おもろいオバチャンの話


今朝、仕事に行く途中、電車の中でとても愉快だった。
西院という駅で二人の恰幅のよい50才前後のオバチャンが乗ってきて、私の横にでんっと腰掛けた。そして大きい声でベラベラと話し出したのだが、これが面白くておもしろくて、私は大声でワッハッハッと笑いたいのを必死でこらえた。

オバチャンA:「こないだありがとう。おいしかったわー」(何か食べ物をもらったらしい)
オバチャンB:「そうかー、良かった口におうて。私なー、塩コブやらキャラブキ得意やねん、おばあちゃん子やったしなー。ガハハ。ずっとガス台の横に座ってんねんでー。せやないと思うようにほっくり煮えへんし。それにしてもあ〜しんど。今日は走ったわ〜〜〜」(この電車に乗るために猛ダッシュしたらしい)
:「大変やな。地響きしとったで」(わははっ、うまい!確かに地響きがした気がする)
:「ほんまや。西院のとこ、こんなんなってるんちゃうかー」(と、手ででこぼこの様子を示す)

次の駅で仲間のオバチャンCを発見。オバチャンAが手でおいでおいでと呼んで、私との間にまだ一人座れる隙間があったので、そこをぶあつい手でバンバンたたいて「ココ!ココ!」と叫ぶ。

:(すわりながら)「おはよー」(オバチャンCはわりとおとなしい)
:「ホームにいてんの見えたで〜」
:「今日なー、走って来てん。しんどいわ〜。ガハハッ」(また言うてる)

ほどなくオバチャンDが現れ、3人の前に立った。
:「オハヨー!」
:「おはよう、ごっついのんのオン・パレードやな」(ホンマや、ホンマやー!と私、心の中で大きく頷く。オン・パレードはあまりにも上出来。先程の地響きといい抜群のセンス!)
:「一人だけスマートやで」(自分のことを言ってるらしい。キツイ冗談だ)
:「何ゆーてんの。あんた立ったら、窓2つ隠れたわ」
:「ガハハハッ」
:(Dに向かって)「何かゆーたりーや」
:「えーねん、えーねん。この人面白いし、腹立てへん。悪気無いし。ガハハハハ」
:(Aに顔を近づけて)「悪気やでー、悪気ー」 続けて「今日はなー、走ってんやん。しんどかったわー。死にそうやったで」(よっぽどしんどかったのか、しつこく言う)
:「死んだらよかってん」(なんちゅうことを!)
:「そんなん悲しむ人がいっぱいおるで〜」と汗だか涙だかを拭う動作をする。
:「そうかー?喜ぶんちゃうかー、仕事ふえたって。ガハハハー」
C・D「ガハハハハハハハ〜〜〜」

あの人達は葬式屋さんだったのだろうか....。
Aさん・Bさんはとても大きな顔でたっぷりファンデーションが塗ってあって、あれじゃ化粧品代が結構要るやろナーなどと思うのであった。とにかく、Bさんの豪快で非常にテンポのよいしゃべりは絶品で、またAさんのつっこみも絶妙でありました。

あー、この会話を全国の皆様に生中継で見せたかった!
よく、東京の人なんかが「関西弁で話しているのを聞くと漫才みたいに聞こえる」とか言うけど、このおばちゃん達は関西人の私が聞いてもまるで漫才でしたヨ。

<あとがき>
昨日(12/27)が私の1999年の仕事納めでした。
夜の忘年会まで時間があったので自分の机の片付けをしていると、ひきだしの奥に何か書き殴ったレポート用紙があったのです。
見ると1996年5月21日(火)と日付が入ってその朝の出勤時に出会ったおもろいおばちゃんの話が書いてありました。もう3年半も前の話です。
仕事中にそんなものを書いておくとは、これはぜひ記録に残さなければとでも思ったのでしょうか??読んでみると確かに面白い。せっかくなのでHPに載せておこうとここに書いたわけです。おもしろさ伝わればよいのですが。

(1999.12.28)

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