03.09.14 北海道
川湯温泉〜屈斜路湖〜標茶〜鶴居〜釧路
まっすぐな道
00
現在yukawaが勤めている
某設計事務所で、
うれしい事に北海道へ旅行に行くこととなった。
知床・釧路の道東への2泊3日の旅行や。
いつもの事ながら、
地図をにらんで何かできひんか・・・と考える。
2日目の工程で、
バスの移動距離が少ないのに気がついた。
ということは・・・
自転車移動可能か!
今回は楽しいかな職場でもう一人、
無謀にも参加希望者がおったので、
なかなか心強かった。
団体行動を無視してのヒンシュクを買いながら、
釧路のレンタサイクルでMTBを押さえて、
バス会社に乗せてもらえるように交渉完了。
後は現地に向かうだけや。
01
9月14日朝、
川湯温泉で2日目を迎える。
北海道初日の昨晩は呑み過ぎた。
重い頭を引きずって温泉に浸かる。
食欲がほとんどないが、
先のことを考えて飯を押し込んだ。
外は昨日の雨とは打って変わって、
気持ちの良い晴れや。
準備を整えて、
不要な荷物をバスに残し、
午前9時3分出発。
今回のパートナーとなるminamiは、
9歳年下のまだ20代や。
確か自分が長距離自転車乗り始めたんが・・・
30超えてからやからこの若さは羨ましい。
MTBはレンタルもんやからハンドルが不安定やけど、
まあこんなもんか。
ブランドは訳分からんところやけどな。
02
川湯温泉の温泉街を抜けると、
屈斜路湖沿いに快適な一本道を西南に進む。
この快適な道!
minamiの提案で、
屈斜路湖を半周してから釧路へと南下することにした。
いつもながら前半は景色の良いところで写真を撮る。
北海道の景色は軒並みな言葉やけどやっぱり雄大やね。
9時45分砂湯に到着。
砂浜を掘ると温泉が湧き出る所や。
置いてあるショベルで掘ろうとしたが、
私物のため注意され断念。
まあ、
人が沢山いてるから、
裸になって浸かるのはちょっとムリやな。
売店にある日本一おいしいソフトクリームを食す。
顔を出す看板があるので迷わず撮影。
ここから顔を出す意味も分からんが・・・
03
さらに屈斜路湖岸を進む。
カヌー基地らしき建物を通過、
どうして?と思ったら、
釧路川の基点があった。
この川はカヌイスト憧れの川で、
一部コンクリートの護岸が進んで問題視されているけど、
湿原を抜ける最高のコースらしい。
起点を橋で越えてさらに進む。
10時15分サッテキナイのT字路で屈斜路湖と分かれる。
左手に釧路川が見え隠れしながら道は雄大な景色のなか続いている。
10時40分右に牛が見える!
迷わず停車、
できるだけ近くまで行って写真撮影。
スキー場を通過して11時に弟子屈の市街に入って来た。
市街と言っても高層の建物が見たら無いせいか、
建物の密度が少ないせいか、
やはり広々としている。
04
道端におもむろにおった馬の写真を、
バスの観光組にメールで送り、
市街の中心を避けて釧路川沿いを南下した。
川の東岸の国道391号線を行くつもりやったけど、
西岸に何か細い道がずっと続いていたんでそっちを選ぶ。
途中に、
「900高原」なる怪しいところがあり、
寄り道する事にしたが、
すごい登り坂。
上に広がる草原を一目見たところで断念、
苦労して登った道を一気に下って川沿いの道に戻った。
900高原の手前
西岸の道はところどころに牧場がある以外は何も無い、
ただひたすらの一直線の道や。
車もたまに通るくらいや。
11時56分南弟子屈通過、
お腹も空いてきたがこの道には店は無い。
12時20分磯分内を通過したところでビール休憩。
道端に座り込んでビールを一杯と、
携帯食を少し食べる。
minamiは以前レンタカーで北海道をまわった事があるそうやけど、
こっちは初めて。
まあ自転車でこんなところを走るんは滅多にないやろうな。
周りに何もないせいか、
風がめっちゃ強かった。
05
さらに川沿いを進む。
景色が変わらない中をずっと走ると、
最初は面白かったが、
そろそろ変って欲しい。
と思っていたら、
道は東岸から端を渡ってきた国道391号線と合流してしまった。
もう昼はとっくに過ぎているので、
このまま国道沿いに食堂を探すことにした。
13時標茶に到着。
ここで探さないと先にはない。
コンビニがあったから最悪は弁当を買えるか・・・
少しうろつくと「満月食堂」を発見。
中はガランとしていたが気にしない。
minamiは豚生姜焼き定食を、
yukawaは豚丼を頼みビールで乾杯した。
やはりビールは格別に旨い。
この先のルート検討やらしばらくminamiと喋っていたけど、
料理が一向に出てこん。
30分以上待ってやっと出てきた。
他に客はおらんかったはずや・・・
飯はまあまあ旨かったけどな。
06
食堂でのタイムロスが痛かったけど、
先に進まんと。
さっきのコンビニで水分補給して道を聞く。
車なら標茶のこの交差点から西に山を越えるが、
自転車では分からないと素直に答えられた。
しばらく国道を走ると、
鶴居村へと分かれるポイントについた。
村へは山を越えないとアカン。
このまま川沿いやと問題なく釧路まで帰れるけど、
minamiは意欲十分やったから山を目指すことにした。
国道を外れると緩やかに道は高度を上げていった。
これまでが平坦なルートやっただけに、
ペースは一気に落ちる。
まあ釧路までは全体的に下りやから、
この先で登った分下りがあるのは間違いない。
下りは3倍のペースで進めると思う。
14時50分沼幌橋通過。
minamiのペースが落ちてきた。
MTBのギヤは全体的に軽いが、
登りが長く続くと太ももとふくらはぎがしびれてくる。
緩やかな登りやったけど、
山が近づくと勾配もキツイくなってきた。
押して歩く事にして少しでも距離を稼ぎながら、
「漕ぐ」筋肉を休める事にした。
07
峠らしいピークを越えてしばらく下りが続いた。
さっきと違い距離を一気に稼ぐ。
が、
目の前に緩く続いている上り坂を見て元気が失せた。
とぼとぼと歩く道端に、
牧場の用水の湧き水があった。
2人で飛びつき頭からかぶる。
少し元気が戻った気がした。
湧き水があった辺り
とにかく山を越えないと釧路には到着しない。
無理して漕ぐと最後まで脚力は持たん。
登りを歩きながら体力を温存する事にした。
2つめのピークを過ぎ、
広い車道に出ると、
人家が少し見え、
15時50分下久著呂郵便局に到着。
自動販売機があったんで水分補給。
建物は点在するけど人がおらん。
日没が気になるので16時出発。
08
しばらく平らな道を進んでいたけど、
やっぱりゆっくり勾配が上がってきた。
いつもと違い、
道中に北海道は人の気配がほとんどない。
おまけに野生動物の恐怖がどこかにある。
ここで道になんと鹿の足が落ちとった!?
(まさか熊か?)
携帯電話も山に入ってからずっと圏外になっている。
山の中で日没を迎えるのは何としても避けなあかんな。
3つめのピークを過ぎる。
下り坂の途中に道産子の牧場らしき施設を通過。
また登り坂。
ゆっくり歩く。
minamiは恐縮していたけど、
こっちもかなり疲れてたから助かる。
4つめのピークを過ぎると斜面に牛が点在し、
牧場が見えてきた。
どうやら鶴居村の中心に近づいた見たいやな。
09
鶴居村を進むと、
「鶴見台」というところに着く。
湿原に向かって展望台が作られている。
どうもタンチョウヅルの観察ポイントみたいやな。
今日は一匹も見当たらんかった。
鶴見台の先で広い車道に合流。
携帯の電波が復活したので観光組と連絡をとる。
この先の釧路カントリーにゴルフ組を迎えに来ているらしい。
minamiにここで合流するか聞く。
ゴールを目指したいと答える。
自分も問題ない。
通過して釧路を目指す。
もう登りはないと思ってたら、
何と湿原の中心に「湿原坂」なるピークがあった。
さっきまでと違い交通量が多い。
途中でとうとう日没。
キレイな夕暮れを写真に収めたが、
困ったことにライトを持ってなかった。
登りきったところに湿原展望台があった。
・・・すでに閉館。
通過して下りに入る。
10
暗くなると体に当たる空気が冷たくなってきた。
道が見えるうちに市街地に入りたい。
下りで足元の障害物が見えないと怖いがスピードは落とさない。
18時10分市街へ向かう道路に合流。
minamiは疲れているがなんとか付いてきている。
周りは真っ暗や。
とにかく車の流れる方にペダルを漕ぎ続ける。
と、
見覚えのあるナンバーのバスが横を通過。
携帯で話をし、
先にホテルに向かってもらう事にした。
minamiは遅れが大きくなっているのか見えん。
とにかく明るいところまで必死で漕ぎ続けた。
建物が増え釧路市街に近づいてきた。
思えば市街の土地勘がまるで無い。
明るい方に進むしかない。
minamiと合流して中心を目指す。
建物が多くなるとホンマに方向が分からん。
通りすがりの鳥取神社という所で祭りがあったのか、
やたら人が多いところがあった。
人ごみの中の一人に道を聞く。
どうも目指すホテルは釧路駅の向こうで、
川を渡ってぐるっと回り込んだところらしい。
11
言われた通りに回り込んで釧路駅前に18時50分に到着。
ホテルの場所がまったく分からん。
携帯で観光組に連絡するが、
向こうも土地勘がないので上手く説明出来ん。
フロントに連絡し直して、
何とかホテルの明かりが見えたのが19時。
フロントに自転車を預け(!?)て部屋に入る。
皆で晩飯を食べた後、
minamiは疲労のためベッドに横になった。
後で聞いたら湿原以降もう限界をとっくに超えていて、
右手が痺れて言う事を聞かなくなってたらしい。
山越えしなければ良かったのか・・・
いや、
ホテルにたどり着けたのならば間違いやないはず。
一つ言えるのは、
山越えしたあの道路は、
決して観光では通る事の無い道で、
見ることの出来ない景色やったということやな。
one point
道東で自転車のレンタルは、
結構少ないと思う。
JR川湯温泉や弟子屈駅ではあるけれど、
基本はJR利用者のみで、
利用駅で返却が原則。
今回利用したのは、
サイクルいまい 0154-37-4064
初日2000円以降1日当たり1500円(平成15年現在)
今回はバス会社(近くらしかった)まで運んでもらい、
ホテルに引き取りに来てもらった。
実際オーナーとは現地で一度も顔をあわせてない。
コースは川湯温泉から釧路までは、
最短で弟子屈から国道391号線を、
釧路川沿いに真直ぐ南下するコースが約80km。
JR沿線でもあるのでエスケープが容易やからお勧め。
今回は屈斜路湖を半周して弟子屈に着いたので、
プラス20km、
鶴居村に山越えで向かったので、
さらにプラス20km。
釧路川沿いはアップダウンが少ないので、
最短ルートは早く走破出来ると予想できる。
早い到着で、
釧路市街を散策するのも良い。
山越えは極端に人家が少なく、
店は皆無、
自動販売機も少なかったので、
準備と補給は慎重に行う事。
高度データ([(単位m)] は相対高度)
09:03[250]〜09:15[240]〜09:30[240]〜09:45[235]〜
10:00[245]〜10:15[230]〜10:30[220]〜10:45[220]〜
11:00[215]〜11:15[215]〜11:30[185]〜11:45[160]〜
12:00[155]〜12:15[145]〜12:30[130]〜12:45[120]〜
13:00[095]〜13:15[095]〜13:30[095]〜13:45[090]〜
14:00[095]〜14:15[080]〜14:30[090]〜14:45[105]〜
15:00[095]〜15:15[155]〜15:30[095]〜15:45[150]〜
16:00[085]〜16:15[105]〜16:30[085]〜16:45[160]〜
17:00[085]〜17:15[095]〜17:30[090]〜17:45[095]〜
18:00[140]〜18:15[070]〜18:30[070]〜18:45[065]〜
19:00[070]