魏運庫さん・魏運輝さんからの手紙

 祖母は,幼い子どもたちのことがあるので家を出ていくわけにはいきませんでした。そのうえ,女一人の身でいったいどんなことができ得たというのでしょう。結局,一家はばらばらになって生きてゆくしかありませんでした。(魏永増は13歳でしたが,生計の道を探すために故郷を離れていきました。)このときから私たち家族の生活は激変したのです。祖母は子どもたちを育てながら苦難の日々を送りました。唯一のささえとなる希望は,いつの日か祖父が無事に戻ってくるのを待ちわびることだけでした。祖父は一家の大黒柱ではありませんか! そのころ,住む家も大変な状態でした。わずかに風と雨をさえぎるだけのものでしかなかったのです。
              (04年3月26日連名の手紙)