段枌さんからの手紙

 碑文は理想的なものとは言えませんが、右派勢力が政権を握っている日本の現状の下では、もはや未来に希望を託すしかないのでしょう。あなたがたのお手紙に書かれているように、碑の建立によって歴史の事実を広く社会に知らしめることができるはずです。碑の建立を起点として、今後様々な活動を展開されていく中で、この碑は中日友好のためにより大きな役割を果たしていくことでしょう。
 私の兄段梅は、不幸にも60年前に遠い異境で亡くなりました。数千里も離れた地を彷徨い続けた孤独な魂にも、今ようやく安らげる場所ができました。みなさま方に対し、ここに謹んで感謝の意を表したいと思います。
 この手紙を受け取られましたら、私の代わりに碑の前まで行ってください。そして兄段梅の魂に言葉をかけてやってください。『兄さん、どうか安らかに!』
 中日友好がとこしえに続くことを願っています。」
                (06年1月15日の手紙)