最終日

 

う〜ん・・・今、何時だ?

外で人のざわめきが聞える。

寒いので窓には厚いカーテンが掛っているから、ホテルの部屋の中は暗くて、時間が全然わからない。

呑気な3人、今回の旅行で誰も目覚まし時計をもってきていない。

しかもホテルの部屋には時計がない。

モーニングコールのシステムもあるのか、ないのかわからなかった。

今回の旅行は朝の集合時間がとにかくゆっくりだ。

昨日は10時、そして今朝は10時半。

昨日は、誰かがなんとなく起きてゆっくり朝食も取れ、余裕のある朝だった。

今朝は・・・ベッドからごそごそ起きだし、机の上の腕時計を見ると・・・

「ひえぇぇぇ!!!は、早く、起きてぇぇぇ!!」

わたしの叫び声にT、Nの2人も目を醒ます。

時間はなんと9時45分!!しかも朝食は10時がタイムリミットだ。

昨夜、寝たのは1時くらいだったと思うけど、あのフルエステが効いたね〜。

3人が、3人とも爆睡してしまうとは・・・

携帯電話のアラームがあったことを後で思い出したけど遅過ぎる。

わたしたちは顔を洗っただけのスッピン状態でとりあえず服を着替えて食事に行った。

朝食は昨日と同じ1階にあるコーヒーショップ。

そこでバイキングをかきこみ、また大急ぎで部屋に戻る。

今日、日本に帰るのでチェックアウトをしないといけないし、とにかく時間がなかった。

なんとか集合時間に間にあった。

朝からグッタリ疲れて、フロントのソファで待っているとバスのお迎え。

ソウルの予定も残すところあと半日。

いざ出発!

 

韓国食料品の店に行く。

店につくと、長テーブルのまわりにある椅子に座るように言われる。

いったい何が始まるんだろう。

日本語がいやに流暢なおばさんがデーブルの上に載っているキムチなどの商品について、マシンガンのように説明をはじめた。

普通の白菜キムチ、海鮮の入ったキムチ、鱈の内臓のトウガラシ漬け等々・・・

そしてわたしたちツアー客に次々に試食するように勧める。お茶まで出てきた。

うわ〜うさん臭い!

最後に、さあ買って〜っ!て言う感じで言われて、値段を聞くと、た、高い!!

キムチが1パックで2500円だって〜ぇ??!!

日本でもそんな高いキムチないぞ!

そう思ったけどまわりの人はなんだか5個も6個も買っている・・・

わたしも断りきれなくて、とりあえずあまり日本で見たことがない鱈の内臓のトウガラシ漬けの瓶詰めを2つ買った。

えらい出費や〜これって絶対に、ぼっている。(注:ぼる・・・高く値段をふっかけていること。)

観光地にありがちな箱入りの御菓子なども売られていたが美味しそうにないので買わなかった。

とにかく、なによりもまず高いのよ〜

一時期、会場に人を粗品でおびき寄せて羽毛布団とかをすごく高く売りつける、あくどい商売があって、社会問題になったけど、アレを思い出した。

う〜ん、やっぱり最後の買物の締めは空港の売店、免税店や!!

この時点でもまだ人に手渡すお土産の不安が残る。

最後の店は、アメジストの採石・加工・販売をトータルでやっているから中間マージンがなくて安い、という触れこみの店に行った。

だだっ広い部屋に口の字の形にショーケースが置かれ、観光客よりも多くの店員が獲物(わたしたち)を待っていた。

なんせわたしたちよりも人数が多いので、目をつけた客は2人がかりで挟み撃ち〜!!すごいよね、このパワー!!

商品の数も半端じゃない。見ているうちに目がチカチカしてきた。

アメジストは紫色の水晶のこと。色が地味なので元々自分では買う気はなかったけど、デザインがシンプルで色が綺麗な石で気に入ったものがあったので、母親へのお土産にペンダントを買いました。

ここでも結局罠にはまってしまった・・・

ははは、まあいいや、みんな旅の思い出だものね。(無理やり自分を納得させる。)

挟み攻撃を食らったNは、ピンキーリング(小指に嵌める指輪)を2つ買っていた。

 

2日前の夜に降り立ったソウルの金浦国際空港に、また私たちは戻ってきた。

出発時刻まで1時間とちょっと。

免税店で買った品物を受け取ったり、買い足りないお土産を最後の余力で買いまくらなければならないわたしには時間が足らない!!

ソウルの現地ガイドさんに別れを告げ、そそくさと空港内に入る。

ありがとう、現地ガイドさん。名前ももう、すっかり忘れてしまった恩知らずです。

(だってもう1ヶ月は経つし、ガイドさんの名前をメモするの忘れていたから。)

最後の最後に、わけのわからない店に行ったことは、きっと仕事で仕方なかったんですよね〜。

でも単調なプランをいろいろと盛りだくさんにしてくれて、朝から夜まで目いっぱい、ソウルを楽しませてくれたことに感謝します。

空港で最後の買物に全力を尽くし、予定の飛行機JD***に乗った。

離陸してまもなく、隣に座っていたNが、なんだか飛行機の中がキムチ臭いという。

クンクン臭いを嗅ぐと、確かにキムチ臭い。

離陸前はそんな臭いはしなかったハズなのに・・・

さては気圧の加減で誰かのお土産のキムチの袋が破裂でもしたかな・・・?

自分の荷物だったら最悪やね。

でも今更もうどうしようもない。

たとえ破裂していたとしても、もう打つ手はないから、放って置くしかない。

そんなことをNと話しているとわたしたちの前に昼食の機内食が配られた。

お寿司がメインで副食に大根の酢漬けが・・・

蓋をあけ、一口食べてキムチ臭さの原因がわかった!!

この酢漬けの大根、水キムチなのだ〜!

誰の昼食にもこの水キムチが付いている。みんながそれを一斉に食べている。

そりゃあ、飛行機の中がキムチ臭いはずだ。

しかし、機内食にまでキムチ、出すか〜?!

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