史培仁
藤永田036 〔史后峰(孫)の証言、2006年11月、民権県で聞き取り(張忠杰)〕
・父から聞いたところでは、祖父は1943年に日本軍に拉致されて、日本に連れて行かれた。日本にいた間、虐待を受け、飢えと寒さに苦しめられたそうだ。祖父は日本での過労から病気になり、帰国後しばらくしてから病没した。
・祖父が拉致された後、家には幼い子どもたちの数が多かったので、労働力を失った家族の生活は大変だった。大黒柱の祖父がいなくなってからは、物乞いをしながら生き延びるしかなく、この世の苦しみを嫌というほど味わうことになった。