華院では、わずかな食べ物で働かされ、いつも殴られていた。
 ・大阪では、船の上から石炭、鉄、米、コウリャン、小麦などの荷を下ろす仕事を毎日させられた。非常にきつい仕事だったが、充分な食べ物は与えられず、一日十数時間も働かされていた。おまけに日本の監督からは、殴られたり怒鳴られたりしていた。
 ・父は日本で働かされていた期間、数多くの苦難を受け、数え切れないほど殴られていた。2001年6月6日に七十八歳で亡くなった。