悩み


元気いっぱいな少女。
誰とでも仲良くできて、明るい少女。
少女自身もそう思っていた。
いや、そう思うようにしていただけなのかもしれない。

- 悩みごと -

少女には悩みがあった。
他人からみれば大したことのないことかもしれない。
他人が怖くなったのもこのせいかもしれない。
少し言葉が足りなくて、タイミングが悪かったのかもしれない。
友人との突然の絶交。
バイト先でのトラブル。
いつも事が起こるのは突然だ。
何もわからないまま事件は起きて過ぎ去ることだってある。
言い訳なんてしたって無駄だ。
起きたことには変わらない。

とりあえず今を考えよう。
少女が今悩んでいるのは人との付き合い方。
人は十人十色だ。いろんな考えや性格の人がいる。
中にはまるっきし気があわない人がいる。
そんな相手でも、仕事が一緒だったりすると付き合っていかなければならない。
本当にまいってしまう。まず、考えが理解できない。
少女が今まで教えられたこと、身に着けてきたことを否定する人がいる。
今までの自分を変えろと彼らは言う。
でも、本当にそれは正しいのだろうか。

- 絶望  -

確かに、悪いことは変えなければならない。
だけど人格すらも否定されたらどうなるのだろうか。
何が正しくて、正しくないのかもうわからない。
自分の考えはすべて否定される気がしてくる。
不安が押し寄せてくる。
私は他人にとって不必要な使い物にならない存在なんだろうか。

精神は歪んでくる。
いっそこの身を手放すことができれば楽なのかもしれない。
生と死のはざまを漂う少女。
変わりたいと願いながらもこれ以上の絶望を恐れて身動きがとれない。
吐き出す術をしらない少女は藁をもつかむように願う。


誰か助けて。



戻る