583系の魅力
貴重な電車寝台特急の乗り方、使い方
1.関西初・毎日乗れる583系
現在、583系は秋田地区、仙台地区の国鉄色編成がよく知られているが、いずれもまとまった数はなく、定期列車も担当していない。一方京都総合運転所に所属する583系は、10両編成×6の60両をまとめて保有し、しかも大阪−新潟間の急行(!)「きたぐに」で運行している。これが物持ちがよいのか、それとも代替を惜しんでいるのかは追求しないが、そんな京都総合運転所の583系達を、少しばかり紹介したい。
塗装は全てJR西日本オリジナル色となっている。ホワイトを基調に、グレー、ゴールド、ブルーの帯が入る凝った塗装。ブルートレインの証であるブルーとゴールドを入れているのが心憎い。

編成は細かく見ると「KitaguniExpress」と書かれた「きたぐに編成」と、「SpurExpress ResortExpress」と書かれた「リゾート&シュプール編成」がある。比較的余剰のある583系達だが「きたぐに」にシュプール編成が、または逆パターンの団体列車にきたぐに編成が充てられることもある。


2.寝台/座席
583系は2重人格(?)である。寝台と座席のチェンジが出来るのだ。但し、それが高じて座席も寝台も中途半端な感がある。しかしまァそれはご愛敬。

B寝台


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B寝台は通路が狭く、反対側から人が来たら、避けようが無くなる恐れあり。また、寝台が天井まで達しているため、圧迫感は相当なものであると言える。

また、通常とは異なり、線路方向に寝台が並ぶ方式のため、靴の置き場がなく、足下は特に要注意。

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これが1段目。窓が占有できる最も快適な寝台。但し、天井は思ったより低く、腰掛けると頭がつっかえる。乗り過ごしたとか何とかで、飛び起きて頭部強打などということに注意。

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2段目。広いといえば広いが、窓がなく非常に圧迫感がある。また、ベッド横に金属部が露出しているので、冷たい感じがあるのもマイナスポイント。

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これが3段目。屋根が相当に接近し、まともに起きあがることさえ難しい。話のネタにというならともかく、通常はオススメしない寝台。但しちょっと安いのは魅力。

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raito.JPG 室内灯と灰皿を装備している。このため車内で本を読むことは可能だが、2,3段目は圧迫感で落ち着かない場合もある。そんな時はすぐに寝てしまおう。
また、豆電球も装備しているため、少し明るくしたい場合でも使えるので便利。

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洗面所設備は1両につき2つ装備しているので、雰囲気は本当の公衆トイレのよう。手洗い設備はリニューアルされていないが、洗面台は大幅なリニューアルで現代的になっている。

自由席

ziyuu.JPG 自由席は、寝台をたたんで座席状態で使用しているため、開放感はある。今となっていは北陸線の各駅停車の座席と同じような座席で、お世辞にも「素敵」とは言えない。ボックスシートなので、相席になることもあり、しかも、新津からは快速扱いとなるため、時季によって混雑は覚悟しておいた方がいい。
しかし、乗り心地は上々、座席は体裁は悪いものの快適なので、一度乗車してみてはいかがだろう。

グリーン席

A、B寝台、自由席と続き連結されている本日4種目のシートアレンジ。
「普通席じゃん」と思われるかもしれないが、一応扱いはグリーン車だ。
この車両はたまたまシュプール編成だったため、車内端に談話室がある代わりに、座席が4列の配置となっている。
ノーマルの「きたぐに」編成では3列の座席が採用されているので、もう少しグレードは高い。