孫秋爾 [事業場名簿で孫秋児]

築港197 〔本人証言1991年3月、定州で聞き取り(河北大学)〕

 ・八路軍十七団に所属した。1944年に一四一七特務隊に捕われた。県城の日本憲兵隊に連行され拷問を受けた。
 ・私が捕われて以降、家族は私の為に四方手を尽くしましたがその甲斐もなく1千元以上のお金を騙し取られただけで何の成果もなかった。
 ・石門捕虜収容所で2カ月監禁された。一日二食だけで腹が膨れる量ではなかった。
 ・大阪では大部分の人が疥癬に侵された。食事も満足に与えられず、日本にいた一年余りの間、服一着支給されなかった。服は出国する時に着ていたもので、ボロボロになると布を身体に巻き付けて寒さを防いでいた。賃金などは言に及ばず、一年余り働いて一銭のお金も支給されていない。帰国前になって日本人はやっと一人につき服一着を支給した。