ローライフレックスを買っちゃった!


いつかは欲しいと思っていたカメラのひとつに二眼レフがある。
写真をはじめた頃は、まだマミヤのレンズ交換式二眼レフも売られていた。 でも高くて変えなかった。 ましてやローライなんてツァイスなんて カタログを貰うのもはばかるほど高嶺の花だった。
そんな私だが、なんだか縁があってローライフレックスを買うことができた。
インターネットのオークションで、なぜかしら落とせてしまった。
きっとそういう運命だったんだろう。
うちにやってきたローライフレックス
うちにやってきたローライフレックスはこれ↑。
120フィルムは使えるけれど、オートマットではない。
だから、スタンダードの発売された1932年より新しく、 オートマットの開発された1937年ごろぐらいのカメラだと思う。
オートマットとそうでないカメラとが併売された時期がどれぐらいあったのかは、 現在のところ不明。(お知りの方是非教えてください。)
テッサー ビューレンズ
レンズはテッサーの3.5がついている。
ローライフレックスについているテッサータイプでは一番新しい(=明るい)ものらしい。
こうしてみると曇りや傷が無いけれど、 Bにして光にかざして内から見ると拭き跡のような曇りがある。
レンズの横にあるレバーで、絞りやシャッター速度を設定する。ここも時代の新しいものとは違う部分だ。
フィルム感度の設定も無いし、露出計もついていない。
巻き上げクランク
巻き上げクランクの細工もこったものではない。 が、これを巻くとチャージできるところは現行モデルと同じ。
裏ブタ
ロックを外し(赤矢印のプレートをずらす)フィルムをセットする。
オートマットではないので、下にフィルムを入れ、 スタートマークぐらいまで巻き太らないように押さえながら、上に巻きつけ蓋をする。 その後、赤窓(矢印のところ)に1の数字が出ると装填完了。
と思う。この装填方法は、説明書などが無いので、 裏紙だけのダミーフィルムを使って想像したもの。
更に付け加えると、このクランク操作でシャッターチャージをしているので、 予め最初のコマのシャッター速度を設定してから作業する方がシャッターにやさしいと思う。
この機械はEV連動機ではないので、絞り設定は後からでもいいと思うけど先しておく方がいいのかもしれない。
ファインダー
ファインダーの見え具合はこんな感じ、実際はもうすこし明るくみえる、一眼レフとは全然違う。もちろん左右逆像。 レンズ
ピントを良く見たいときは、この凸レンズを使う。
しかし、うちにきたカメラは鏡がオリジナルのものとは違うので、 ほんとにピントが合っているかはよく分からない。
しかも、使われている鏡は表面鏡ではない普通の鏡なので、像が2重に見える。
オリジナルの鏡(だったガラス板)も一緒にうちにやってきたのだけれど、 完全に劣化していた。
また、この凸レンズを寝かせてフードの形を変えると、 スポーツファインダーになるのだが実用性は疑問。 あてずっぽうの方がうまくいきそうなぐらい見えにくい。

で、何はともあれ使ってみた。私は使いたくて買ったんだもの。
べたやき
これはべたやきそのまま。
べたやきを作って驚いた。 あたりまえのことなんだけど、 フィルムを左から右へ送るブローニのべたやきと、写っている絵の向きが90度違う!!!
そして印画紙を横にすると写したとうりに見えるんだけど、そうすると今度は、 下から上に写した順になる!
うーーーん。深い。
撮影データは、べたやきの表示どうりの位置で以下のとうり。

1/500 5.6

1/250 11

1/250 5.6

1/100 3.5

1/500 5.6

1/250 8

1/250 11

1/100 3.5

1/250 8

1/500 5.6

1/250 11

1/50 8


ちょっとコマ間にばらつきがあるものの、 フィルム装填法も大丈夫そうだし、光線漏れも無い様子。
1/10以下のスローはガバナーが粘って遅い。1秒のシャッター速度は数秒ある感じ。
Bは開放(3.5)にするとあきっぱなしになってしまう。 が、ほんの少し(4にまで絞らなくても大丈夫)絞るとボタンに合わせて閉まる。
中でなんか粘ってるんだろうなぁと想像している。
でも実際には使わないので問題なし。 よく使う1/50から1/500はこの写真で見る限りちゃんと動いているように思う。
撮影から帰ってきて、あと2コマ残っているので息子を撮ることにした。
とりあえず1コマ撮り、 最終コマはもうすこし左へ回り込んで、、、と思ったら、後ろにあるTVにぶつかって シャッターを押しちゃった!
「あいてっ!」っとの声に反応してこっちを見ている様子がぶれながらも写っている。
(相変わらずどじ→自分)
狭い我が家で75mmはちょっと取り回しが難しいかな。
でも良い事ばかりではない。
どうしたわけかコントラストがあまり無い。
普段コンタクトプリントは2号で焼くのだが、 今回は、どう見てもコントラストが無いように思ったので3号で焼いた。
レンズを光に透かしたときに見える拭き跡のような物がコントラスト不足を生むのだろうか?
それとも、私が半逆光や逆光が好きなので、古いレンズでは光が回り込みやすくてそう写るのだろうか?
同時に35mmカメラで同じフィルムを使って、同じ構図、同じ露出で撮影して、 同じ現像液で同じ手順同じ温度で現像もしたのだが、 そちらはちゃんとコントラストがついて2号で焼けた。
それにピント位置もよくわからない。
ピントに関しては、腕が悪くてピシッと出来ないのか、 カメラの調整不足なのかがもうひとつよく判らない。
カメラの調整に関しては、もう少し調査研究が必要な感じ。

それでもって、ローライで撮った写真としては、まだまだ鍛錬研究が不可欠。
うまくスクエアフォーマットを使いこなして、 ローライならではといえるような写真を撮れるようになりたいものです。

2004.7.7.


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