段玉璽さん・段玉昌さんからの手紙

 私の父は村の医者でした。42年,河北省一帯でコレラやマラリアが流行したのですが,部隊も民衆側も,医者は足りず薬もない状態でした。父は,父の叔父が北京で商売をしているという有利な条件を使って,その叔父と父の弟(北京で勉学中)の手を経て北京で薬を買い求め,郷里にそれを持って帰って,当時の部隊と同郷の人々の切実な薬品不足問題を解決しようとしていました。ところが誰かの告発のために,日本軍の憲兵によって日本に強制連行されてしまったのです。
   (04年3月4日、段梅さんの子、玉璽さん・玉昌さん連名の手紙)