王洪生[事業場名簿で王鴻生]

築港189 〔王双良(子)の証言、証言日不明。1996年5月5日河北大学より受け取る〕

 ・父は東亭村(河北省定県)で獣医をしていた。当時は八路軍に情報を伝えることもしていた。1944年に連れ去られて、ひどい拷問を受けた。全身傷だらけになり、生きるか死ぬかというほど激痛に苦しめられた。我が家の家畜、ブタ、車、食糧、衣服等々、すっかり奪い去られた。私の四番目の叔父は、日本人にたたき切られて死んだ。
 ・大阪の埠頭で貨物船から荷を下ろす仕事をさせられた。毎日、夜になるまで休みなく働かされた。わずかな食事しか与えられず、寒さを防ぐ服は配られず、ボロボロの服のままだった。毎日、牛馬にも劣る生活をさせられた。
 ・父は45年10月に帰国した。帰国時には一銭の金も持ち帰っていない。天津から無料で乗れる汽車に乗って家に帰ってきた。
 ・私たちを精神的に痛めつけたこと、政治的に蔑視したこと、経済的に損失を被らせたこと、そのすべてを賠償すると全国人民に公表してほしい。