韓国行き決定!
  

 

それは秋が深まりつつある10月。

いつもの宝塚歌劇観劇の帰り、みんなで喫茶店で、今観た歌劇の感想を述べ合っていたときのこと。

みんなでどこかに泊まりで旅行しようという話になった。

これまでも同じメンバー(大体6人前後)で何度か泊りがけで出かけてきた。

そう言えば今年はまだ行ってないなぁ。

とりあえずどこかに旅行に行くことは全員一致で決定!

だが、みんなそれぞれ自分の行きたいところや食べたいものが違う。

「食べたいものは〜カニか、フグがいいなぁ。牡蠣も捨て難い!」

「温泉、温泉、温泉〜!!やっぱり冬は温泉やね〜!!」

「うん、うん、温泉がいいよ〜。旅行社にパンフレットもらいに行こう!」

「会社の保養所のあるところだったら安くで行けるよ。」

口々に意見を述べながら、みんなで駅前の旅行社にパンフレットを見に行った。

 

旅行社の前にはたくさんの旅行チラシが並んでいた。

「カニ」「フグ」「温泉」をキーワードに、適当なパンフレットをみんなで探した・・・が、

た、高すぎる〜!なんでこんなに高いの?日本国内やのに〜JR、ぼったくり!!

1泊2日の温泉旅行と言えども、土日の休日を利用して出かけようとすると、この季節、どこに行くにしても何故か異様に高いのだ。

「高いね・・・。」

「どうする〜?」

「こんな値段やったら、海外行けるわ〜。」

誰かの一言で、隣の海外旅行用のチラシ棚を見ると、確かにたいして変わらない値段が表示されている。

「ほんまやわ、香港とか韓国とかやったら、あんまり変わらないね。」

「いっそのこと韓国とかどおやろ。焼肉食べ放題、韓国フルエステの旅とかあるで〜」

おおっ!韓国!!わたしは行ったことないぞ。海外旅行はずいぶん久しぶり。

しかも焼肉食べ放題とかフルエステとか、そそられるよ〜!

他のみんなも同じようにそそられていた。

だから話はあっさり温泉から韓国に決まった。(実はこのとき、Nはひとり、「中国万里の長城を見る旅」を推していたのだが、誰も賛同する者がいなかった。

Nは既に1度韓国に行ったことがあったのだ。後で知ったのだが・・・)

行き先が決まると話は早い。

この時点で韓国旅行参加予定者はわたし、T、N、そして結局直前に旅行を取りやめたY、S、Mの6人であった。

いろいろな旅行社から集めたパンフレットを比較検討する。

食事の回数、ツアーの内容(フルエステが付いているか、オプションか)を比較して最も割安なものを探す。

これがなかなかないんだよね〜。どれもこれも、割高な感じ。

そんな中で、Nが見つけてきたH交通社の「フルエステ ソウル3日間」に決定!

全ての食事付きの上、フルエステもあらかじめコースに組み込まれているので、旅行代金を払い込めば、余分なお金はお土産代のみ。

素晴らしい!!

旅行の日程はこんな感じでした。

 

わたしについて言えば、パスポートの期限が切れていた。

韓国に行くためには、なにはともあれ、パスポートを取らなければ!!

会社から自転車で15分ほど行くとパスポートセンターがあるので、お昼休みに行くことにした。

インターネットでパスポートの取得の方法を調べて(こういうときにネットって便利だよね〜実感!)必要書類を揃える。

戸籍抄本だの住民票だのを役所から郵送で取り寄せる。

写真は・・・っと。

このあいだ資格試験の申し込みのときに撮ったこの写真、使えそう・・・

わざわざまた撮るのはお金かかるしね・・・サイズもなんとかいけそうだし。

書類を全部持って、パスポートセンターに自転車を漕いでいった。

昼休みは1時間しかないからとにかく急がないと〜!!

ゼーゼー、ハーハー・・・

書類を窓口に出すと、係の女性が内容を点検してくれる。

「この写真・・・」

「へっ?何か?」

「顔のサイズはいいんですけど、写真の頭の上の空白がねぇ・・・ちょっと・・・できればそこの旅行代理店で写真撮影できますから、すぐに出来るし撮りなおしてもらえますか。」

嫌とは言えないのだ、こういう場合は。

写真撮るんかいな〜面倒くさいし、時間もお金もまた要るし、嫌やなぁ。

しかし、よーーく考えるとそういう問題はとってもささいなことだった。

いちばんの問題は、自転車を15分飛ばして、どうにも収拾のつかなくなっているバクハツした頭、化粧ハゲハゲで排気ガスで心なしか黒くなった顔なのである。

この顔のまま、写真を撮らなければならないことだった・・・


パスポートは10年有効のもの。

このものすごい顔の写真なら、10年後でも十分通用するよね・・・

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