闇夜のカラス

昨日、保育園に子供を迎えに行って家に向かう途中のことだ。このごろは日が暮れるのが早く、6時ともなれば完全に夜の暗闇だ。街灯が少ないところは本当に暗い。

私が前にも後ろにも子供を乗せて、しかも自転車のライトまでつけているのでペダルが重くて「あーしんどー」と必死に漕いでいるすぐ斜め前のところで、向こうから来ていた黒っぽい服装のオバチャンと、私を後ろからかなりのスピードで追い越した無灯火の黒っぽい服装の高校生の自転車がぶつかった、と思ったらオバチャンのすごい悲鳴だけで実はぎりぎりのところで自転車はオバチャンを回避し、去っていった。

オバチャンは強盗にあったように両手をひじをまげたまま低く万歳したような格好にあげて3秒ほどかたまっていたが、がくっと一歩踏み出して「あーっもう!こわいな!」と言って、自転車が走り去った方を見やっていた。

オバチャンの悲鳴にあわや目の前で惨事か?!と急ブレーキで止まってこちらもこけそうになりながら、ここで事故が起きたらやっぱり私が救急車やら警察やら呼ぶのかとか目撃者として証言するのかとか一瞬のうちにそんなことが頭をよぎったが余計な心配でとりあえずホッとした。

自転車と人の衝突でも死亡事故だって起こりかねない。もし、けがもなく倒れただけでも暗闇に倒れた黒いおばさんと高校生を車が気付かず、運転手があっと思ったときには...........なんてぞっとする話だ。

ぶつかっていたら自転車が悪いということになりそうだが、オバチャンも全く悪くないともいえない。悲鳴をあげたからそこにオバチャンがいるとわかったけど、あんなに全身黒いなりをしていると暗闇の中では私にもホント見えなかったのだ。

こんなことは今までにも何度だってある。自転車も無灯火で走っているのが多くてよく怖い思いをする。ライトをつけてもそんなに明るく照らせるわけじゃないし、ペダルが重くなるからつけないというのが理由だそうだが、それは間違っている。

ライトは明るく照らせればもちろんその方がいいけれど”ここにいるよ”と相手に存在をわかってもらうためになら車のライト程も照らさなくても役目は果たせる。ペダルが重くなるのがいやなら電池式のを付ければいいじゃないか!車にひかれて死んじゃってもいいの?ホントにもう!

冬になると黒い服が増えるし、しかも長袖長ズボンで手袋マフラーまでになれば忍者顔負けの隠れ身の術だ。闇夜にカラスの大発生だ。カバンだけでも白っぽいとましだけど、真っ黒の服装に白っぽいカバンを持つ人はあまりないだろう。

昼間しか出歩かない時はいいけど日が落ちてから外を歩くときにはぜひとも白っぽいものを着るか持つかして欲しい。それほど白っぽくなくても黒、茶色、紺色、深緑などをさければずいぶんましなはず。子供には特に目立つ色を着せて欲しい。

なんだかまとまりが悪いけど、とにかく闇夜に無灯火の自転車と黒い服はやめましょう!

(1998.11.27)

雑記帳目次に戻るホームページに戻る