劉老永[事業場名簿で劉老勇]

築港204 〔高金英(妻)の証言、1996年2月証言。1996年5月5日河北大学より受け取る〕

 ・1944年、夫は日本人に連れ去られ石家荘に運ばれた。そこから汽車に乗せられて、天津の塘沽に送られた。塘沽から船に乗せられて、日本の大阪市に連れて行かれた。
 ・当時、夫は村の指導員を任されていた。五部屋あった家屋は、日本人によって焼き払われ、家の中にいた夫の父母は、二人とも焼き殺された。
 ・日本の大阪市で、夫は荷役の仕事をさせられた。常に空腹を抱え、着の身着のまま、日本人には怒鳴られてばかりいた。いかなる報酬も支給されていない。
 ・1945年、日本の降伏後、年末に中国に帰ってきた。帰国するとき、いかなる物も持たされてはいない。