袁明位さんからの手紙

 当時私はまだ4歳でしたし、家庭が大変貧しかったために、母が語った父のことしか知ってはおりません。当時母は、父が労工として日本に強制連行されたと教えてくれました。それから月日は一日また一日と過ぎてゆき、その間どれほど父に会いたいと思ったことでしょう。しかし、父は二度と戻ってきてはくれませんでした。父が強制連行された悲惨な出来事を永遠に忘れることはできません。
 様々な理由から、家族全員が一堂に会するのに時間がかかり、お返事がこのように遅くなってしまいました。今回は家族全員の写真を同封しておきます。今後親しく連絡を取り合う中で、より良いものがご提供できるのではないかと思っております。
          (2007年2月26日受け取りの手紙)