コマ無し自転車に乗る方法

5歳の息子が、この夏コマ無し自転車に乗れるようになった。彼の自転車は14インチ、余裕で両足が地面に届く高さである。小さい自転車だが一丁前にマウンテンバイクタイプでハンドルは一文字に近く、後輪に荷台はついていない。荷台が無いと練習するにも後ろから自転車を支えてやることができない。どうやって練習したものかと悩んでいるとき、知人に支えずに一人でできる練習方法を教わった。

まず、自転車にまたがって地面を足でけって前進、ある程度スピードが出たら両足とも地面から離し、足は開いて伸ばし倒れないようにバランスをとる。
そのままスイーっと自転車が進むようになれば次は、ペダルに足を乗せこいでみる。バランスを崩さずこげたらもうO.K!後は曲がったり、止まったり自在に扱えるように練習を続けよう。

聞いてみると「なぁーんだ、それだけ?」とお思いだろうが、聞かなければそんな方法は思い付かないだろう。

うちの子はペダルに足をのせる勇気がなかなか出ず地面を足で蹴って進むというのを飽きず続け、それだけでも結構コマ無しの気分は味わえるので満足げではあった。しかし、ある時、彼はついにちょっとペダルに足を置いてみた。そしたら、ちゃーんと倒れずに漕げてしまった。現場に居合わせた母はおどろいた。「へぇー、手伝わんでもホンマに乗れたわ!」
我が息子、実はあまり運動神経がよくないようで、おまけに怖がりで思い切りが悪いので、コマ無し自転車に乗るのはなかな大変であろうと心配していたのだ。

それがほとんどこけることもなく荷台を支えてやることも無く自力で乗れるようになった。これはひとえに前述の練習方法のおかげであると信じて疑わない。

これから身近にコマ無し自転車を練習する子供さんがいたらぜひこの練習法を試してみることをお勧めする。注意点はただ一つ、ブレーキには常に手をかけておくように最初から気をつけること。近所の自転車に乗り始めの子供たちを見ていると、ブレーキを使えずに(足と地面の摩擦で止まる!)思うように止まれなくてぶつかったり交差点で飛び出したりしてヒヤッとすることがたびたび。ブレーキを使う癖をつけておいたほうがいい。

(1998.9.19)


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